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このページでは、契約のあるディストリビューターからの案内を元に、北欧以外のおもしろそうなディスクのリリース情報をお知らせします。

店内の "Selects & Various Discs" セクションに在庫することがあるので、興味をお持ちのディスクがあったらお問い合わせください。


415 NEW

Actes Sud ASM10 クロード・ドビュッシー (1862-1918)
 管弦楽組曲第1(Premiere suite d'orchestre) (1882)
  祭 (Fête) バレエ (Ballet) 夢 (Rêve) 行列とバッカナール (Cortège et Bacchanale)
 3つの交響的スケッチ《海 (La mer)
  レ・シエクル フランソワ=グザヴィエ・ロト (指揮)
 [録音 201222日 シテ・ド・ラ・ミュジーク (パリ) (組曲)、413日 聖チェチーリア音楽院 (ローマ) (ライヴ)]

◇フランスの指揮者、バーデン=バーデン&フライブルクSWR交響楽団の音楽監督を務めるフランソワ=グザヴィエ・ロト François-Xavier Roth (1971-) がレ・シエクル Les Siecle を創設したのは2003年でした。バロック、古典、ロマンティシズム、そして現代、と幅広い時代の楽器のコレクションを自由に使い、作品の様式を洞察した音楽により、レ・シエクルは21世紀の室内オーケストラとして名を挙げてきています。ベルリオーズの《幻想交響曲》 (ASM02)、サン=サーンスの交響曲第3番《オルガン付》 (ASM04)、ストラヴィンスキーの《火の鳥》 (ASM06)……。新しいプロジェクトと録音の資金とするためのライヴ録音シリーズ。新たにドビュッシーの《海》と《管弦楽組曲第1番》がリリースされます。《管弦楽組曲第1番》は、ドビュッシーがパリ音楽院の学生だった1882年に作曲を始めたとされる作品です。存在は知られていたものの、この曲の楽譜は長らく、紛失したものとされてきました。そして2008年、4手のピアノ版と管弦楽の手稿譜が発見され、話題になりました。しかし、ピアノ版は完全だったものの、管弦楽譜は不完全で、特に第3曲の〈夢〉はすっかり欠落していました。そのためシテ・ド・ラ・ミュジークは作曲家のフィリップ・マヌリ Philippe Manouri (1952-) に委嘱。マヌリは存在する素材を使って作品を補筆完成させます。201222月、レ・シエクルにより世界初演。マスネ、サン=サーンス、ビゼーの音楽を想わせるフレージングがあり、後のドビュッシーの音楽に特徴的な夜の官能と神秘の響きも聞こえるという作品。演奏時間は約30分。この演奏は初演コンサートのライヴ録音です。《海》は、ローマの聖チェチーリア音楽院で行われたコンサートの演奏が収録されました。ドビュッシーの時代の楽器を使った演奏。「ドビュッシーが聴いた響き」をしのぶことができそうです。

Artwork © Actes Sud (France)


48

ARC Music EUCD2428 スコットランドの歌 (Songs from Scotland)
 Wheel of Fortune/East Neuk of Fife (trad.) Caledonia (Maclean) The Gypsy Laddie (trad.)
 Aye, Waukin' O (Burns) (trad.) The Highland Soldier (trad.) Ladies' Evening Song (trad. Hagg)
 Laird's Favorite (Sierra)/The Picnic Reel/Traditional Reel (trad.) (instrumental)
 Ye Banks and Braes o' Bonnie Doon (trad. Burns) Kilbogie (trad.)
 Hey, How, My Johnie Lad/Hey Ca' Thro' (trad. Burns) Donal Og (trad.) Sixteen Come Sunday/Golden Penny (trad.)
 [Bonus track: Celtic & Original Music] Zingaro (P. Espinoza)
  ゴールデン・バウ
   マージ・バトラー (ヴォーカル、口笛、ハープ、バウロン)
   ポール・エスピノーザ (ヴォーカル、ギター、オクターブ・マンドリン、アコーディオン)
   キャシー・ロス・シエラ (ヴォーカル、ヴァイオリン、ヴィオラ)
  アーロン・ショー (スコットランド・ハイランドパイプ、スコットランド・スモールパイプ、エレクトリックパイプ)
  ウォレン・ケイシー (バウロン、タパン) パム・ブラウン (バッキングヴォーカル)
  ローラ・ブラウン (バッキングヴォーカル) スー・ドラハイム (ヴィオラ)
 [録音 リー・パーヴィン・スタジオ (パシフィカ、カリフォルニア州)]
 [制作 マージ・バトラー、ポール・エスピノーザ  録音 リー・パーヴィン]
 試聴盤

◇カリフォルニア州モデストを本拠に大西洋をまたいで活動するアメリカのフォークバンド、ゴールデン・バウ Golden Bough の『スコットランドの歌』がリリースされました。ゴールデン・バウは、デュオとして活動していたマージ・バトラー Margie Bulter とポール・エスピノーザ Paul Espinoza が、伝統的なケルト系の音楽と現代的なアクースティック・サウンドを結びつけた音楽をコンセプトに、ノルウェーのフォークアーティスト、ライフ・ソルビ Lief Sørbye を加え、19801月に発足させたグループです。アイルランド、スコットランド、ウェールズ、コーンウォール、マン島、ブルターニュ、スペインのガリシアといった地方の音楽がレパートリー。1981年に最初のアルバムをリリースしました。1987年、エレクトリック・サウンドを追求する活動のためソルビはグループを離れ、20014月からキャシー・ロス・シエラ Kathy Ross Sierra が新たにメンバーに加わりました。『スコットランドの歌』は、アイルランドのバラード《Donal Og》を含む伝承曲による15のトラックとゴールデン・バウのオリジナル曲によるボーナストラックから構成されています。「スコットランドの最愛の息子 (Scotland's favourite son)」詩人のロバート・バーンズ Robert Burns (1759-1796) の歌は、《Ye Banks and Braes o' Bonnie Doon (美しきドゥーン川の岸辺)》をはじめ4曲。Track 7 の《Laird's Favorite/The Picnic Reel/Traditional Reel》は楽器演奏によるナンバーです。ゲストミュージシャンのアーロン・ショー Aaron Shaw とウォレン・ケイシー Warren CaseyThe Wicked Tinkers のメンバー。The Browne Sisters のパム Pam とローラ Laura、ゴールデン・バウの元メンバーで Tempset のスー・ドラハイム Sue Draheim も参加しています。「歌い演奏している音楽をミュージシャンたちが愛していることは明らかだ」とも評されたゴールデン・バウ。エスピノーザは、ほぼすべての編曲を担当し、バトラーが共同でプロデュースにあたっています。

 懐かしい気分に誘われるアルバム。マーク・アイシャムが音楽を担当した『リバー・ランズ・スルー・イット』とジェームズ・キャメロン監督の『タイタニック』、アメリカ音楽のルーツのひとつ、アパラチア地方の音楽に魅せられた学者を描いた映画『歌追い人 (Songcatcher)』……。懐かしさついでに、さまざまに想いを馳せてしまいました。ゴールデン・バウのこのアルバムは、ソプラノのマリー・マクローリンがマルカム・マーティノーのピアノと共演した『スコットランドの歌 (Songs of Scotland)(hyperion CDA67106/helios CDH55336) とともに気に入りの一枚になりそうです。

 http://www.goldenboughmusic.com/

Artwork © ARC Music (USA)


312

hänssler CD93.299 リヒャルト・シュトラウス (1864-1949) 交響詩集 第1
 交響詩《英雄の生涯 (Ein Heldenleben)Op.40 交響詩《死と浄化 (Tod und Verklärung)Op.24
  バーデン=バーデン&フライブルクSWR交響楽団 フランソワ=グザヴィエ・ロト (指揮)
  クリスチャン・オステルターク (ヴァイオリンソロ)
 [録音 2012117日、8日 (英雄の生涯)、626日-28日 コンツェルトハウス (フライブルク) (セッション録音)]

◇バーデン=バーデン&フライブルクSWR交響楽団は、凛とした響きと美しい音による音楽を聴かせる、今日のドイツでもっとも魅力的なオーケストラのひとつです。1946年に新設され、ハンス・ロスバウト、エルネスト・ブール、ミヒャエル・ギーレンといった、その前の世代とは異なる思考と感覚をもち、同時代の音楽に共感を寄せる音楽家たちが歴代の首席指揮者を務めてきました。2011年/2012年のシーズンからは、シルヴァン・カンブルランの後を受け、フランソワ=グザヴィエ・ロト François-Xavier Roth (1971-) が首席に就任し、このオーケストラのよき伝統を保つ活動を行っていると言われます。ロトと SWR のオーケストラのデビュー録音は、マーラーの交響曲第1(CD93.294) でした。つづく第2作は、2012年/2013年のシーズンにロトが集中して取り上げているシュトラウスの交響詩2曲です。《英雄の生涯》は、2012113日にフライブルク、4日にバーデン=バーデン、6日にフライブルク、9日にフランスのディジョンのコンサートで演奏された演目。このアルバムの演奏は、ディジョンの前、7日と8日にフライブルクのコンツェルトハウスで行われたセッションで録音されました。《死と浄化》は、その4ヶ月前、626日から28日にかけてのセッション録音です。この交響詩は、20129月、ロトがベルゲン・フィルハーモニックに客演した際のコンサートで《ドン・ファン》とともに演奏され、高く評価されたことが伝わります。シュトラウスの交響詩集はシリーズ化が予定されています。

Artwork © hänssler CLASSICS (Germany)


228

Capriccio C5149 フランツ・シューベルト (1797-1828) 冬の旅 (Winterreise) D.911 Op.89
  ヴォルフガング・ホルツマイアー (バリトン) アンドレアス・ヘフリガー (ピアノ)
 [録音 2009127日-9日 ライトシュターデル (ノイマルクト・イン・デア・オーバープファルツ、ドイツ)]

◇ヴォルフガング・ホルツマイアー Wolfgang Holzmair (1952-)Philips 録音に次ぐ2度目の《冬の旅》。

Artwork © Capriccio (Germany)


221

Myrios Classics MYR009 SACD hybrid (Multichannel/stereo) ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン (1770-1827)
 弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 Op.18-3 弦楽四重奏曲第5番 イ長調 Op.18-5
 弦楽四重奏曲第16番 ヘ長調 Op.135
  ハーゲン四重奏団
 [録音 201212月 ジーメンス・ヴィラ (ベルリン)、11月 ドイツ放送 (DLF) 室内楽ホール (ケルン)]
 試聴盤

Myrios Classics に移籍したハーゲン四重奏団のベートーヴェン、モーツァルト、ヴェーベルン (MYR006)、グリーグ、ブラームス (MYR007) に次ぐ第3作。ハーゲン四重奏団は、すでにレパートリーとしている作品であっても必ず新しい視点から観るという姿勢を基本にしているといい、彼らの音楽にはいつも瑞々しさと生命力が感じられます。ベートーヴェンは、ハーゲン四重奏団が絶えず深い表現を追求しつづける作曲家のひとりです。20111029日、サントリーホールで聴いた嬰ハ短調 (Op.131) の音楽を思い出します。

Artwork © Myrios Classics (Germany)


216

hat[now]ART HATART183 チャールズ・アイヴズ (1874-1954) (セバスチャン・ゴットシック (1959-) 編曲) A Songbook
 思い出 (Memories) サーカス・バンド (The Circus Band)
 われらの祖先が愛したもの (The Things Our Fathers Loved) 母国の日 (Old Home Day)
 トムが船出する (Tom Sails Away) 東へ (Down East)
 インテルメッツォ・スケルツォ「周りと背後の道」 (Intermezzo Scherzo: All the Way Around and Back)
 預言者 (The see'r) グランチェスター (Grantchester)
 ストックブリッジのフーザトニック川 (The Housatonic at Stockbridge)
 インテルメッツォ第96番 (セントラルパークのロマンス) (Intermezzo No.96) (Romanzo di Central Park)
 新しい河 (The New River) 散歩 (Walking) 番人 (Watchman) 川のほとり (At the River)
 ブース将軍天国へ行く (General William Booth Enters into Heaven) 平穏 (Serenity)
 インテルメッツォ「人殺しとハースと、最悪なのはどちら?」 (Intermezzo: "Gyp the Blood" or HearstI! Which is Worst?)
 暗き瞳 (Weil' auf mir) 病気の鷲のように (Like a Sick Eagle) 故国よさらば (A Farewell to Kand)
 インテルメッツォ「夜に」 (Intermezzo: In the Night) まじない (The Incantation) 夕べ (Evening)
  ジャニーヌ・ヒルツェル (メッツォソプラノ) オマール・エブラヒム (バリトン) チューリヒ新音楽アンサンブル
  セバスチャン・ゴットシック (指揮)
 [録音 201068日-10日 ヘッセン放送 (hr) ゼンデザール (フランクフルト)]
 [制作 クリストフ・クラッセン  録音 リューディガー・オルト]
 [ヘッセン放送、チューリヒ新音楽アンサンブル 共同制作]
 試聴盤

◇チャールズ・アイヴズ Charles Ives (1874-1954) は生涯に200曲近い歌曲を作り、うち1898年から1918年にかけて書いた114曲を1922年に『114の歌曲集』として自費出版しました。アメリカの伝承歌や賛美歌を素材とする温和でノスタルジックな歌、不協和音や多調を使った前衛的な歌、習作的な歌、パロディ的な歌と、さまざまな趣向の作品がこの曲集に収められました。hat[now]ART の新しいアルバムでは、この曲集の作品を中心にアイヴズの多面的な創作を代表する歌曲と短い器楽作品がセバスチャン・ゴットシックが編曲した室内アンサンブル版で歌われ、演奏されます。ゴットシック Sebastian Gottschick (1959-) は、デュッセルドルフに生まれ、ケルン、ベルリン、ハンブルク、ニューヨークのジュリアード音楽学校で作曲、ヴァイオリン、指揮を学びました。ヘンデルのオペラから今日の音楽までレパートリーは幅広く、アテラス・シンフォニエッタを指揮したマッティアス・ロンネフェルトの作品集 (dacapo 8.447154)2001年のデンマーク音楽賞 Danish Music Award を受賞しています。彼がチューリヒ新音楽アンサンブル Ensemble für neue Musik Zurich のために行った編曲は、フルート、クラリネット、ホルン、打楽器、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、コントラバスの楽器編成。打楽器にはヴィブラフォーンが含まれます。ジャニーヌ・ヒルツェル Jeannine Hirzel (1974-) は、チューリヒの音楽大学でアーウィン・ケージの下で学び、Liedduo のディプロマを取得したスイスのメッツォソプラノ。イギリスのオマール・エブラヒム Omar Ebrahim (1956-) は、ギルドホール音楽演劇学校に学びロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの見習生とグラインドボーン合唱団を経てコンテンポラリークラシックのバリトン歌手、俳優として活動しています。尽きせぬ魅力のあるアイヴズの音楽。興味をそそられるアルバムです。

hat[now]ART HATART188 Changes − ジョン・ケージ & ドメニコ・スカルラッティ
ドメニコ・スカルラッティ (1685-1757) ソナタ ニ長調 K.214 ソナタ ハ短調 K.226
ジョン・ケージ (1912-1992) 易の音楽 I (Music of changes I)
ドメニコ・スカルラッティ (1685-1757) ソナタ イ短調 K.149 ソナタ イ長調 K.24
ジョン・ケージ (1912-1992) 易の音楽 II (Music of changes II)
ドメニコ・スカルラッティ (1685-1757) ソナタ ト長調 K235
ジョン・ケージ (1912-1992) 易の音楽 III (Music of changes III)
ドメニコ・スカルラッティ (1685-1757) ソナタ ホ長調 K.215 ソナタ ホ長調 K.216
ジョン・ケージ (1912-1992) 易の音楽 IV (Music of changes IV)
ドメニコ・スカルラッティ (1685-1757) ソナタ ヘ長調 K.366 ソナタ ニ長調 K.29
  ピ=シェン・チェン (ピアノ)
 [録音 201242日、3日、5日 ケルン]
 [制作 シュテファン・ハーン  録音 ディルク・フランケン] [西ドイツ放送 (WDR) 制作]
 試聴盤

◇ドメニコ・スカルラッティのソナタとジョン・ケージが友人デイヴィッド・テューダーのために作曲した、不確定性の音楽の最初期の作品《易の音楽》、時代も様式も異なる音楽を交互に演奏するところから見えてくるもの……。この興味深いプログラムを演奏するピ=シェン・チェン Pi-hsien Chen (陳必先) (1950-) は台湾出身のピアニストです。ケルン音楽大学でハンス=オット・シュミット=ノイハウスに学びクラシカル・ピアニストのディプロマを取得した後、ハンス・レイグラーフの下で研究をつづけるとともにヴィルヘルム・ケンプ、タチアーナ・ニコライエワ、クラウディオ・アラウ、ゲーザ・アンダのコースに参加しました。ケージ、ブーレーズ、シュトックハウゼン、クルターグとの共同作業を通じて同時代の音楽に大きな関心をもちはじめ、JS・バッハやモーツァルトの曲とともに彼女の重要なレパートリーとなりました。現代の音楽ではメシアンやエリオット・カーターの作品も演奏しています。代表的録音とされるのがシェーンベルクのピアノ作品全曲録音 (HATART184)。現在はドイツに住み、フライブルク音楽大学で教えています。

Artwork © HAT HUT Records (Switzerland)

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