Newsletter No.153   15 September 2011

 

リリース情報 − Classical & Contemporary

Alba ABCD319 SACD hybrid (5.1 multichannel/stereo) ヴェリ=マッティ・プーマラ (1965-) 管弦楽のための作品集
 チェインスプリングズ (Chainsprings) (1995/1997)
 時の種子 (Seeds of Time) (2004) (ピアノと管弦楽のための協奏曲)
  ローランド・ペンティネン (ピアノ) タンペレ・フィルハーモニック管弦楽団 ハンヌ・リントゥ (指揮)

◇ヴェリ=マッティ・プーマラ Veli-Matti Puumala (1965-) は、1990年代フィンランドに現れたもっとも重要な作曲家のひとりに挙げられます。20世紀フィンランドを代表するモダニスト、パーヴォ・ヘイニネンのシベリウス・アカデミーのクラスで学び、修士号を取得。その間、シエナのアカデミア・チギアーナでフランコ・ドナトーニの夏期講習とダルムシュタットにも参加しました。シベリウス・アカデミーを修了する1993年のヘルシンキ・ビエンナーレのテーマ作曲家に選ばれたことが成功の第一歩でした。「ベートーヴェンからシュトックハウゼンを経て未来へとつながる太い線。それをモダニズムと言うなら、私はモダニストだ。ここにはかならず何か新しい発見があると信じたい」とプーマラは言います。同じくヘイニネンに教わったサーリアホやマグヌス・リンドベリが、国際的に名を知られるにつれ伝統的、ネオロマンティックなスタイルに傾斜していったのに対し、プーマラは、みずからの信じる道を歩みつづけています。

 プーマラの管弦楽作品。大編成の管弦楽のために書かれ、音の「色彩」によって楽器を配列する《チェインスプリングズ (Chainsprings)》は、室内アンサンブルのための《チャント・チェインズ (Chant Chains)(1995)、室内管弦楽のための《チャインズ・オブ・カメネー (Chains of Camenae)(1996)、アコーディオンと室内アンサンブルのための《ソイラ (Soira)(1996) とグループをなす作品です。「色彩にあふれた音のパレット……頂点をめざして進む部分、ゆたかな音の輝きとメロディラインは、ほとんど後期ロマンティシズムの感覚」 (キンモ・コルホネン)。ヘルシンキ・フェスティヴァルの委嘱により作曲されました。

 《時の種子 (Seeds of Time)》は、ハンヌ・リントゥ Hannu Lintu (1967-) の提案から生まれた「ピアノと管弦楽のための協奏曲」です。つづけて演奏される〈Turba〉〈Premura〉〈Il Braccia della Notte〉の3楽章構成。曲名が示すのは 「音楽の時を形成する次元、その時とわたしたちの日常生活の関係」 (プーマラ) オーケストラを大小のアンサンブルグループに分割するなど、楽器の編成に作曲上の工夫が施され、クラリネット/バスクラリネット、トランペット、ティンパニ、ヴァイオリンにもソロの役割が与えられています。ヘルシングボリ交響楽団、オウル交響楽団、シェラン交響楽団、スタヴァンゲル交響楽団が共同で委嘱。ローランド・ペンティネン Roland Pöntinen (1963-)、スサンナ・マルッキ、リントゥのために作曲されました。フィンランド作曲家著作権協会 Teosto の主宰する "Teosto Prize"2005年受賞作です。

Alba ABCD325 SACD hybrid (5.0 multichannel/stereo) ペーテリス・ヴァスクス (1946-) オルガン作品集
 テ・デウム (Te Deum) (1991) ヴィアトーレ (Viatore) (さすらい人) (2001)
 カント・ディ・フォルツァ (Canto di forza) (2006) ムジカ・セリア (Musica seria) (1998 rev.2008)
 カントゥス・アド・パーチェム (Cantus ad pacem) (1984)
  トゥオマス・ピュルホネン (オルガン) [リガ大聖堂のヴァルケル・オルガン]
 [録音 2010430日-52日 リガ大聖堂 (リガ、ラトビア)]
 [制作 ハッリ・ケルコ  録音 エンノ・マエメツ] 試聴盤

◇バルト三国、ラトビアを代表する作曲家のひとり、ペーテリス・ヴァスクス Peteris Vasks (1946-) が、もっとも表現力のある楽器と考えているというオルガンのための作品集。1991年に作曲した《テ・デウム》は、ソビエト連邦から独立したラトビアへの賛歌。ヴァスクスが大きな影響を受けたというアルヴォ・ペルトに捧げた《ヴィアトーレ》 (さすらい人) とベルリン・フィルハーモニーの12人のチェリストのために書いた《カント・ディ・フォルツァ》は、それぞれ弦楽オーケストラとチェロアンサンブルのための曲を作曲者自身がオルガン用に編曲しました。不安をかきたてるような半音階の音楽に特徴があり、トーンクラスターも用いられた《ムジカ・セリア》は、ヴァスクスの音楽の実験的な側面を代表する作品。オルガンのための協奏曲《カントゥス・アド・パーチェム》は、壮大な音楽タペストリー。「大オルガンの力強い響きに人は、自然の偉容と人間のもろさを知る」とヴァスクスは語りました。ラトビアの首都リガの大聖堂に設置されたヴァルケル Walcker オルガンは18841月に落成。ストップ数1244段鍵盤、2組のペダルボード、総パイプ数6,718本の大オルガンは、落成時の姿のまま今に伝わります。トゥオマス・ピュルホネン Tuomas Pyrhönen (1969-) はシベリウス・アカデミーで教会音楽の修士号を取得、2002年からヨエンスー教区の上級教会音楽家を務め、2010年の秋からはアカデミーの博士課程に学んでいます。

Alba ABCD327 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) 歴史的オルガンと作曲家 第5
 ユーゲント−アール・ヌヴォー (Jugend - Art Nouveau)
ジャン・シベリウス (1865-1957) イントラーダ (Intrada) 作品111a
フランス・リンナヴオリ (1880-1926) 夕べの歌 (Iltalaulu)
トイヴォ・クーラ (1883-1918) オルガンのための小品 作品16b  前奏曲 (Preludi) 間奏曲 (Intermezzo)
ヤン・レヘトラ (1972-) 即興《シベリウスへのオマージュ I(Improvisaatio "Hommage à Sibelius I")
 [キュミ職業学校講堂 (クーサンコスキ) のオルガン (1933年)]
ヘイッキ・クレメッティ (1876-1953) 小前奏曲 (Pieni preludi)
スロ・サロネン (1899-1976) 小前奏曲 (Pieni preludi) パルティータ《あの夏の美しさ (Sen suven suloisuutta)
セリム・パルムグレン (1878-1951) 前奏曲第1(Alkusoitto 1) 前奏曲第2(Alkusoitto 2)
オスカル・メリカント (1868-1924)
 100のコラール前奏曲 (100 koraalialkusoittoa) − 第22番 ホ短調 第44番 嬰ヘ短調 第63番 ニ短調
  第77番 ト短調 第99番 ヘ短調
 祈り (Rukous)
 [ヴィサヴオリ (ヴァルケアコスキ) のオルガン (1905年)]
ジャン・シベリウス (1865-1957) 葬送音楽 (Surusoitto) 作品111b 即興曲 (Impromptu) 作品5
アルマス・マーサロ (1885-1960) エイノ・レイノ追悼 (In memoriam Eino Leino) 作品26-2
ヤン・レヘトラ (1972-) 即興《シベリウスへのオマージュ II(Improvisaatio "Hommage a Sibelius II")
 [カレラ (ルオヴェシ) のオルガン (1850年-1860?/1898?)]
アーレ・メリカント (1893-1958) アンダンテ (Andante)
ユハニ・ポホヤンミエス (1893-1959) アンダンテ・グラツィオーゾ (Andante grazioso)
ヴァイノ・ライティオ (1891-1945) ガウデアムス (Gaudeamus)
ジャン・シベリウス (1865-1957) 前奏曲 (Preludium) (1925) 後奏曲 (Postludium) (1925)
 [アモス・アンデション美術館 (ヘルシンキ) のオルガン (1926年)]
  ヤン・レヘトラ (オルガン)
 [録音 2010813日 カレラ、926日 アモス・アンデション美術館、927日 ヴィサヴオリ、
  928日 キュミ職業学校 (フィンランド)]
 [制作 ヤン・レヘトラ  録音 ミカ・コイヴサロ] 試聴盤

◇ヤン・レヘトラ Jan Lehtola (1972-) の「歴史的オルガンと作曲家」シリーズ第5作。フィンランド、クーサンコスキのキュミ職業学校の講堂、実業家アモス・アンデションが収集した20世紀美術のコレクションを展示するアモス・アンデション美術館 (Amos Andersonin taidemuseo) の礼拝堂、彫刻家エミール・ヴィークストレム Emil Wikström (1864-1942) の邸宅を博物館としたヴィサヴオリ Visavuori、『サンポの鋳造』『クッレルヴォの呪い』『レンミンカイネンの母』など『カレヴァラ』のエピソードを主題とする作品やフィンランドの人々の姿を描いた『少年とカラス』『老婦人と猫』で知られるフィンランド美術の「ルネサンス的教養人」、アクセリ・ガッレン=カッレラ Akseli Gallen-Kallela (1865-1931) の山荘、カレラ (Kalela)。フィンランドでオルガン製作がもっとも活発だった時代に製造された小型の室内オルガンが選ばれ、ゆかりのナショナルロマンティック期の音楽が演奏されました。ガッレン=カッレラの博物館で演奏される《葬送音楽》は、シベリウスが親友ガッレン=カッレラの葬儀のために作曲した作品。作曲者自身の手で焼却されたことが伝わる第8交響曲の緩徐楽章が素材に使われています。2曲の《シベリウスへのオマージュ》は、シベリウスがオルガン・ヴィルトゥオーゾのアンドレ・マルシャル André Marchal のために書いた主題と、ガッレン=カッレラの子、キルスティとヨルマの洗礼のために訪れたシベリウスが、カレラのグランドピアノを弾いて書いた第2交響曲終楽章コーダの主題に基づく即興演奏です。

 スリップケースとCDジャケットの表紙絵は、シベリウス、オスカル・メリカント、指揮者カヤヌスの顔も描いたガッレン=カッレラの『饗宴 (Symposion/The Symposium)』。各オルガンと作曲家の関係を楽器の写真と仕様とともに解説した51ページのブックレット (英語・フィンランド語) の表紙には同じガッレン=カッレラの『天へ (Ad Astra)』が使われています。当時流行った美術様式に因み、アルバムには『ユーゲント−アール・ヌヴォー』の副題がつけられました。

Bergen Digital BD7068CD シーの抒情の響き (Lyriske toner fra Ski)
ボルグヒル・ホルムセン (1865-1938)
 ヴィルヘルム・クラーグの詩による3つの歌 (Tre sanger til dikt av Wilhelm Krag) 作品14
  ふしぎな明るい夜 (De forunderlige, blonde nætter) なんどもわたしには見える (Og atter ser jeg)
  悲しみがそこにいる (Der staar en sorg)
 苦悩の歌 (Balvise) 作品13
アルンヨット・シェルドース (1916-1997)
 ギターソロのためのロマンティック組曲 (Suite romantica for gitar solo) 作品61
モッテン・ゴートハウグ (1955-)
 ノルウェー民謡によるオルガンのための変奏曲《愛は光の泉 (Kjarlighet er lysets kilde)》 作品51
アルンヨット・シェルドース (1916-1997)
 ギターソロのための即興曲 (Impromptu for gitar solo) 作品75
 2つのギターのための4つのバガテル (Fire bagateller for to gitarer) 作品67
モッテン・ゴートハウグ (1955-)
 オルガンのための小組曲 (Liten suite for orgel) 作品52
  フェスティーヴォ (Festivo) 祈り (Preghiera) クロムホルン・フゲッタ (Kromhorn-Fughetta)
  天の声 (Voix celeste) ユビラーテ (Jubilate)
アルンヨット・シェルドース (1916-1997)
 ロマンサ・アモローゾ・エ・コンチタート (Romanza amoroso é concitato) 作品64 (2つのギターのための)
  ヘレーネ・ヴォル (ソプラノ) ハルドル・メラン (ピアノ) ロイ・ヘンニング・スニーエン (ギター)
  ヴェーガル・ルンド (ギター) ダーグフィン・クラウセン (オルガン)

◇オスロの南東、アーケシュフース県にあるシー Ski は古い農場にちなんだ名をもつ町。農場の絵に聞こえる抒情の響き。ボルグヒル・ホルムセン Borghild Holmsen (1865-1938)、アルンヨット・シェルドース Arnljot Kjeldaas (1916-1997)、モッテン・ゴートハウグ Morten Gaathaug (1955-)。この町にゆかりの3人の作品が集められました。

BIS SACD1838 SACD hybrid (Multichannel/stereo) フレデリク・ショパン (1818-1849) ピアノ作品集
 幻想曲 ヘ短調 作品49 夜想曲 嬰ハ短調 作品27-1 夜想曲 ハ短調 作品48-1 マズルカ ヘ短調 作品7-3
 マズルカ ニ長調 作品33-2 マズルカ ロ短調 作品33-4 バラード第3番 変イ長調 作品47
 マズルカ 変ロ短調 作品24-4 マズルカ 嬰ハ短調 作品50-3 夜想曲 変ホ長調 作品55
 バラード第4番 ヘ短調 作品52 ア・ラ・ミヌート (ショパンの《小犬のワルツ》によるパラフレーズ) (スドビン 作曲)
  エフゲニー・スドビン (ピアノ) [録音 20092月、20107月 セントジョージ (ブリストル)]

BIS CD1878 リンドベリ・エクストラヴァガンツァ (A Lindberg Extravaganza)
アンドレア・タッロディ (編曲)
 ドーシー、ミラー、ティアガーデンへの捧げもの (A Tribute to Dorsey, Miller and Teargarden)
アンデシュ・ホーグステット (編曲)
 ユシー・ビョーリング (ユッシ・ビョルリング) への捧げもの (A Tribute to Jussi Bjorling)
ヤン・サンドストレム (1954-) ロッタの歌 (Song to Lotta) クリスチャンの歌 (A Christian Song)
アンデシュ・ホーグステット (編曲) オペラ座の一夜 (A Night at the Opera)
リチャード・ロジャーズ (1902-1979) マイ・ファニー・ヴァレンタイン (My Funny Valentine)
アントニオ・ヴィヴァルディ (1678-1741) 春 (La Primavera) (《四季》 から)
オスカル・リンドベリ (1887-1955) 夏の牧舎の古い賛美歌 (Gammal fäbodpsalm från Dalarna)
  クリスチャン・リンドベリ (トロンボーン) スウェーデン・ウィンドアンサンブル ハンス・エーク (指揮)
 [録音 200911月 ナッカ・アウラ (大講堂) (ストックホルム)]

BIS SACD1894 SACD hybrid (Multichannel/stereo) WA・モーツァルト (1756-1791)
 ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K491 ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K503
  ロナルド・ブラウティハム (フォルテピアノ) ケルン・アカデミー ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ (指揮)
 [録音 201012月 インマヌエル教会 (ヴッパータール、ドイツ)]

Bridge BCD9336 ポウル・ルーザス (1949-) 作品集 第6
 ピアノ協奏曲第2(2009-10)
  ヴァシーリ・プリマコフ (ピアノ) ノルウェー放送管弦楽団 トマス・セナゴー (指揮)
 ベル・カント (Bel Canto) (2004) (ヴァイオリンのための)
  ルネ・トンスゴー・セーアンセン (ヴァイオリン)
 宇宙の海の岸辺にセレナード (Serenade on the Shores of the Cosmic Ocean) (2004) (アコーディオンと弦楽四重奏のための)
  ミッコ・ルオマ (アコーディオン) イオ弦楽四重奏団
 [録音 2009年-2010年]

Bridge Records のルーザス Poul Ruders (1949-) 作品集。第6集には近作3曲が収録されました。最新作のピアノ協奏曲第2番は、演奏時間24分、3楽章の作品。ロシア系アメリカのピアニスト、ヴァシーリ・プリマコフ Vassily Primakov、ノルウェーの指揮者トマス・セナゴー Thomas Søndergård とノルウェー放送管弦楽団。初演者による録音です。《ベル・カント》は、カール・ニルセン国際ヴァイオリン・コンペティションの課題曲として作曲された小品。音調を一様に保ち音色を磨く練習曲の姿をした、内省的な音楽と言われます。《宇宙の海の岸辺にセレナード》は、故カール・セイガンの著作からインスピレーションを得て作曲された、9つの楽章から構成された33分の作品。フィンランドのアコーディオン奏者ミッコ・ルオマ Mikko Luoma (1976-) とニューヨークのアンサンブル、イオ弦楽四重奏団 iO String Quartet の共演です。

Chandos CHSA5095 SACD hybrid (Multichannel/stereo) バーナード・ハーマン (1911-1975)
 カンタータ《白鯨 (Moby Dick)(1937) 弦楽のためのシンフォニエッタ (Sinfonietta for Strings) (1935 rev.1975)
  リチャード・エドガー=ウィルソン (テノール) デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン (バリトン)
  デンマーク国立交響楽団・合唱団 (DR) ミケール・シェーンヴァント (指揮)
 [録音 201118日 (白鯨)、315日-16日 DR コンサートホール (コペンハーゲン)]

◇アメリカの作曲家、バーナード・ハーマン Bernard Hermann (1911-1975)。ニューヨーク大学のパーシー・グレインジャーとフィリップ・ジェイムズ、ジュリアード音楽院に学び、1934年、CBS (Columbia Broadcasting System) の指揮者からキャリアをスタート、初めて手がけた1941年のオーソン・ウェルズの『市民ケーン (Citizen Kane)』の音楽がアカデミー賞にノミネートされ、以後、20世紀アメリカを代表する映画音楽 (フィルムスコア) 作家のひとりとして活躍しました。ロバート・ワイズ、ジョーセフ・L・マンキーウィツ、ヘンリー・ハサウェイ、J・リー・トンプソン、ブライアン・デ・パルマをはじめとする監督の作品に音楽を書き、とりわけ、『めまい (Vertigo)』『北北西に進路を取れ (North by Northwest)』『サイコ (Psycho)』などアルフレッド・ヒッチコック監督との共同作業で知られます。レイ・ハリーハウゼンが特撮を担当した『シンドバッド七回目の冒険 (The 7th Voyage of Sinbad)(1958) とジュール・ヴェルヌ原作の『地底探険 (Journey to the Center of the Earth)(1959)、フランソワ・トリュフォー監督の『華氏451 (Fahrenheit 451)(1966)、等々、ハーマンの音楽も作品の大きな魅力のひとつでした。1976年、マーティン・スコセッシの『タクシードライバー (Taxi Driver)』のために書いた音楽がアカデミー賞にノミネート。ハーマンの最後の作品になりました。デンマーク国立交響楽団がミケール・シェーンヴァント Michael Schønwandt (1953-) の指揮で録音したカンタータ《白鯨》は、1941年の『All That Money Can Buy (The Devil and Daniel Webster) (悪魔の金)』でオスカーを獲得する前の1937年にハーマン・メルヴィルの小説に基づいて作曲されました。テノールとバリトンの独唱、合唱をともなう「コンサート作品」。チャールズ・アイヴズに献呈されたこの曲は、ロンドン・フィルハーモニックの演奏で1960年代に録音され、CD化もされました (Unicorn) が、ハーマンの音楽に正当な音質ではなかった記憶があります。新録音はデンマーク放送のオーケストラとコーラス、指揮がシェーンヴァント。期待したくなります。ちなみにメルヴィルの『白鯨』は1956年にグレゴリー・ペック主演、ジョン・ヒューストン監督で映画化されていますが、そのときの音楽はフィリップ・セイントンが担当しました。1935年の《弦楽のためのシンフォニエッタ》 (1975年改訂) は、半音階を多用した音楽の不気味な雰囲気のために、『サイコ』の音楽の「パイロット版」とみなされることのある作品です。

dacapo 8.206002 3CD's+1SACD hybrid (5.1 surround/stereo)+2DVD-videos
カール・ニルセン (1865-1931) 作品集 第1集 − 管弦楽作品集
 交響曲第2FS29 (作品16)4つの気質 (De fire temperamenter)
 交響曲第3番 FS60 (作品27) 《シンフォニア・エスパンシーヴァ (ひろがりの交響曲) (Sinfonia Espansiva)
 交響曲第4番 FS76 (作品29) 《消しがたきもの (Det uudslukkelige)》 交響曲第5番 FS97 (作品50)
 交響曲第1番 ト短調 FS16 (作品7)
 交響曲第6FS116 《シンフォニア・センプリーチェ (単純な交響曲) (Sinfonia Semplice)
  インガー・ダム=イェンセン (ソプラノ) ポウル・エルミング (テノール)
  デンマーク国立放送交響楽団 ミケール・シェーンヴァント (指揮)
 [8.224126, 8.226156, 8.226169 Naxos 8.570737, 8.570738, 8.570739]
 オペラ《仮面舞踏会 (Maskerade)FS39 − 序曲 若い雄鶏たちの踊り (Hanedans)
 劇付随音楽《領主オーロフは馬を駆り (Hr. Oluf han rider)FS37 − 前奏曲
 劇付随音楽《スネフリズ (Snefrid)FS17 組曲
 オペラ《サウルとダヴィデ (Saul og David)FS25 − 第2幕への前奏曲
 ラプソディック序曲《フェロー諸島への幻想の旅 (En Fantasirejse till Færøerne)FS123
 劇付随音楽《ヴィレモエス (Willemoes)FS44 − 第3幕への前奏曲
 パンとシューリンクス (Pan og Syrinx) FS87
 劇付随音楽《キューピッドと詩人 (Amor og Digteren)FS150 (作品54) − 序曲
 序曲《ヘリオス (Helios)FS32 (作品17)
  デンマーク国立交響楽団 トマス・ダウスゴー (指揮)
 [6.220518]
 交響曲第1番 ト短調 FS16 (作品7)
 交響曲第2FS29 (作品16) 《4つの気質 (De fire temperamenter)
 交響曲第3FS60 (作品27) 《シンフォニア・エスパンシーヴァ (広がりの交響曲) (Sinfonia Espansiva)
 交響曲第4FS76 (作品29) 《消しがたきもの (Det uudslukkelige)》 (不滅)
 交響曲第5FS97 (作品50)
 交響曲第6番 FS116 《シンフォニア・センプリーチェ (単純な交響曲) (Sinfonia Semplice)
  インガー・ダム=イェンセン (ソプラノ) ポウル・エルミング (テノール)
  デンマーク国立交響楽団 ミケール・シェーンヴァント (指揮)
  [録画 2000111日、4日 デンマーク放送コンサートホール (ライヴ)] [2.110403-05] 試聴盤

◇デンマークの "ナショナル・レーベル" dacapo の録音によるカール・ニルセン Carl Nielsen (1865-1931) 作品集。デンマーク国立交響楽団とミケール・シェーンヴァント Michael Schønwandt (1953-)19995月から20007月にかけてデンマーク放送コンサートホールで行ったセッションの録音と200011月に同じホールでライヴ演奏した映像による6曲の交響曲は、デンマークの人たちが心に描いた「カール・ニルセン」として愛されている演奏。演奏会序曲、オペラと劇のための音楽は、デンマーク放送のオーケストラをトマス・ダウスゴー Thomas Dausgaard (1963-) が指揮、BBC Music Magazine をはじめとする欧米の雑誌から高い評価を得た録音が収録されています。

Danacord DACOCD709 2010年度フーズム城音楽祭ライヴ録音 − 稀少ピアノ作品集
CPE・バッハ (1714-1788) ソナタ ホ短調 H281 (Wq59/1)
  マルク=アンドレ・アムラン (ピアノ)
シュテフェン・ヘラー (1813-1888)
 《魔弾の射手》による4つの習作 (4 Freischütz Studies) 作品127 − 第1番 イ短調 第3番 ハ短調
  ジャン=フレデリク・ノイブルガー (ピアノ)
リヒャルト・ワーグナー (1813-1883)/ゾルターン・コチシュ (1952-)
 《パルジファル》の花の乙女の場とフィナーレ
  イアン・ファウンテン (ピアノ)
フェルッチョ・ブゾーニ (1866-1924) 前奏曲 変ホ長調 作品37-14 (K181)
  ミハイル・リフィツ (ピアノ)
フェルッチョ・ブゾーニ (1866-1924) 悲歌 (Elegien) (K249) − 第2曲 イタリア風 (All' Italia!)
  ジョヴァンニ・ベルッチ (ピアノ)
ボリス・パステルナーク (1890-1960) 2つの前奏曲 (1906)  変ホ短調 嬰ト短調
  エルダル・ネボルシン (ピアノ)
ボリス・パステルナーク (1890-1960) ソナタ ロ短調 (1909)
  竹ノ内博明 (ピアノ)
ヨーアン・ベンソン (1897-1951) ショパンの主題による変奏曲 作品1 (1921)
  ピーター・フロウンジャン (ピアノ)
ロバート・ヘルプス (1928-2001)
 3つのオマージュ (3 Hommages) − 第1曲 フォーレへのオマージュ (Hommage à Fauré)
  ジェニー・リン (ピアノ)
 [録音 2010821日-28日 フーズム (ドイツ) (ライヴ)]
 [制作 ピーター・フロウンジャン、イェスパー・ブール  録音 スヴェン・ヴィル] 試聴盤

Euridice EUCD57 エル・アルバイシン
イサーク・アルベニス (1860-1909) イベリア − エル・アルバイシン ロンデーニャ アルメリア トリアーナ
ドメニコ・スカルラッティ (1685-1757) ソナタ ハ長調 K340 ソナタ イ短調 K175
モーリス・オアナ (1914-1992) 作者不詳、20世紀 (Anonyme XXe siècle) (1988)
  フレヴォ・ギターデュオ

Libra Classics LCD1013 [再発売] ブリンヤル・ホフ、グリーグ、バッハ、ガーシュウィンとアンコール曲集
エドヴァルド・グリーグ (1843-1907) 2つのノルウェー舞曲
ベーラ・バルトーク (1881-1945) チーク県の3つの民謡
JS・バッハ (1685-1750) アダージョ ロ短調 BWV249
ジョージ・ガーシュウィン (1898-1937) 《ポーギーとベス》 から
フランツ・ホルフォード (1907-1994) ノームの踊り (Dance for a Gnome) 小鬼 (Goblin)
カミーユ・サン=サーンス (1835-1921) 白鳥
ジョルジュ・オーリック (1899-1983) 即興曲
ジョゼフ=エクトル・フィオッコ (1703-1741) アリオーゾ
GF・ヘンデル (1685-1759) ロンド
フェリクス・メンデルスゾーン (1809-1847) 歌の翼に
カール・ニルセン (1865-1931) DANCE OF THE LADY'S MAIDS
セルゲイ・ラフマニノフ (1873-1943) ヴォカリーズ
ジャン=フィリップ・ラモー (1683-1764) タンブラン
レスニコフ ロマンス

モーリス・ラヴェル (1875-1937) ハバネラ形式の小品
アントニオ・ヴィヴァルディ (1678-1741) ラルゴ (《四季》 から)
セザール・フランク (1822-1890) 小品第5
ヘンリー・パーセル (c.1659-1695) ロンドー
ピョートル・チャイコフスキー (1840-1893) ただ憧れを知る者だけが
ヨハン・ハルヴォシェン (1864-1935) 2つのノルウェー民謡
クロード・ドビュッシー (1862-1918) 亜麻色の髪の乙女
アレック・テンプルトン (1909/10-1963) スケルツォ・カプリース
  ブリンヤル・ホフ (オーボエ) アイナル・ステーン=ノクレベルグ (ピアノ) ロベルト・レヴィン (ピアノ)
  アルンヒル・ヴィーク (ピアノ)

◇トロンハイム交響楽団とオスロ・フィルハーモニックの首席奏者を務め2003年に引退したブリンヤル・ホフ Brynjar Hoff (1940-) の旧録音。

Libra Classics LCD1014 [再発売] オーボエソナタ集
アントニオ・ヴィヴァルディ (1678-1741) オーボエソナタ ヘ長調
カミーユ・サン=サーンス (1835-1921) オーボエソナタ 作品166
フランシス・プーランク (1899-1963) オーボエソナタ
ウォルター・ピストン (1894-1976) オーボエとピアノのための組曲
ジャック・ルイエ (1685-1748) オーボエソナタ ハ長調
ベンジャミン・ブリテン (1913-1976) 2つの昆虫の小品 (Two Insect Pieces)
パウル・ヒンデミット (1895-1963) オーボエソナタ
  ブリンヤル・ホフ (オーボエ) アイナル・ステーン=ノクレベルグ (ピアノ) コーレ・エルヌング (ピアノ)
  アンネ・エリーネ・リスネス (ピアノ) ロベルト・レヴィン (ピアノ) ヴォルフガング・プラッゲ (ピアノ)

◇ホフが1975年から1987年にかけて行ったコンサートのライヴ録音とセッション録音。

LPO LPO0057
ジャン・シベリウス (1865-1957) 交響的幻想曲《ポホヨラの娘 (Pohjolan tytar)》作品49
 交響曲第5番 変ホ長調 作品82
ヴィトルト・ルトスワフスキ (1913-1994) 管弦楽のための協奏曲 (1950-54)
  ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団 ユッカ=ペッカ・サラステ (指揮)
 [録音 2008220日、1015日 (シベリウス) ロイヤル・フェスティヴァルホール (ロンドン) (ライヴ)] 試聴盤

◇ユッカ=ペッカ・サラステ Jukka-Pekka Saraste (1956-)。相次いでCDリリースされたライヴ録音によるマーラーの交響曲、オスロ・フィルハーモニック管弦楽団の第6(Simax PSC1316) とケルンWDR交響楽団の第9(Profil PH10035) が静かながら広く支持されています。彼がロンドン・フィルハーモニックを指揮したコンサートのライヴ録音。シベリウスの2曲とともに、シベリウスの音楽を賞賛し1955年5月には作曲者に会うため、シベリウス・フェスティヴァルの行われるフィンランドを訪れたというルトスワフスキの代表作のひとつ《管弦楽のための協奏曲》が収録されました。サラステのシベリウスについて「イブニング・スタンダード」紙のバリー・ミリントン Barry Millington は、「シベリウスの音楽では不断なく現れるテンポの切り替えが特色となっている。作曲者の語法を知り尽くしたサラステは、暗譜で指揮、感情移入しながら巧みにギアチェンジをこなしていく。終楽章の冒頭、波の荒れ狂う浅瀬を自信をもってオーケストラを舵取りしながら乗り越えると、大洋の海流に漕ぎ出し、その高みにむけて登りつめていく」 (2008106日) と書いています。

Simax PSC1318 エピタフィオ (Epitaffio) − アルネ・ヌールハイム (1931-2010) 管弦楽のための作品集
 モノリス (Monolith) (1990) (管弦楽のための)
 エピタフィオ (Epitaffio) (墓碑銘) (1963 rev.1978) (管弦楽と磁気テープのための)
 カンツォーナ (Canzona) (1960) (管弦楽のための)
 フォノス (Fonos) (2003) (トロンボーンと管弦楽のための3つの忘れられないもの) *
 アデュー (Adieu) (1994) (弦楽オーケストラと鐘の音の楽器のための)
  オスロ・フィルハーモニック管弦楽団 ロルフ・グプタ (指揮) ユッカ=ペッカ・サラステ (指揮) *
  マリウス・ヘースビ (トロンボーン) *
 [録音 2010310日-12日、510日-12日 (フォノス) オスロ・コンサートホール]
 [制作 クシシュトフ・ドラーブ  録音 アルネ・アクセルベルグ、マーリト・アスケラン *、エリサベト・ソンメルネス *
  ミクシング アルネ・アクセルベルグ、クシシュトフ・ドラーブ] 試聴盤

◇アルネ・ヌールハイム Arne Nordheim (1931-2010)1950年代、ナショナルロマンティックな空気が支配していたノルウェーの音楽をモダニズムという世界の潮流へと導き、世界大戦後のノルウェー音楽がアイデンティティを確立することができた、その最大の功労者とされる音楽家です。2011年には80歳の誕生日を迎えることになっていた彼が没したのは201065日。その数週間前にすべての録音の完了したアルバム『エピタフィオ』がリリースされます。

 1960年の《カンツォーナ (Canzona)》は正式名称が《管弦楽のためのカンツォーナ (Canzona per orchestra)》です。ヌールハイムは、ヴェネツィアの作曲家ジョヴァンニ・ガブリエーリのカンツォーナを聴き、高声域と低声域のコントラストの生む効果からこの曲のインスピレーションを得たといわれています。ノルウェー作曲家協会のメンバーに選ばれたヌールハイムがベルゲン国際フェスティヴァルの委嘱を受けて作曲、1961年のフェスティヴァルで演奏され、ヌールハイムの成功を決定づけた作品です。1963年にアムステルダムで開催された ISCM (国際現代音楽協会) フェスティヴァルにノルウェーを代表する作品として参加しました。

 1963年の《管弦楽と磁気テープのためのエピタフィオ (Epitaffio per orchestra e nastro magnetico)》。「墓碑銘」。イタリアの詩人、サルヴァトーレ・クワジモド Salvatore Quasimodo の詩「Ognuno sta solo sul cuor della terra. traffito da un raggio di sole: ed è súbito sera (人はみな、ひとり大地の中心に立つ ひとすじの陽の光に貫かれ そして気づくと夕暮れの時)」がスコアに引用されています。再録音のこの演奏に使われたテープ録音は、ノルウェーで活躍しアイナル・ステーン=ノクレベルグのアルバム『ヌールハイム−ベートーヴェン−ヌールハイム』 (PSC1269) の《Listen - Inside Outside》でライヴエレクトロニクスを担当したスウェーデン出身のエレクトロ=アクースティック音楽作曲家マッツ・クレーソン Mats Claesson とヌールハイムが制作しました。

 《管弦楽のためのモノリス (Monolith for orchestra)》は1990年の作品です。インスピレーションの源になったのはオスロのヴィルゲラン公園にならぶ彫刻。それも、ヴィルゲランの作品そのものではなく、材料となった大理石です。ヌールハイムは大理石の色彩と光の反射に魅せられ、「岩は、生命のない塊ではなく、人の生を象徴している」と考えたといわれます。この曲は、東京の "International Program for Music Competitions" (音楽コンペティション国際プログラム) の委嘱を受けて作曲され、1991年に新日本フィルハーモニーによりサントリーホールで初演されました。

 「弦楽オーケストラと鐘の音の楽器のための (pour orchestre à cordes et instruments avec sons de cloches)」《アデュー (Adieu)》は、19942月に亡くなったヴィトルト・ルトスワフスキ (1913-1994) 追悼のために作曲され、同年秋、ワルシャワで行われたフェスティヴァルで演奏されました。「ヌールハイム・ライトモティーフ」と「ヌールハイム・コード」をはじめとする素材が挽歌調の主題とともに音楽を紡ぎます。

 「トロンボーンと管弦楽のための3つの忘れられないもの (3 memorables for trombone and orchestra)」の副題をもつ《フォノス (Fonos)》は、単一楽章の《モノリス》を3楽章の協奏曲に書き直した作品です。トロンボーンのファンファーレに始まり、強いエネルギーとリズミカルな推進力が特徴的な音楽です。2003年に作曲され、初演は2005年。その年の最優秀管弦楽作品に与えられるノルウェー作曲家協会のエドヴァルド賞 (Edvardpris) に選ばれました。

 クリスチャンサン交響楽団の首席指揮者を務める作曲家のロルフ・グプタ Rolf Gupta (1967-)2006年-2007年のシーズンから音楽監督としてオスロ・フィルハーモニックを指揮するユッカ=ペッカ・サラステ Jukka-Pekka Saraste (1956-)、ヌールハイム作品の音と構造を理解しているオーケストラ、「音楽」とオスロ・コンサートホールの音響を熟知する録音スタッフ。《フォノス》のソロを演奏するマリウス・ヘースビ Marius Hesby (1976-) は、この作品の初演者です。ノルウェー音楽大学でディプロマを取得した後、王立ノルウェー海軍軍楽隊に所属し、オスロ、ベルゲン、トロンハイムをはじめとする内外のオーケストラにソロイストとして出演しています。

 1982年にはオスロの王宮の一角にある家「グロッテン」に住むというノルウェーの芸術家にとって最高の栄誉を与えられ、死後、グリーグ、セーヴェルーと同様にノルウェー王国国葬で送られたヌールハイムの業績をしのぶよき記念碑となるアルバムです。

 

リリース情報 − Jazz

Alba ABCD323 SACD hybrid (5.1 multichannel/stereo) jazz 銀色の孤独 (Silver Solitude) − ラースロ・シュレ (1955-)
 Dripstone Music Moon's Silver Solitude Pikaia Linear Soundscape Cave Drawings Walking with Bach
 The Island of Kirke
  ペンティ・ラハティ (木管楽器) ラースロ・シュレ (ピアノ) ハンヌ・ランタネン (ベース)
  スカルバンティア弦楽四重奏団  ゾルターン・タカーチ (ヴァイオリン) ラウラ・コッコ (ヴァイオリン)
   マックス・サヴィカンガス (ヴィオラ) リーカ・ランピネン (チェロ)
 [録音 2010年 アラビア・スタジオ (ヘルシンキ)]
 [制作 ラースロ・シュレ  録音 ヤンネ・ヴィクステーン] 試聴盤

◇ハンガリー生まれ、ジャズとコンテンポラリーミュージックのピアニスト、作曲家としてフィンランドで活躍するラースロ・シュレ László Süle (1955-) の新作。サクソフォーンのペンティ・ラハティ Pentti Lahti とチェロのマルコ・ユロネン Marko Ylönen のための『静止することのない魂のためのデュエット (Duets for the Restless Souls)(ABCD260) と同様、クラシカル音楽とジャズの融合を図り、木管楽器、ベース、ピアノと弦楽四重奏の即興を自由に組み入れた音楽としています。2ヶ月という短い期間に作曲された7曲は、それぞれに独立した表情をもちながら、テーマと感覚にひとつの流れのある「組曲」ともみなされます。ドリップストーンの奏でる音楽、銀色をした月の孤独、原始の脊索動物ピカイア、線形の音風景、洞窟画、バッハと散歩、魔女キルケーの島。作曲者が「進化の種」を蒔き、聴き手はその種を発見しながら「進化に基づく物語」をそれぞれに作っていく。アルバム『銀色の孤独』を作曲者のシュレは、そうイメージしています。

Losen Records LOS107-2 ダーグ・アルネセン・トリオ − ノルウェーの歌 第1(Norwegian Song 1)
 ルンダーネで (Ved Rondane) オーラよオーラ、愛しいわが子 (Ola, Ola, min eigen unge)
 マルギット・ユクセ (Margit Hjukse) アリエッタ (Arietta) 向こうにあなたの影が (Eg ser deg ut før gluggjin)
 オーゴットの山の歌 (Aagots fjeldsang) ホーヴァル・ヘッデ (Håvard Hedde)
 イェンディーネの子守歌 (Gjendines bådnlåt) ノルウェーの谷の歌 (Den norske dalevise)
 ファルクヴォル・ルーマンソン (Falkvor Lomansson) セーテルの娘の日曜日 (Sæterjentens søndag)
  ダーグ・アルネセン・トリオ
   ダーグ・アルネセン (ピアノ) テリエ・ゲヴェルト (ベース) ポール・トゥーヴセン (ドラムズ、パーカッション)
 [録音 200610月 レゾナント・スタジオ (オスロ)]
 [制作 ダーグ・アルネセン・トリオ  録音 アネシュ・スヴィンダール  リマスタリング ヤン・エーリク・コングスハウグ]
 [Resonant Music RM17-2] 試聴盤

Losen Records LOS108-2 ダーグ・アルネセン・トリオ − ノルウェーの歌 第2(Norwegian Song 2)
 朝の気分 (Morgenstemning) ブローマン、ブローマン (Blåmann, Blåmann)
 杖をもった老婆 (Kjerringa med staven) いつだって人は不平ばかり (Dei vil alltid lkaga og kyta)
 漁師のバラード「タラの漁場まで漕いでいった」(Eg rodde meg ut på seiegrunnen)
 一輪の桜草をもって (Med en Primula veris) ニルス・タッレフィヨルデン (Nils Tallefjorden)
 罪びと (Den skyldige) ダーレビュ・ヨンソン (Dalebu Jonson) 羊のトゥッラと15(Eg gjette Tulla i 15 år)
 険しい山と丘の間を海に向けて (Mellom bakkar og berg)
  ダーグ・アルネセン・トリオ
   ダーグ・アルネセン (ピアノ) テリエ・ゲヴェルト (ベース) ポール・トゥーヴセン (ドラムズ、パーカッション)
 [録音 20088月 レソナント・スタジオ (オスロ)]
 [製作 ダーグ・アルネセン・トリオ  録音 アンデシュ・スヴィンダール リミクシング、リマスタリング ヤン・エーリク・コングスハウグ]
 [Resonant Music RM20-2] 試聴盤

◇「ノルウェーの民謡、グリーグとオーレ・ブルの曲。子供のころから私と一緒にいた音楽。日曜の朝になると両親の弾くヴァイオリンとピアノの音で目を覚ましたものだ……」。ずっと大切にしていきた音楽遺産、「懐かしい歌」をダーグ・アルネセン・トリオ Dag Arnesen Trio が演奏する『ノルウェーの歌』シリーズは、2007年の第1(Resonant Music RM17-2)2008年の第2(RM20-2)、エレン・アンドレア・ヴァング Ellen Andrea Wang を新しいベーシストに迎えた第3(LOS101-2) (2010年) を合わせて全世界で約30,000枚を売り上げたといわれます。その第1集と第2集が Losen Records から再リリースされました。新たなリリースにあたりレインボースタジオのヤン・エーリク・コングスハウグ Jan Erik Kongshaug2006年と2008年の録音をリマスタリング、第2集は彼がリミックスも行いました。ECM をはじめとするレーベルの録音を数多く手がけてきたベテランのエンジニア。楽器の輪郭と姿が明確になり、とくに第2集は、ベースが張り出し気味だったバランスが改善され、3人のミュージシャンのインタープレイが自然な姿で楽しめるようになりました。この第2集は、アルバム構成も見直され、第1曲が《漁師のバラード》からグリーグの《朝の気分》に変更されています。コングスハウグのリミクシングにも助けられ、本来の軽快な音楽が魅力を発揮する、瑞々しい響きのアルバムに一新されました。

Losen Records LOS109-2 クリステル・フレドリクセン − Urban Country
 JC & DC Passing on 78 and Counting Little Girls 5 IM Simon Says E-minor Signes sang The O
 In a Sentimental Mood
  クリステル・フレドリクセン (ギター) アウドゥン・ラモ (ベース) ビョルン・スティーアウレン (ドラムズ)
  ベンディク・ホフセト (サクソフォーン) インゴルヴ・ホーラン (ピアノ)
 [録音 2011年3月 サンデン・スタジオ]
 [制作 クリステル・フレドリクセン  録音 ルーアル・ロースベルグ  ミクシング、マスタリング ヤン・エーリク・コングスハウグ] 試聴盤

◇ノルウェーのエレクトリックギター奏者、クリステル・フレドリクセン Christer Fredriksen の最初のリーダーアルバム。ベーシストのアウドゥン・ラモ Audun Ramo とドラマーのビョルン・スティーアウレン Bjørn Stiauren に加え、サクソフォーンのベンディク・ホフセト Bendik Hofseth とピアノのインゴルヴ・ホーラン Ingolv Haaland が数曲、ゲスト参加しています。フレドリクセンのオリジナル曲、ショパンの曲による《E-minor》、デューク・エリントンの《In a Sentimental Mood》により構成。「ジャズ」にさまざまなスタイルをまじえながら、都会の風景が音楽に描かれます。20113月、クリスチャンサンのサンデンスタジオで録音された音源がレインボースタジオのヤン・エーリク・コングスハウグ Jan Erik Kongshaug の手でミクシング、マスタリングされました。

Losen Records LOS110-2 スコピエ・コネクション・ミーツ・エルンスト・ライセガー (The Skopje Connection Meets Ernst Reijseger)
 Giovanni da Nembro Branko, Branko, Branko Gotcha Marsh na V'nka One Legged Tango Zlust Outskirts
 Love Song Tiny Waltz  Kas Kas The Old Man and the Seal Midnight Rooster Gjotzville 2
  スコピエ・コネクション
   ジヤン・エミン (ホルン、メロディカ) ルカ・アキーノ (トランペット、フリューゲルホルン)
   ゲオルギ・サレスキ (ギター)
  エルンスト・ライセガー (チェロ)
 [録音 201010月 ヒルヴァスム (オランダ)]
 [制作 エンリコ・ブルーメル  録音 ディック・ルーカス  最終マスタリング レインボースタジオ (オスロ)]

◇スコピエ・コネクション Skopje Connection は、2009年にマケドニアの首都スコピエで出会ったジャズミュージシャン3人、マケドニアのジアン・エミン Dzijan Emin とゲオルギ・サレスキ Georgi Sareski、イタリアのルカ・アキーノ Luca Aquino がイタリア人プロデューサー、エンリコ・ブルーメル Enrico Blumer の下で結成したトリオ。2010年録音のこのアルバムに参加したエルンスト・ライセガー Ernst Reijseger (1954-) はオランダのチェリスト、作曲家。ジャズ、即興音楽、コンテンポラリーミュージックの分野で活動し、ヴェルナー・ヘルツォークの『The Wild Blue Yonder』をはじめとする映画のための音楽も手がけています。

Prophone PCD113 レベッカ・ラーシュドッテル − Feathers & Concrete
 System Overload Wise One Friday Sweep Pearl of Glass Verkligheten är en dröm Cracks
 Strangers in the Garden Waiting on the Wind System Overload/Pimpy's Brew (extended version)
  レベッカ・ラーシュドッテル (ヴォーカル) ラスラン・シロタ (キーボード) ヴァーダン・オーヴセピアン (キーボード)
  チャールズ・アルトゥラ (ギター) JP・マランバ (ベース) アドリアン・フェロー (エレクトリックベース)
  クリス・コールマン (ドラムズ) トニー・オースティン (ドラムズ) ニック・マンシーニ (ヴィブラフォーン)
  ゼイン・ムーザ (サクソフォーン)

◇レベッカ・ラーシュドッテル Rebecka Larsdotter は、スウェーデン、ベリスラーゲンの小さな町、ニューヒュッタンに生まれ、スウェーデンの女性ヴォーカリスト、オレブルーとマルメの音楽大学で修士号を取得した後、渡米。ロサンジェルスとニューヨークで作詞作曲と歌唱のキャリアを積み、現在はストックホルムを本拠に演奏と教育活動を行っています。デビューアルバムの『Feathers & Concrete』は、ロサンジェルス在住のミュージシャンが共演して録音セッションが行われました。

http://www.rebeckalarsdotter.com/

Prophone PCD115 Finnish jazz トゥオモ・J・アウティオ、アンティ・リッサネン − Groovy Moments & Melodies
 Muistan kesän Eleanor Rigby This Guy's in love with you Bumpin Boss City Toiset meistä
 Chim Chim Cheese Golden Earrings Besame mucho On hetki
  トゥオモ・J・アウティオ (ギター) グレート・ヘルシンキ・スウィング・ビッグバンド アンティ・リッサネン (リーダー)

◇『Groovy Moments and Melodies』は、フィンランドのギタリスト、トゥオモ・J・アウティオ Tuomo J. Autio とグレート・ヘルシンキ・スウィング・ビッグバンド The Great Helsinki Swing Big Band のリーダー、アンティ・リッサネン Antti Rissanen の録音プロジェクト。フィンランドのジャズを代表する作曲家ラウノ・レヘティネン Rauno Lehtinen (1932-2006) が作曲した《Muistan kesän》《Toiset meistä》《On hetki》をペンティ・ラサネンが編曲したナンバーと、レノン/マッカートニー《エレナー・リグビー》、ウェス・モントゴメリーの《Bumbin》と《Boss City》、コンスエロ・ベラスケスの《Besame mucho (ベサメ・ムーチョ)》 などのスタンダート曲がミカ・ミュッラリ、ヘイッキ・コスキネン、アウティオの新しい編曲により演奏されました。ビッグバンドに弦を加えた編成。2回のコンサートのライヴ録音、スタジオ・ライブセッションの録音から構成されています。

 

リリース情報 − Blues, Folk, Pop & World Music

turnleft TurnCD23 ロルフ・マグネ・シュミット・アッセル − Lysstyrke
 Heilag tid Lysstyrke Reisesongen Eit æveminutt (永遠の一分) Stille (ひっそりと) Bar vidde
 Stille elv (静かな川) Ettermæle (世評)
  ロルフ・マグネ・シュミット・アッセル (ヴォーカル) 他


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CD Artwork © Alba (Finland),Bergen Digital, Euridice/turnleft, Libra Classics, Losen Records, Simax/Grappa (Norway), BIS, Prophone/Naxos (Sweden), Brigde Records (USA), Chandos, London Phiharmonic Orchestra (UK), dacapo (Denmark)