Newsletter No.169   15 January 2013

 

リリース情報 − Classical & Contemporary

2L 2L086SABD SACD hybrid (5.1 surround/stereo) + Pure Audio Bluray
La Voie Triomphale (凱旋路) − ウィンドアンサンブルのためのフランス音楽
エクトル・ベルリオーズ (1803-1869)
 葬送と勝利の大交響曲 (Grande symphonie funèbre et triomphale) 作品15 (1840)
  葬送行進曲 (Marche funebre)/追悼の辞 (Oraison funèbre) */昇天 (Apothéose)
カミーユ・サン=サーンス (1835-1921) 東洋と西洋 (Orient et occident) 作品25 (1869)
ポール・デュカス (1865-1935)  《ラ・ぺリ》のファンファーレ (Fanfare pour précéder La Péri) (1912)
ダリユス・ミヨー (1892-1974)
 フランス組曲 (Suite française) 作品248 (1945)
  ノルマンディー (Normandie)/ブルターニュ (Bretagne)/イル・ド・フランス (Ile de France)/
  アルザス=ロレーヌ (Alsace-Lorraine)/プロヴァンス (Provence)
アンリ・トマジ (1901-1971)
 典礼用ファンファーレ (Fanfares Liturgiques) (1947)
  み告げ (Annonciation)/福音 (Evangile) **/黙示録 (Apocalypse) (スケルツォ)/
  聖金曜日の行列 (Procession du Vendredi-Saint)
ウジェーヌ・ボザ (1905-1991) 子供の序曲 (Children's Overture) (1964)
  ノルウェー軍音楽隊 オーレ・クリスチャン・ルード (指揮) ポール・W・マグヌセン (トロンボーンソロ) *
  ヴィーダル・ノルドリ (トロンボーンソロ) **
 [録音 201111月、20121月 ヤール教会 (ベールム、ノルウェー)]
 [制作 ヴォルフガング・プラッゲ  録音 モッテン・リンドベルグ]
 [DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
 [Bluray: 5.1 DTS-HD MA (24bit/192kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz), mShuttle: MP3 & FLAC, Region ABC] 試聴盤

◇ノルウェー王国の軍隊に所属する5つのプロフェッショナルアンサンブルのひとつ、1818年創設のノルウェー軍音楽隊 Forsvarets stabsmusikkorps (The Central Staff Band/The Staff Band of the Norwegian Armed Forces) が新しいアルバムを録音しました。『凱旋路 (La voie triomphal)』。フランスの首都パリの中心から西に向かう、「パリの歴史軸 (L'axe historique)」あるいは「王の道 (La voie royale)」とも呼ばれる、歴史的建造物や記念碑の並ぶ直線道路の名をアルバムタイトルに、19世紀と20世紀のフランス音楽によるプログラムが組まれています。ベルリオーズが、1830年の七月革命10周年記念式典のためフランス政府の委嘱を受けて作曲した《葬送と勝利の大交響曲》。曲名に示されるとおり「東と西の世界の対照」からインスピレーションを得たというサン=サーンスの作品。幻想的、神秘的なバレエ《ラ・ペリ》のために作曲され、コンサートピースとして単独で演奏されることの多いデュカスの《ファンファーレ》。ミヨーが、第二次世界大戦中のレジスタンス運動とフランスをドイツ軍の占領から解放した連合軍への敬意の印に作曲したという《フランス組曲》。〈み告げ〉〈福音〉〈黙示録〉〈聖金曜日の行列〉の4曲から構成され、「音による絵画」ともみなされるトマジの《典礼用ファンファーレ》。フランスの童謡と民謡に基づくボザの《子供の序曲》。1791年のフランス革命後、新しい時代を迎えたと言われるウィンドアンサンブル音楽の新鮮な発想と響きをもった曲が集められました。

 指揮者のオーレ・クリスチャン・ルード Ole Kristian Ruud (1958-) は、2006年からノルウェー軍音楽隊の音楽監督を務めています。彼は、ノルウェー音楽アカデミーとヘルシンキのシベリウス・アカデミーに学び、1985年、オスロ・フィルハーモニックのコンサートで指揮者デビュー。衒いのない誠実な音楽が評価され、これまでにトロンハイム交響楽団、スタヴァンゲル交響楽団、スウェーデンのノールシェーピング交響楽団の芸術監督と首席指揮者を務めてきました。

 このアルバムの録音セッションは、ノルウェー軍音楽隊が定期的にコンサートを行うアーケシュフス要塞の「騎士の館 (Ridershuset)」ではなく、ベールムのヤール教会 Jar Kirke で行われました。1961年に建造されたこの教会は、自然木で組んだ急勾配の天井のもたらす音響効果が素晴らしく、2L のスタッフの気に入りの録音場所のひとつです。

 24bit/352.8kHzDXD 録音。5.1 DTS-HD MA (24bit/192kHz)2.0 LPCM (24bit/192kHz)Pure Audio Bluray ディスクと SACD/CD ハイブリッドディスク (5.1 surround/stereo) のセットです。Pure Audio Blu-ray ディスクには、インデックスを除き、映像は収録されていません。CDDVD のプレーヤーでは再生できないので、Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応の PC で再生してください。

Arthaus 101665 2DVD-videos レオシュ・ヤナーチェク (1854-1928) 歌劇《イェヌーファ》
  エーリカ・スンネゴード (ソプラノ、イェヌーファ) イングリード・トビアソン (アルト、ブリヤ家のおばあさん)
  イッタ・マリア=シェーベリ (ソプラノ、コステルニチカ) ダニエル・フランク (テノール、ラツァ)
  ヨアシム・ベクストレム (テノール、シュテヴァ) ペーア・ホイヤー (バリトン、製粉所の親方)
  マルメ歌劇場合唱団・管弦楽団 マルコ・イヴァノヴィチ (指揮)
 [演出 ルファ・フェラン] [録画 2011年 マルメ劇場 (スウェーデン)]
 [NTSC Region 0 (All region) Dolby digital 2.0/Dolby surround 5.1 Color 16:9 121min
  英語・ドイツ語・フランス語・スウェーデン語字幕] [100208 (PAL) 再リリース]

BIS CD1873 ジョン・ピカード (1977-) 管弦楽のための作品集
 ピアノ協奏曲 (1999-2000) * 激変 (Sea-change) (1988-89) テネブレ (Tenebrae) (2008-09)
  フレードリ・ウッレーン (ピアノ) * ノールショーピング交響楽団 マーティン・ブラビンズ (指揮)
 [録音 20103月、201112月 ルイ・ド・イェール・コンサートホール (ノールショーピング、スウェーデン)]

BIS SACD1876 SACD hybrid (Multichannel/stereo) カレヴィ・アホ (1949-) オーボエのための作品集
 オーボエ協奏曲 (2007) * ソロ IX (2010) オーボエソナタ (1984-85) **
  ピート・ヴァン・ボクスタル (オーボエ) ラハティ交響楽団 * マーティン・ブラビンズ (指揮) * 大宅裕 (ピアノ) **
 [録音 20109月 シベリウスホール (ラハティ、フィンランド)、ポットンホール (イギリス)]

BIS SACD1970 SACD hybrid (Multichannel/stereo) Refractions (屈折)
ファッテイン・ヴァーレン (1887-1952) アヴェ・マリア (Ave Maria) 作品4 (1921) (声と管弦楽のための)
 美しきかな神の子よ (Hvad est du dog skiøn) 作品12 (1930) 高きところより雨よ降れ (Kom regn fra det høie) 作品25
 詩編
121(1911)
オリヴィエ・メシアン (1908-1992) 5つのルシャン (5 Rechants) (1948) (12声のための)
 おお聖餐 (O sacrum convivium!]) (1937) (合唱とオルガンのための)
アントン・ヴェーベルン (1883-1945) 軽い小舟で逃れよ (Entflieht auf leichten Kähnen) 作品2 (1908)
 2つの歌 (2 Lieder) 作品19 (1926) (合唱、チェレスタ、ギター、ヴァイオリン、クラリネットとバスクラリネットのための)
アルバン・ベルク (1885-1935) ナイチンゲール (Die Nachtigall)
  ノルウェー・ソリスト合唱団 グレーテ・ペーデシェン (指揮) ベーリト・ノルバッケン・スールセット (ソプラノ)
  ノルウェー放送管弦楽団員 オスロ・シンフォニエッタ団員
 [録音 201111月、20125月 リス教会 (オスロ)、20125月 ノルウェー放送局 (オスロ)]

◇グリーグの作品 (SACD1661) を独自の解釈で聴かせたグレーテ・ペーデシェン Grete Pedersen とノルウェー・ソリスト合唱団 Det Norske Solistkor は、常に新しい視点から作品を見つめ、その音楽を高い演奏技術で実現することで知られます。新しいアルバムのタイトルは『屈折』。ノルウェーの20世紀を代表するひとり、ファッテイン・ヴァーレン Fartein Valen (1887-1952)、メシアン、ヴェーベルン、ベルクの4人をそれぞれ面とした「プリズム」から光の屈折によって生まれる七色の輝き。20世紀合唱音楽の多彩な魅力を伝えることが意図されています。ヴァーレンの『美しきかな神の子よ』とモテット『高きところより雨よ降れ』は、デンマークの詩人、リーベの司教も務めたHA・ブロアソン Hans Adolpf Brorson (1694-1764) の詩がテクスト。『美しきかな神の子よ』は同じ歌詞による賛美歌が歌い継がれ、グリーグの《四つの詩編》の第1曲に使われました。

BIS SACD1979 SACD hybrid (Multichannel/stereo) GP・テレマン (1681-1767)
 3つのオーボエ、弦楽と通奏低音のための組曲 ニ長調 TWV55:D15 組曲 変ロ長調 《民族》 TWV55:B5
 ポーランド協奏曲 変ロ長調 TWV43:B3 ポーランド協奏曲 ト長調 TWV43:G7
 組曲 二長調 《悲喜劇》 TWV55:D22
  アルテ・デイ・スナトーリ マルタン・ジュステル (指揮)
 [録音 201210月 ミハウ・アルハニョウ教区教会 (ポーランド)]

BIS SACD1992 SACD hybrid (Multichannel/stereo) In the Shadow of War
エルネスト・ブロッホ (1880-1959) ヘブライ・ラプソディ《シェロモ》 (1916) *
フランク・ブリッジ (1879-1941) 悲歌的協奏曲《オーレイション (Oration)(1930)
スティーヴン・ハフ (1961-) 孤独の荒野 (The Lonliest Wilderness) **
  ベルリン・ドイツ交響楽団 ヒュー・ウルフ (指揮) スティーヴン・イッサリス (チェロ) *
  タピオラ・シンフォニエッタ ** ガーボル・タカーチ=ナジ (指揮) **
 [録音 20121月 イエス・キリスト教会 (ベルリン)]

Capriccio C5116 ヒルディング・ルーセンベリ (1892-1985) ピアノ作品集
 組曲 (Svit) 作品20 (1924)
  前奏曲 (Preludium)/アラベスク (Arabesk)/即興曲 (Impromptu)/牧歌 (Pastoral)/ブルレスク (Burlesk)
 8つの人工的な景色 (Åtta plastiska scener) 作品10 (1921) ソナティナ (1949) 即興曲 (Improvisationer) (1939)
 主題と変奏 (Tema con variazioni) (1941)
  アンナ・クリステンソン (ピアノ)
 [録音 2011929日-101日 ジーメンスヴィラ (ベルリン)]

◇ヒルディング・ルーセンベリ Hilding Rosenberg (1892-1985) は、スウェーデン音楽の近代化に大きな役割を果たし、20世紀スウェーデンの音楽シーンでもっとも重要な音楽家とみなされています。彼のピアノ作品を代表する《8つの人工的な景色》《主題と変奏》を含むプログラム。スウェーデンのピアニスト、アンナ・クリステンソン Anna Christensson の演奏です。

Chandos CHSA5118 SACD hybrid (Multichannel/stereo) エクトル・ベルリオーズ (1803-1869) 管弦楽作品集
 歌劇《ベンヴェヌート・チェッリーニ (Benvenuto Cellini)》 作品23 − 序曲
 歌劇《ベアトリスとベネディクト (Béatrice et Bénédict)》 − 序曲 序曲《海賊 (Le corsaire)》 作品21
 序曲《宗教裁判官 (Les fancsjuges)》 作品3 序曲《ローマの謝肉祭 (Le carnaval romain)》 作品9
 序曲《ウェイヴァリー (Waverley)》 作品1bis 序曲《リア王 (Le Rois Lear)》 作品4
  ベルゲン・フィルハーモニック管弦楽団 サー・アンドリュー・デイヴィス (指揮)

dacapo 8.226060 『夕べの国』からの歌 − ヘレーネ・ギェリス、ネアゴーを歌う (Sange fra Aftenland - Helene Gjerris synger Per Nørgård)
ペーア・ネアゴー (1932-) 
 2つのレチタティーヴォ (Two Recitatives) 作品16 (1956) (アルトとオブリガートチェロのための)
  私は風に耳を澄ませる (Jag lyssnar till vinden) 年をとった天才 (Gammal Genius)
 展開 (Entwicklungen) (1986) (アルト、フルート、ギター、打楽器とチェロのための2つの歌)
  幼年時代 (Kindheit) 病より癒え行く者 (Die Genesende)
 冥王星の頌歌 (Plutonian Ode) (1980-84) (ソプラノとチェロのための朗誦とアリア)
  朗誦 (導入) (Recitation (introduction)) 朗誦 (Recitation) アリア (Aria)
 『愛・詩』の3つの歌 (Trois chansons de "L'amour la poésie") (1967) (アルトとアルトフルートのための編曲)
  眠り (Le sommeil) カラス (Les corbeaux) 大地 (La terre)
 3つの愛の歌 (Three Love Songs) (1963-65 rev.2010) (メッツォソプラノとアンサンブルのための)
  星は薔薇色の涙を流し (L'étoile a pleuré rose)
  お前の魂に私の魂が触れないように (Wie soll ich meine Seele halten) 犠牲 (Opfer) (断片)
 昼と夜 (Day and Night) (1982) (低声、ピアノとチェロ (オプション) のための2つの短い歌)
  獲物 (A Kill) 銀の鈴に似た響き (Silversweet Sound)
 太陽をわたしは見た (Solen så jeg) (1953 rev.2010) (ソプラノ、フルートと弦楽三重奏のための)
 『夕べの国』からの歌 (Sånger från aftonland) 作品17 (1956) (アルト、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとハープのための)
  第1部 今日は、なにもかも妙に遠くに (Allt är så underligt fjärran i dag)
   わが岸に立つ者よ (Du människa som står vid stranden av mig)
   夜分、出立する (Det är om aftonen man bryter upp)
  第2部 前奏曲 (Preludio) さあ夏の朝だ (Nu är det sommermorgon) 感謝しよう (Tacka vill jag)
  第3部 夜分、出立する (Det är om aftonen man bryter upp)
 眠れ、苦しみと痛みよ (Schlafen gehen, Schmerz und Not) (2012) (《2つのヴェルフリの歌 (Zwei Wölfli Lieder)》の〈夕べの歌 (Abendlied)〉の編曲)
  ヘレーネ・ギェリス (メッツォソプラノ) トーケ・メルロプ (チェロ) ウラ・ミルマン (フルート)
  イェスパー・リュッツヘフト (ギター) ゲアト・セーアンセン (打楽器) アネ・マリ・フョー・アビルスコウ (ピアノ)
  ヨハネス・セー・ハンセン (ヴァイオリン) ロッテ・ヴァレヴィク (ヴィオラ) ティーネ・レーリング (ハープ)
  カスパー・スライバー (指揮)
 [録音 20105月-20115月 王立音楽アカデミー (コペンハーゲン)]

◇デンマークのメッツォソプラノ歌手ヘレーネ・ギェリス Helene Gjerris (1968-) は、現代デンマークの声楽曲、とりわけネアゴー Per Nørgård (1932-) の音楽の最良の理解者と言われます。dacapo の新しいアルバムでは、イェス・エアンスボ Jess Ørnsbo (1932-) の詩による1953年の《太陽をわたしは見た》から、合唱のための《2つのヴェルフリの歌》の〈夕べの歌〉をネアゴーがこのアルバムのためフルートと弦楽三重奏の共演用に改訂した2012年の《眠れ、苦しみと痛みよ》まで、約60年に渡るネアゴーの歌曲が歌われます。アレン・ギンズバーグ Allen Ginsberg (1926-1997) の詩の断片による《冥王星の頌歌》、シュールレアリズムの詩人、フランスのポール・エリュアール Paul Éluard (1895-1953) の『愛・詩』による3曲、ランボーとリルケに詩による《愛の歌》、テッド・ヒューズ Ted Hughes (1930-1998) とシェイクスピア (『ロミオとジュリエット』第2幕第3場) をテクストとした《昼と夜》、グンナル・ド・フルメリも歌曲集を書いたスウェーデンの詩人ペール・ラーゲルクヴィスト Pär Lagerkvist (1891-1974) の『夕べの国 (Aftonland)』。詩のスタイルと同様、ネアゴーの作曲スタイルもさまざまです。トーケ・メルロプ Toke Møldrup のチェロ、ウラ・ミルマン Ulla Miilmann のフルート、イェスパー・リュッツヘフト Jesper Lützhøft のギター、ゲアト・セーアンセン Gert Sorensen の打楽器と、多彩な楽器が共演しています。

dacapo 8.226062 ヴィーナスの輪 (Venus' Wheel) − ボー・ホルテン (1948-) 合唱のための作品集
 ローマ悲歌 (Römische Elegien) (2011) (混声合唱とチェロのための)
  悲歌第1(Elegie I) 悲歌第5(Elegie V)
 詩編23番「主は羊飼い」 (Ps. 23: Dominus regit me) (2005)
(5部合唱のための)
 グスタフ・マーラーの〈私はこの世に忘れられ〉 (Gustav Mahler: Ich bin der Welt abhanden gekommen) (2010) (バリトンと8部合唱のためのボー・ホルテンによる編曲)
 友の歌 (Cantigas d'amigo) (2010) (アカペラ女声合唱のための中世ポルトガルの5つの愛の抒情詩)
  How very great my grief In the green grasses ...to see my friend there Lelia Doura ...prepare to go
 ヘンデル取扱注意 (ダーウィンによる変奏) (Handel with Care) (Variations on Darwin) (2009) (2人のソプラノと混声合唱のための)
 ヴィーナスの輪 (Rota Veneris) (2008) (混声合唱のための3つのゴシック風の恋の歌)
  Quia sub umbraculum Aprili tempore Plangit nonna
  フランダーズ放送合唱団 ボー・ホルテン (指揮) ヨハン・ロイター (バリトン) リュク・トーテン (チェロ)
  サラ・ファン・モル (ソプラノ) ヒルデ・フェンケン (ソプラノ)
 [録音 2011530日-31日、6月1日 イエズス教会 (ヘフェルレー、ベルギー)] 試聴盤

◇指揮者として有名なデンマークの作曲家ボー・ホルテン Bo Holten (1948-) の合唱作品集。《ローマ悲歌》はゲーテの同名詩集から2編を選んだ混声合唱とチェロのための作品。聖アネ少女合唱団の委嘱により作曲された《友の歌》は、中世ポルトガルの抒情詩の英訳をテクストとする4曲の歌集。「ダーウィンによる変奏」の副題をもつ《ヘンデル取扱注意》は、ヘンデルの没後250年、ダーウィンの生誕200年と『種の起源』発表の150周年にあたる2009年に作曲され、《メサイア》 (「われ知る、わが贖い主は生き」)、《リナルド》 (「涙の流れるままに」)、《水上の音楽》といった作品の歌詞とメロディが引用されます。恋に浮き沈みはつきものということを述べたという中世ヨーロッパの考え方「ヴィーナスの輪」を曲名とする恋の歌集は、1300年代の作者不詳のモテットが題材。音楽史上の響きを現代の音楽語法と共鳴させた音楽。

dacapo 8.226074 ヴァウン・ホルムボー (1909-1996) 室内楽作品集 第2
 エコー (Eco) 作品186 (1991) (クラリネット、チェロとピアノのための三重奏曲)
 諸相 (Aspects) 作品72 (1957) (木管五重奏のための) 無伴奏チェロソナタ 作品101 (1968-69)
 カルテット・メディコ (Quartetto Medico) 作品70 (1956) (フルート、オーボエ、クラリネットとピアノのための)
 六重奏曲 作品114 (1973) (フルート、クラリネット、ファゴット、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための)
  アンサンブル・ミットヴェスト
 [録音 2011103日-6日 HEART (ヘアニング現代美術館) (ヘアニング、デンマーク)]
 [制作・録音 ミケル・ニューマン] 試聴盤

◇ヴァウン・ホルムボー Vagn Holmboe (1909-1996) は、長い作曲家人生を通じ、禅の精神に似たやり方で知性と自然のバランスをとりながら作品を書きつづけました。彼は室内楽を自身を表現するための理想的な世界とみなし、さまざまなアンサンブル形態と形式で作品を発表しました。晩年の《エコー》、カール・ニルセンがフルート協奏曲を献呈したホルガー・ギルバート=イェスパセン Holger Gilbert-Jespersen (1890-1975) が参加していた木管五重奏団のために書いた《諸相》、3つずつの木管楽器と弦楽器のための六重奏曲。《カルテット・メディコ》は、真剣な表情をしたイメージをもたれがちなホルムボーが、アマチュア音楽家として演奏を楽しんでいた医者たちのために書いた「ジョーク」の音楽です。第2楽章と第5楽章の間に置かれた2つの短い間奏曲は、"Intermedio" ではなく "Inter-medico" と名付けられています。演奏は第1(8.226073) と同じアンサンブル・ミットヴェスト Ensemble MidtVest です。弦楽四重奏、木管五重奏、ピアノの構成で2002年にヘアニングに創設されました。デンマーク芸術評議会の音楽委員会と、ヘアニングなど4つの市が財政支援するナショナルアンサンブルです。

dacapo 8.226574 モーエンス・クリステンセン (1955-) パイプとリード (Pipes and Reeds)
 Logitanion (2006) (オルガンとエレクトロニクスのための) 王冠 (Couronne) (2005) (アコーディオン独奏のための)
 夜空を飛ぶ冬の鶴 (Night Flying Winter Cranes) (2009) (尺八とエレクトロニクスのための)
  クリスチャン・プレストホルム (オルガン) アダム・オアヴェス (アコーディオン) キク・デイ (尺八)
 [録音 20061015日 オーフス大聖堂 (Logitanion)
  2011
315日 アスミンデレズ教会 (フレゼンスボー、デンマーク) (王冠)、2011919日 トアスロネ教会 (トアスロネ、デンマーク)]
 [制作 イェスパー・リュッツヘフト (Logitanion)、フィン・カウフマナス (王冠)、ヴィゴ・マンゴ (王冠、夜空)] 試聴盤

◇デンマークの作曲家モーエンス・クリステンセン Mogens Christensen (1955-) は、音色に対する精妙な感覚をもつ真の音の錬金術師と言われます。声楽曲と室内楽曲、器楽曲を収めた Paula Records のシリーズ (PACD66, PACC86, PACD96, PACD110, PACD112. PACD129)、ライヴ録音をデジタル処理した室内楽作品集 (dacapo 8.226521) など、これまでに紹介されてきた録音にも、その独自の音世界が示されています。新しいアルバムには、オルガン、アコーディオン、尺八の「パイプとリード」楽器のための作品が3曲、収められました。1945年にエジプトで見つかった『トマスによる福音書』のイエスの語録 (ロギア) (logion/logia) からインスピレーションを得たという、オルガンとエレクトロニクスのための「密教的」な《Logitanion》に対し、「小さなオルガン」アコーディオン独奏のために書かれた《王冠》は、作曲者の「親しい手」がさしのべられた「公教的」な音楽とされ、デンマークの詩人で作家のレーネ・ヘニングセン Lene Henningsen (1967-) の天と火と星と地を語った詩『石 (Stenen)』が楽譜に添えられています。個人的な体験によるという《夜空を飛ぶ冬の鶴》は、「人間という存在の内から湧き出るもの」を思索する作品。尺八の伝統的奏法にさらに「ガラスのような音で」といった新しい技術が求められています。

dacapo 8.226575 アウネーテの笑い (Agnete's Laughter) − ビアギッテ・アルステズ (1942-) 作品集
 アウネーテの笑い (Agnetes latter) (2007-11) (録音、コンピューター処理された音と声のコラージュ)
 メランコリア (Melencolia) (2001) (アコーディオン独奏のための)
 悲歌 V (Sorgsang V) (1996-97) (録音、コンピューター処理された声のコラージュ)
 ベレッター (Belletter) (2004) (コンピューター処理された教会の鐘の録音のコラージュ)
  ビアギッテ・アルステズ (エレクトロニクス、ヴォーカル) ラスムス・シェアフ・キョラー (アコーディオン)
 [録音 1997年、2004DIEM (オーフス、デンマーク)、2012927日 (メランコリア)]

◇ビアギッテ・アルステズ Birgitte Alsted (1942-) は、エレクトロ=アクースティック音楽のデンマークにおける先駆者のひとり。オーゼンセの生まれ。コペンハーゲンの王立デンマーク音楽アカデミーでヴァイオリンを学び、1971年にコンサートを行って卒業しました。1972年から作曲家として作品を発表し、2006年、エレクトロニックミュージック作曲修士号をオーフスの王立音楽アカデミーで取得しました。ドラマティックな内容のコラージュ作品を集めたアルバム。《アウネーテの笑い》は、アダム・エーレンスレーヤー Adam Oehlenschläger の『アウネーテ (Agnete)』、イェンス・バゲセン Jens Baggesen の『ホルメゴーのアウネーテ (Agnete fra Holmegaard)』、HC・アンデルセンの『アウネーテと人魚の男 (Agnete og Havmanden)』といった19世紀デンマークの詩と関連し、〈人魚の男の呼び声 (Havmanden kalder)〉〈深みに−憧れ (I dybet - Længsel)〉〈七人の息子 (Sønner 7)〉〈ゆりかご (Vugges)〉〈陸から呼ぶ声 (Landet kalder)〉〈アウネーテの笑い (Agnetes latter)〉の6つの部分から構成されています。アルステズが担当したヴォーカルの録音、処理、編集、ファイナライズの作業は、オーフスの DIEM (Danish Institute for Electronic Music) スタジオとアルステズ自身のスタジオで行われました。《メランコリア》は、スウェーデンのアコーディオン奏者マリ・ヴェルメ Marie Wärme (1957-) の委嘱により作曲された、アルブレヒト・デューラー Albrecht Dürer1514年の版画『メランコリア I』を思索したという音楽です。この録音では、20139月にコペンハーゲンのアカデミーのソロイスト課程を修了する予定の若いラスムス・シェアフ・キョラー Rasmus Scjærff Kjøller がソロを弾きました。《悲歌 V》と《ベレッター》 ("bell-letter") は、デンマーク芸術基金の支援で作曲され、それぞれ、1997年に亡くなった母インガー Inger Alsted にアルステズが捧げた詩を彼女自身が朗読した録音とコペンハーゲンのエリアス教会にある3つの鐘 (bell) の音のサンプリングが DIEM のスタジオでコンピューター処理されています。

Danacord DACOCD732 フレデリク・ディーリアス (1862-1934) アメリカ名作集 (American Masterworks)
 歌劇《コアンガ (Koanga)(1895-97) (第2幕後半) (ボー・ホルテンによる短縮版)
  パルミラのアリア (Palmyra's aria)/マルティネス、コアンガを紹介する (Martinez introduces Koanga)/
  ラ・カリンダ (La Calinda) (ボー・ホルテン 編曲)/コアンガの祈り (Koanga's invocation)
 アパラチア (Appalachia) (1902-03) (バリトン独唱、合唱と管弦楽のための) *
 海の彷徨 (藻塩草) (Sea Drift) (1903-04) (バリトン独唱、混声合唱と管弦楽のための) *
  ヘンリエテ・ボンデ=ハンセン (ソプラノ、パルミラ) ヨハン・ロイター (バリトン、コアンガ) *
  シモン・ドゥース (バリトン、マルティネス、ペレス) オーフス大聖堂合唱団 オーフス交響楽団合唱団
  オーフス交響楽団 ボー・ホルテン (指揮)
 [録音 20111011日、2012524日-25日、618日-22日 シンフォニーホール (オーフス、デンマーク)]
 [制作 レンナット・デーン  録音 ステファン・フロック、クラウディオ・ベッカー=フォス] 試聴盤

◇「デンマーク名作集」 (DACOCD536) に始まったオーフス交響楽団とボー・ホルテン Bo Holten (1948-) のディーリアス Frederick Delius (1862-1934) シリーズ。その最後となる第5作「アメリカ名作集」がリリースされました。

 歌劇《コアンガ》は、18世紀後期のルイジアナ、ミシシッピ河にそったプランテーションを舞台とする、 プロローグと3つの幕とエピローグで構成された作品です。アメリカの作家ジョージ・ワシントン・ケーブル George Washington Cable (1844-1925) の小説『グランディシーム家の人々 - クリオール人の生活の物語 (The Grandissimes: A Story of Creole Life)』を基にチャールズ・F・キアリー Charles F. Keary が執筆した台本に作曲。ディーリアスの全作品中もっとも色彩的で劇的な音楽のひとつに挙げられます。このアルバムに抜粋されたのは、元はアフリカの族長でヴードゥーの司祭だった奴隷のコアンガ、半白と白人の混血の娘パルミラ、農園主のドン・ホセ・マルティネスが絡む第2幕の後半。ホルテン自身が短縮版を作り、バレエの音楽〈ラ・カリンダ〉を編曲しています。ヘンリエテ・ボンデ=ハンセン Henriette Bonde-Hansen (1963-)、ヨハン・ロイター Johan Reuter (1969-)、シモン・ドゥース Simon Duus (1983-)。デンマークの歌手3人の共演です。

 ニューヨーク州南部からアラバマ州、ミシシッピ州、ジョージア州北部までの地域を指すアメリカ原住民の呼び名をタイトルとする《アパラチア》には、「終結の合唱をともなう大管弦楽のための古い奴隷の歌による変奏曲」の副題が付けられています。序奏、場を設定するパッセージ、14の変奏曲、そしてエピローグ。エピローグでは、「After night has gone comes the day, the dark shadows will fade away (夜が過ぎれば昼が訪れ、暗い影は消えていく)」と始まる一節をアカペラ合唱が歌い、管弦楽をともなうバリトン独唱と合唱の歌う、主題に使われた「O Honey, I am going down the river in the morning... (ああ、優しいおまえ、朝、わたしは河を下って行く)」の歌で曲を閉じます。

 バリトン独唱、混声合唱と管弦楽のための《海の彷徨 (藻塩草)》は、「海流」の邦題でも呼ばれます。「Once Paumanok,/When the lilac-scent was in the air and Fifth-month grass was growing,/Up this seashore in some briars,/Two feather'd guests from Alabama, two together... (いつか故郷のポーマノクで、/ライラックの香りがあたりに漂い五月の草が生い茂る頃、/この浜辺の先のどこかの茨のやぶのなかに、/アラバマからきた二羽の客、二羽ともに近く寄りそい)」 (酒本雅之・訳 岩波文庫版)。ホイットマン Walt Whitman (1819-1892) の『草の葉 (Leaves of Grass)』に収められた『藻塩草 (Sea Drift)』の最初の詩『いつまでも揺れやまぬ揺籠から (Out of the Cradle Endlessly Rocking)』がテクスト。ロングアイランドの海辺で二羽の鳥に出会った無邪気な少年が、自然が用意した喪失のドラマを通じ、生きることの厳しい現実を知る。「O past! O happy life! O songs of joy!...We two together no more. (おお、もはや詮なし、おお、幸福の日々よ、おお、喜びの歌よ……ぼくらはもう離ればなれだ)」 (同上)。この詩ははじめ、「子供の追憶 (A Child's Reminiscence)」の題名で新聞に掲載されました。この瑞々しく輝かしい音楽をディーリアス自身、彼の最良の作品のひとつに考えていたと言われ、しばしば彼の最高傑作とみなされています。「Shine! shine! shine!/Pour down your warmth, great sun! (輝け、輝け、輝いてくれ、/あなたのぬくもりを降りそそいでくれ、偉大な太陽よ)」 (同上)。ヨハン・ロイターのソロ、オーフス大聖堂と交響楽団の合唱団、オーフス交響楽団の演奏。詩人ホイットマンの生まれ育ったロングアイランドの空と太陽と海が鮮やかにイメージされます。

 録音セッションはオーフスのコンサートホールで行われ、レンナット・デーン Lennart Dehn が制作を担当しました。ジャケットのアートワークには、ボストン生まれ、とりわけ海と海に働く人たちに主題を求めた作品で知られる画家、ウィンスロウ・ホーマー Winslow Homer (1836-1910) の水彩画が使われています。

dB Productions dBCD143 Crepuscolo (黄昏) − コントラバスリコーダーのための作品集
ファウスト・ロミテッリ (1963-2004) Seascape
マーリン・ボング (1974-) Split Rudder
オスカル・ビアンキ (1975-) Crepuscolo (黄昏)
ドミニク・カルスキ (1972-) Superb Imposition
マティアス・ペッテション (1972-) SinewOod
  アンナ・ペトリーニ (コントラバスリコーダー) マーリン・ボング (エレクトロニクス)
  オスカル・ビアンキ (エレクトロニクス) マティアス・ペッテション (エレクトロニクス)
 [録音 2011年 スウェーデン]

◇ストックホルムのダーン・ラウリンの下で学んだアンナ・ペトリーニ Anna Petrini の演奏する、バスリコーダーよりも1オクターブ低いコントラバスリコーダーと、マーリン・ボング Malin Bång (1974-)、オスカル・ビアンキ Oscar Bianchi (1975-)、マティアス・ペッテション Mattias Pettersson (1972-) のエレクトロニクスのコラボレーション。

Fabra FBR-CD10 トヴェイト、セーヴェルー、モルク・カールセンのピアノ作品
ゲイル・トヴェイト (1908-1981)
 家に伝わる銀 (Arvesylv) 燐光 (Morild) (クリス・ジェンセン、ヴォルフガング・プラッゲ 復元)
ハーラル・セーヴェルー (1897-1992)
 「シーリューステル」の歌と踊り (Slåtter og stev fra 'Siljustøl)1組曲 作品21 − ツリウキソウ (Kristi-Blodsdråper)
 ピアノのためのやさしい小品 (Lette stykker for piano) 作品18 − 小鳥のワルツ (Småfugl-vals)
 「シーリューステル」の歌と踊り (Slåtter og stev fra 'Siljustøl)4組曲 作品25 − 高貴な席の歌 (Høgsetestev)
 「シーリューステル」の歌と踊り (Slåtter og stev fra 'Siljustøl)1組曲 作品21 − 子守歌 (Bå'nlåt)
 ピアノのためのやさしい小品 (Lette stykker for piano) 作品18 − クリスティンのワルツ (Venevil/Kristins vals)
 「シーリューステル」の歌と踊り (Slåtter og stev fra 'Siljustøl)3組曲 作品24 − 鉄槌をもつ雷神トール (Hamar-Tor slåtten)
 ピアノのためのやさしい小品 (Lette stykker for piano) 作品14 − ロンド・アモローゾ (Rondo Amoroso)
 「シーリューステル」の歌と踊り (Slåtter og stev fra 'Siljustøl)2組曲 作品22 − 抵抗のバラッド (Kjempevise-slåtten)
シェル・モルク・カールセン (1947-)
 十二音技法による民謡から (ピアノソロのための24の小前奏曲) (Fra folketone til tolvtone: 24 minipreludier for piano solo) 作品133
  グブランスダーレンの子守歌 I (Bånsul I fra Gudbrandsdalen)/
  グブランスダーレンの子守歌 II (Bånsul II fra Gudbrandsdalen)/気分 (Stemning)/カノン (Kanon)/
  インヴェンション (Invensujon)/即興 (Improvisatjon)/簡単な夜想曲 (Enkel nocturne)/ランゲライク (Langeleik)/
  賛美歌の旋律によるトッカータ (Toccata over en salmetone)/幻想曲 (Fantasi)/
  ポリフォニックなスプリンライク (Polyfon springleik)/モダンな牛寄せの声 (Moderne kulokk)/
  グブランスダーレンのフルドレの誘惑の声 (Huldrelokk fra Gudbrandsdalen)/十二音の対話 (Tolvtonedialog)/
  十二の音をもった子守歌 (Vuggesang med 12 toner)/十二音のワルツ (Tolvtonevals)/
  響きの習作 I (Klangstudie I)/不協和音 (Dissonans)/オスティナート前奏曲 (Preludio ostinato)/
  響きの習作 II (Klangstudie II)/B.A.C.H./響きの習作 III (Klangstudie III)/エピローグ (Epilog)
   ホーヴァル・ギムセ (ピアノ)
 [録音 201211月 (トヴェイト)、200912月 (カールセン)、20052月 (セーヴェルー) ノルウェー音楽大学 リンデマンホール (オスロ)]
 [録音 ゲイル・インゲ・ロツベルグ、ウーヴェ・ベルグ (セーヴェルー)]

◇伝統的なスタイルのピアニストとしてノルウェーで一二の実力と人気を誇るホーヴァル・ギムセ Håvard Gimse (1966-) が弾く20世紀ノルウェーの作曲家3人のピアノ作品。トヴェイト Geirr Tveitt (1908-1981)2曲。習作として書かれ、最初の20小節が《ハルダンゲルの100の旋律 (Hundrad Hardingtonar) 組曲第1番》 の第1曲〈名誉ある出迎え (Velkomne med æra)〉に使われた《家に伝わる銀》。《燐光》は、船旅をしていた時、船の航跡を見てインスピレーションを授かったという小品です。この曲は、1970年、トヴェイト農場の火災の際に手稿譜が焼失してしまい、作曲者自身がフランスの放送局のために弾いた1952年の録音 (Simax PSC1805) を基にアメリカのクリス・ジェンセン Chris Jensen が復元、その楽譜にノルウェーの作曲家でピアニストのヴォルフガング・プラッゲ Wolfgang Plagge (1960-) が録音を参考にしながら手を加え2011年に新しい演奏版を完成させました。これは、その版による初めての録音です。《「シーリューステル」の歌と踊り》の4つの組曲と2つの《ピアノのためのやさしい小品》は、セーヴェルー Harald Saverud (1897-1992) のピアノ作品を代表する曲集です。〈ロンド・アモローゾ〉と〈抵抗のバラッド〉は後に管弦楽のために編曲され、広く親しまれています。モルク・カールセン Kjell Mørk Karlsen (1947-) はノルウェーの民謡を素材に十二音技法を緩やかに用いて24曲の小前奏曲を作曲。《十二音技法による民謡から》として曲集にまとめられました。曲集はギムセに献呈され、2009年のオスロ室内楽フェスティヴァルでギムセが弾き、全曲としての初演が行われました。

LAWO Classics LWC1010 ただ神にのみ栄光 (Soli Deo gloria)
ノルウェー伝承歌 (マグネ・H・ドローゲン 編曲) 神聖な日の出 (Solrenning sæle)
 イエスの御名に守られた眠りを知っている (Jeg vet meg en søvn i Jesu navn)
ルードヴィーグ・イルゲンス=イェンセン (1894-1969) 祭壇 (Altar) (1939)
ヨーゼフ・ラインベルガー (1839-1901) パストラーレ (Pastorale) 作品150-4 夕べの歌 (Abendlied) 作品150-2
ノルウェー伝承歌 (マグネ・H・ドローゲン 編曲) 天にある砦を知っている (Eg veit i himmerik ei borg)
JS・バッハ (1685-1750) 主よ、人の望みの喜びよ (Jesu bleibet meine Freude)
 おおいとしき御子、おおやさしきイエス (O Jesulein süss, o Jesulein mild) BWV493
 汝エホヴァに、われ歌わん (Dir, dir, Jehova, will ich singen) BWV452
フェリクス・メンデルスゾーン (1809-1847) 聖パウロ (Paulus) 作品36 − アリア
WA・モーツァルト (1756-1791)
 証聖者の荘厳な晩課 (Vesperae solennes de confessore) K339 − ラウダーテ・ドミヌム (Laudate Dominum) (主を賛美せよ)
ヨハン・ゴットフリート・ヴァルター (1684-1748)
 トマーゾ・アルビノーニ氏の協奏曲 (Concerto del Sigr. Tomaso Albinoni) ヘ長調
クリスチャン・シンディング (1856-1941) 主の御母 (Herrens Moder)
ドイツの旋律 (マグネ・H・ドローゲン 編曲) 危険と無縁の者はいない (Ingen er så trygg i fare)
ローウェル・メーソン (1792-1872) (トロン・クヴェルノ 編曲) 主よ御許に近づかん (Nærmere deg min Gud)
ヘンリー・パーセル (c.1659-1695)
 夕べの賛歌「いま太陽はその光を覆い」 (Evening Hymn "Now that the sun hath veil'd his light")
  ベンヤミン・イーサクセン (ボーイソプラノ) マグネ・H・ドローゲン (オルガン) エリセ・ボートネス (ヴァイオリン)
  ヘンニンゲ・ランドース (ヴィオラ) アンネ・スティーネ・ダール (チェロ)
 [録音 2009529日-30日、622日 ブラゲルネス教会 (ドランメン、ノルウェー)]
 [制作 ヴェーガル・ランドース  録音 トマス・ヴォルデン]

LAWO Classics LWC1013 フランツ・シューベルト (1797-1828) 歌曲集《冬の旅 (Winterreise/Vinterreise)D911
  ホーヴァル・ステーンスヴォル (バスバリトン) トゥール・エスペン・アスポース (ピアノ) [ノルウェー語による]
 [録音 2009511日-15日 ソフィエンベルグ教会 (オスロ)]
 [制作 ヴェーガル・ランドース  録音 トマス・ヴォルデン]

◇ホーヴァル・ステーンスヴォル Håvard Stensvold (1971) はオスロ生まれ。少年時代にノルウェー放送局の少年合唱団、ソルヴグッテネに参加したことがきっかけで声楽に興味をもつようになり、コペンハーゲンの王立オペラ・アカデミーでスサンナ・エーケンに師事しました。1998年、王立デンマーク・オペラの《ドン・ジョヴァンニ》のマゼット役でステージデビュー、ノルウェー国立オペラでマゼット、《コジ・ファン・トゥッテ》のグリエルモ、《ドン・パスクアーレ》のマラテスタ、《魔笛》のパパゲーノを歌いました。2009年にはファビオ・ビオンディのバロック管弦楽団が行ったスペイン、ポーランド、ザルツブルクのツアーに参加しています。ヴィルヘルム・ミュラーの詩をステーンスヴォル自身がノルウェー語歌詞に作ったシューベルトの《冬の旅》。ハルヴォシェンのヴァイオリンとピアノのための作品集 (2L16)、リヒャルト・シュトラウスとエネスクのヴァイオリンソナタ (2L34SACD)、ウィーン楽派と新ウィーン楽派のピアノ音楽を弾いた『鏡のカノン』 (2L49SACD) のトゥール・エスペン・アスポース Tor Espen Aspaas (1971-) の共演です。

LAWO Classics LWC1020 2SACD's (Multichannel/stereo) シェル・モルク・カールセン (1947-)
 聖ルカ受難曲 (St. Lukas Passion)
  ニルス・オーレ・オフテブルー (朗読) トール・グローン (オルガン) ベルゲン大聖堂聖歌隊
  マグナル・マンゲシュネス (指揮)
 [録音 2009329日、612日-14日 ベルゲン大聖堂]
 [制作 アーリル・エーリクスタ  録音 グンナル・ヘルライフ・ニルセン、ホーコン・グンビ]

LAWO Classics LWC1029 ばらと愛 (Roser og Kjerlighed)
ヘンリク・ロング (1807-1871) 『ペール・ギュント』の歌 (Sang af "Peer Gynt") (H・イプセン)
 『王位継承者』の歌 (Sang af "Kongsemnerne") (H・イプセン) わたしは疑問に思う (Undrer mig paa) (B・ビョルンソン)
 森で (I skogen) (B・ビョルンソン) 夕べの気分 (Aftenstemning) (B・ビョルンソン)
 JS・ヴェルハーヴェンの詩による6つの歌 (Seks sanger til dikt av J. S. Welhaven)
  魔法使いが歌う (Veiviseren synger)/水の精 (Nøkken)/森の憩い (Hvile i skoven)/山で (Paa fjeldet)/
  春の夜 (En vaarnat)/嵐の中で (I stormen)
フレゼリク・ロング (1854-1914)
 ノルウェーの気分 (Stemninger fra Norge) 作品37 − 第
4曲 嬰ハ短調 第17曲 変イ長調
 コラール (Choral)1番 ユモレスク (Humoreske)2番 コラール (Choral)2番 舞曲 (Dans)
 水彩画 (Aquarel) 子守歌 (Berceuse) ユモレスク (Humoreske)1番 民謡 (Folkevise) ロマンス (Romanse)
PE・ランゲ=ミュラー (1850-1926) 春の夜 (En vaarnat) 作品16-2 (JS・ヴェルハーヴェン)
 ハタオリドリ (Spinnersken) 作品16-1 (B・ビョルンソン)
ハルフダン・シェルルフ (1815-1868)
 さようなら楽しい春よ (Farvel du glædens vaar) 作品10-2 (A・ムンクによるM・ハートマンの詩の自由な翻訳)
 海辺で (Vid havet) 作品10-1 (JS・ヴェルハーヴェン) 舟歌 (Barcarole) 作品10-4
ラーシュ・モッレル・イプセン (1786-1846) 再会の時を (Vi sees igjen) (AO・ホルト)
 『絹のはしご』の歌 (Vise af "Silkestigen") 思い出 (Mindet) (HA・ビェレゴール)
 ばらと愛 (Roser og kjerlighed) (MC・ハンセン)
クリスチャン・ブルム (1782-1861) ノルウェー人の歌 (Nordmands-sang) (JC・ローセン)
  ヘレーネ・ヴォル (ソプラノ) アンレアス・トンデル (バリトン) ユージーン・アスティ (ピアノ)
  ヴェーガルド・ルンド (ギター)
 [録音 20106月、8月 ソフィエンベルグ教会 (オスロ)]
 [制作 ヴェーガル・ランドース  録音 トマス・ヴォルデン]

◇ヘンリク・ロング Henrik Rung (1807-1871) とフレゼリク・ロング Frederik Rung (1854-1914) の父子、PE・ランゲ=ミュラー P. E. Lange-Müller (1850-1926) はデンマーク、ハルフダン・シェルルフ Halfdan Kjerulf (1815-1868)、ラーシュ・モッレル・イプセン Lars Morller Ibsen (1786-1846)、クリスチャン・ブルム Christian Blom (1782-1861) はノルウェー。イプセン、ビョルンソン、ヴェルハーヴェンといったノルウェーの詩人たちの詩とノルウェーの民謡からインスピレーションを得た、19世紀ロマンティシズム時代の作曲家の作品集。

LAWO Classics LWC1030 カミーユ・サン=サーンス (1835-1921) オルガン作品集
 3つの前奏曲とフーガ 作品99 婚礼の祝福 (Bénédiction nuptiale) 作品9 
3つの前奏曲とフーガ 作品109
 白鳥 (Le cygne) (ギルマン 編曲) 幻想曲第3番 作品157 宗教的行進曲 (Marche religieuse) 作品107
 子守歌 (Berceuse) 作品105 (ギルマン 編曲) 幻想曲 (Fantaisie) (1857)
  マグネ・H・ドローゲン (オルガン) [カタリーナ教会 (ストックホルム) の J. L. van den Heuvel オルガン]
 [制作 ヴェーガル・ランドース  録音 トマス・ヴォルデン]

◇マグネ・H・ドローゲン Magne H. Draagen (1974-) は、1997年にノルウェー国立音楽アカデミーで教会音楽を修め、その後、オルガン演奏のディプロマを取得。ガムレビーエン教会と聖三位一体教会を経て、2003年、オスロ大聖堂のカントルに任命されました。ヴィドール、ヴィエルヌ、サン=サーンス、トゥルヌミール、ラングレといったフランスの作曲家の交響的作品がオルガニストとしての主なレパートリーです。このサン=サーンス作品集の録音セッションはストックホルムのカタリーナ教会で行われました。この教会は、1990517日に火災に遭い、北欧でもっとも素晴らしいとされたロマンティック・オルガンも焼失してしまいました。新しいオルガンを製作したのはオランダの J. L. van den Heuvel 工房。失われたオルガンに近い様式と響きの楽器と言われます。

LAWO Classics LWC1031 Gaudeamus − シェル・ハッベスタ (ハッベスタード) (1955-) オルガン作品集
 ガウデアムス (Gaudeamus) 作品79 序奏とパッサカリア (Introduction & Passacaglia) 作品18
 太陽の昇る地平から (A solis ortus cardine) 作品78
 オルガンコラール「聴け、教会の合唱の鐘が鳴る (Høyr kor kyrkjeklokka lokkar)
 オルガン組曲 (Orgelsuite) 作品22b
  Prologus/Paradisus/Apostasia/Sofar/Elegia/Promissio/Yobel/Vigilatio/Iubilatio
 ファンファーレとブルース (Fanfare og blues) 作品57 全能の神と愛する父よ (Allmakt Gud og Kjærleiks Fader)
  ハーラル・リセ (オルガン) [ベルゲン大聖堂のリーゲル・オルガン (1997年)]
 [録音 20114月 ベルゲン大聖堂 (ノルウェー)]
 [制作 シェル・ハッベスタ  録音 トロン・シェルソース]

◇新しいオルガンや演奏家のための委嘱作と他の作曲家を記念する作品、シェル・ハッベスタ (ハッベスタード) Kjell Habbestad (1955-)1976年から2007年にかけて作曲したオルガン曲集。もっとも壮大に構想された《序奏とパッサカリア》はファッテイン・ヴァーレンの曲を主題とする作品です。ハーラル・リセ Harald Rise (1956-) は、ジャン・アランやヴィエルヌの作品を演奏した『フランス様式のロマンティック・オルガン』 (Euridice EUCD55) のオルガニスト。トロンハイムのノルウェー理工科大学でオルガンを教えています。

LAWO Classics LWC1032 戸外にて (Im Freien)
クロード・ドビュッシー (1862-1918) 喜びの島 (L'Isle Joyeuse) L106
エドヴァルド・グリーグ (1843-1907) バラード (Ballade) ト短調 作品24
クロード・ドビュッシー (1862-1918) 版画 (Estampes) 月の光 (Clair de Lune)
エドヴァルド・グリーグ (1843-1907) 夜想曲 (ノットゥルノ) (Notturno) 作品54-4
ベラ・バルトーク (1881-1945) 戸外にて (Im Freien) Sz81
  ニルス・アンデシュ・モッテンセン (ピアノ)
 [録音 20114月 ボルゲ教会 (ヴェストヴォーゴイ、ノルウェー)]
 [制作 ヴェーガル・ランドース  録音 トマス・ヴォルデン]

◇アルネ・ガルボルグの『ハウグトゥッサ (Haugtussa)』に題材を採りグリーグの音楽とコラージュさせたオラヴ・アントン・トンメセン Olav Anton Thommessen (1946-) の《霊感を与えられた娘ヴェスレモイ (Veslemøy synsk)(2L078SABD) が、2012年グラミー賞の最優秀クラシカル声楽部門にノミネートされました。このアルバムでメッツォソプラノのマリアンネ・ベアーテ・シェランと共演したピアニスト、ニルス・アンデシュ・モッテンセン Nils Anders Mortensen (1971-) の初めてのソロアルバムがリリースされました。『戸外にて』。ドビュッシー、グリーグ、バルトークの曲によるプログラムです。モッテンセンはノルウェー南部のフレッケフィヨルドの生まれ、オスロのノルウェー音楽アカデミー、パリのエコール・ノルマル、ハノーファーの音楽演劇大学に学び、アイナル・ステーン=ノクレベルグ、タチヤナ・ニコライエワ、ハンス・レイグラーフといった偉大なピアニストに師事しました。1986年、ノルウェー・ヤングピアニスト・コンペティションと、ハノーファー、ザルツブルク、シチリアのコンペティションで第1位。2004年にはベルゲン国際フェスティヴァルのグリーグ賞を受けました。現在、モッテンセンは北極圏ノルウェーのアルタに住み、活動の拠点としています。このアルバムの録音も、同じ北極圏、ロフォーテン諸島のヴェストヴォーゴイ島にあるボルゲ教会 Borge kirke でセッションが行われました。

Naxos 8.111394 ジャン・シベリウス (1865-1957) 作品集 第2
 劇付随音楽《ベルシャザールの饗宴 (Belsazars gästabud)》 組曲 作品51
  オリエンタル行進曲 (Orietalisk marsch)/孤独 (Solitude)/夜想曲 (Nocturne)/ハンドラの踊り (Khandras dans)
  ロンドン交響楽団 ロベルト・カヤヌス (指揮)
 [録音 1932624日、29日 EMI アビーロード第1スタジオ]
 《カレリア (Karelia)》組曲 作品11 − 間奏曲 (Intermezzo)/行進曲風に (Alla marcia)
 交響曲第2番 ニ長調 作品43
  ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団 ロベルト・カヤヌス (指揮)
 [録音 1930528日 (カレリア)、27日-28日 セントラルホール、ウェストミンスター]
 [復刻 マーク・オーバト=ソーン]

Naxos 8.559690 ジョン・フィリップ・スーザ (1854-1932) ウィンドバンドのための音楽 第11
 行進曲《マザー・ハバード (Mother Hubbard)* 行進曲《合衆国と歩調を合わせ (Keeping Step with the Union)*
 幻想曲《サロンと通りで (In Parlor and Street)
* 行進曲《ウルヴァリン (ミシガンの男) (Wolverine)**
 行進曲《地球と鷲 (Globe and Eagle)*** 幻想曲《説教壇と会衆席で (In Pulpit and Pew)*
 行進曲《オンパレード (On Parade)* 序曲《タリ=ホー! (Tally-Ho!)*
 行進曲《われら参戦す (We Are Coming)** 行進曲《自由国債 (Liberty Loan)*
 行進曲《ナショナル・フェンシブルズ (National Fencibles)* 行進曲《ガイド・ライト (Guide Right)**
 君こそわが心の花 − 優しいアデリーン幻想曲 (You're the Flower of my Heart - Sweet Adeline Fantasy) *
 行進曲《ボニー・アニー・ローリー (Bonnie Annie Laurie)*
 (キース・ブライアン *、ロラス・シッセル **、マーク・ロジャーズ *** 編曲)
  王立スウェーデン海軍バンド キース・ブライアン (指揮)
 [録音 2010927日-29日 海軍将官教会 (Amiralitetskyrkan) (ウルリカ・ピア) (カールスクルーナ、スウェーデン)]

◇スーザ John Philip Sousa (1854-1932) の時代と様式を研究し、多くの演奏譜を出版してきたキース・ブライアン Keith Brion が指揮するウィンドバンドの音楽シリーズ。王立ノルウェー海軍音楽隊が演奏した第9(8.559396) と第10(8.559397) につづく第11集は、王立スウェーデン海軍バンドの演奏です。愛国的な曲調の《合衆国と歩調を合わせ》と《地球と鷲》、オペラやオペレッタの曲をコラージュした《サロンと通りで》、ミシガン州知事デイヴィッド・H・ジェロームに捧げる《ウルヴァリン (ミシガンの男)》、第一次世界大戦中に販売された国債に因む行進曲、ワシントン特別区の高校のドリルチーム「ナショナル・フェンシブルズ」のための行進曲。アップビートの序曲《タリ=ホー!》に対し、《説教壇と会衆席で》は日曜日の賛美歌の幻想曲。海軍基地のあるカールスクルーナの教会で録音セッションが行われました。

Naxos 8.570944 フランソワ・クープラン (1668-1733) ヴィオールと通奏低音のための組曲
 ヴィオールと通奏低音のための組曲 (Pièces de violes avec la basse chifrée)1番 ホ短調
  前奏曲/アルマンド・レジェール/クラント/サランバンド・グラーヴ/ガヴォット/ジグ/パッサカリアあるいはシャコンヌ
 ヴィオールと通奏低音のための組曲 (Pièces de violes avec la basse chifrée)2番 イ長調
  前奏曲/フガート/葬儀のパンプス (Pompe funèbre)/白いシャツ (La Chemise blanche)
 クラヴサン小曲集 (Pièces de clavecin)4巻 第27組曲 ロ短調
  上品な女 (L'exquise)/けしの実 (Les pavots)/中国人 (Les chinois)/頓智 (Saillie)
  ミッコ・ペルコラ (ヴィオール) アーポ・ハッキネン (チェンバロ)
 [録音 2011516日-18日 聖カテリーナ教会 (カルヤー (カーリス)、フィンランド)]
 [制作・録音 ミッコ・ムルトニエミ] 試聴盤

◇フランソワ・クープラン François Couperin (1668-1733) の晩年、1728年に出版された2曲のヴィオール (ヴィオラダガンバ) と通奏低音のための組曲。フランス組曲にイタリア風組曲の形式が織り込まれたこの2作品は、マラン・マレの死を悼んで作曲されたといいます。ヴィオールのミッコ・ペルコラ Mikko Perkola は、パイヤト=ハメ音楽院、シベリウス・アカデミー、ハーグの王立音楽院に学び、アルヴォ・ハースマー、マルック・ルオラヤン=ミッコラ、ヴィーラント・クイケンに師事しました。ヘルシンキやノルウェーのバロックオーケストラ、アイスランド室内管弦楽団、バッタリアなどと共演。ヨーロッパ各地でコンサート活動を行っています。アーポ・ハッキネン Aapo Häkkinen (1976-) が通奏低音を担当。プログラムの最後はハッキネンのソロでクラヴサンのための第27組曲です。

NMC D183 Dark Matter − リチャード・バレット (1959-) 19人の奏者のための音楽
 The Empire of Lights (声とアンサンブルのための)
 transmission I (エレクトリックギター、ソプラノとアンサンブルのための)
 khasma (弦楽五重奏、エレクトロニクス、ソプラノと2つのフルートのための)
 transmission II (エレクトリックギターとアンサンブルのための)
 De vita coelitus comparanda (ソプラノとアンサンブルのための)
 transmission III (エレクトリックギター、ピアノ、コントラバス、エレクトロニクスとアンサンブルのための)
 transmission IV "Ars Magna Lucis et Umbrae" (コントラバス、クラリネット、ギター、エレクトロニクスとアンサンブルのための)
 transmission V (ソプラノ、クラリネットとアンサンブルのための) Katasterismoi (エレクトロニクスとアンサンブルのための)
 Sounds (声とアンサンブルのための) transmission VI (エレクトリックギターとエレクトロニクスのため
  エリジオン チカーダ クリスチャン・エッゲン (指揮) デボラ・ケイザー (メッツォソプラノ)
  カール・ロズマン (クラリネット) デアリー・バックリー (エレクトリックギター)

"Dark Matter" は、ウェールズ生まれの作曲家、即興の演奏家としても活動するリチャード・バレット Richard Barrett (1959-) が、ソプラノ、エレクトリックギター、他種の打楽器を含むアンサンブルのために書いた作品集。オーストラリアのエリジオン Elision とノルウェーのチカーダ Cikada2つのアンサンブルを今日の音楽シーンでピアニスト、作曲家としても活躍するクリスチャン・エッゲン Christian Eggen (1957-) が指揮しています。

Ondine ODE1212-2 レーヴィ・マデトヤ (1887-1947) 管弦楽作品集
 交響詩《クッレルヴォ (Kullervo)》 作品15 交響曲第2番 作品35
 交響組曲 (Sinfonien sarja) 作品4 − エレジー (悲歌) (Elegia)
  ヘルシンキ・フィルハーモニック管弦楽団 ヨン・ストゥールゴールズ (指揮)
 [録音 2012529日-30日 ヘルシンキ・ミュージックセンター]
 [制作 セッポ・シーララ  録音 エンノ・マエメツ] 試聴盤

◇レーヴィ・マデトヤ Leevi Madetoja (1887-1947) は、エルッキ・メラルティンとともにシベリウス後の世代でもっとも重要な管弦楽作家とみなされています。オストロボスニアの生まれ。1908年から1910年にかけてヘルシンキのシベリウスの下で学び、1910926日に行われた自作のコンサートで成功を収めました。その年、友人のトイヴォ・クーラにつよく勧められてパリに赴き、望んでいたヴァンサン・ダンディに師事することはダンディの病気のために叶わなかったものの、「画家たちの約束の地」の空気に触れることは若い作曲家の音楽に大きな影響を与えることとなりました。マデトヤの管弦楽作品は、大きく2つに分類されます。ひとつは、哀調に満ちた感傷的なフィンランドのスタイル、もうひとつは、交響曲第3番と《コメディ序曲》に代表される、優雅で洗練された、フランスを感じさせるスタイルです。Ondine のこのアルバムに収録された作品は3曲とも最初のスタイルに属する作品です。交響詩《クッレルヴォ》は、シベリウスやカヤヌスの作品と同様、叙事詩集『カレヴァラ』の悲劇的物語にインスピレーションを得て作曲されました。音詩とも演奏会序曲とも呼ばれる約14分の演奏時間のこの曲は、声楽曲をのぞき、マデトヤが唯一『カレヴァラ』に題材を求めた作品です。交響曲第2番は、マデトヤの3曲の交響曲のうちもっとも長い、壮大で力強い作品です。切れ目なく演奏される〈アレグロ・モデラート〉と〈アンダンテ〉、スケルツォの性格をもった〈アレグロ・ノン・トロッポ〉、高揚から沈黙に至る〈アンダンティーノ〉の4楽章。ロシアからの独立とそれにともなう内戦を背景に作曲され、弟が赤衛軍に殺され、親友クーラを銃撃で失った1918年に作品が完成します。弦楽だけで演奏される〈エレジー〉は、1910年の《交響組曲》の第1曲です。他の3曲に先だって作曲され、単独でも演奏されています。プレーヤーの世代交替もあって、シベリウスの《森の精》 (ODE1147-2) とコルンゴルトの《空騒ぎ》 (ODE1191-2D) など、素晴らしい録音のつづくヘルシンキ・フィルハーモニックと首席指揮者のヨン・ストゥールゴールズ John Storgårds (1963-) の演奏。2014年には交響曲第1番と第3番もリリースされる予定です。

Ondine ODE1216-2 この月夜に − ロシア歌曲集
ピョートル・チャイコフスキー (1840-1893) ラトガウスの詩による6つの歌曲集 作品73
モデスト・ムソルグスキー (1839-1881) 死の歌と踊り
セルゲイ・タネーエフ (1856-1915) すべては眠りにつく 作品17-10 メヌエット 作品26-9
 これは高地から吹く風ではない 作品17-5 冬の道 作品32-4 鍾乳石 作品26-6
 胸の鼓動は休みなく 作品17-9
  ドミートリー・ホロストフスキー (バリトン) イヴァリ・イルヤ (ピアノ)
 [録音 2011713日-24日 モスクワ国立音楽院 大ホール]

Ondine ODE1224-2 バッハ一族のチェンバロ協奏曲集
CPE・バッハ (1714-1788) チェンバロ協奏曲 ニ長調 Wq43-2
JC・バッハ (1735-1782) チェンバロ協奏曲 ニ長調 作品7-3 チェンバロ協奏曲 変ホ長調 作品7-5
JS・バッハ (1685-1750) チェンバロ協奏曲第2番 ホ長調 BWV1053
  アナスタシア・インジュシナ (ピアノ) ハンブルク・カメラータ ラルフ・ゴトーニ (指揮)
 [録音 2012111日、3日、4日 フリードリヒ・エーベルト・ホール (ハンブルク)]

Proprius PRCD2065 2CD's special price JS・バッハ (1685-1750) ヨハネ受難曲 (Johannes-Passion) BWV245
  シャネット・シェーン (ソプラノ) ミケール・ベッリーニ (カウターテナー)
  ミケール・ステーンベク (テノール、福音史家) ホーカン・エーケネス (バリトン、イェス)
  ラーシュ・ユーハンソン・ブリッスマン (バリトン、ピラト) 聖ヤコブ室内合唱団 REbaroque
  ゲーリー・グレイデン (指揮)
 [録音 2011416日-17日 聖ヤコブ教会 (ストックホルム) (ライヴ)]
 [録音 マッティン・イーゲルストレム、ステファン・ローヴストランド] 試聴盤

JS・バッハの《ヨハネ受難曲》が初めてストックホルムで演奏されたのは1898年。ストックホルム・フィルハーモニック協会のオーケストラを、ピアニスト、指揮者としても高名だった作曲家のヴィルヘルム・ステーンハンマルが指揮しました。聖ヤコブ教会での初演は1945318日の日曜日。王立オペラのプレーヤーが集まったオーケストラを、1929年から1949年にかけて教会のカントルを務めていた、偉大なワーグナー歌手のセト・スヴァンホルム Set Svanholm (1904-1964) が指揮、スカンディナヴィアの合唱団の愛唱歌となった《夏の賛美歌「谷と野原はやさしい緑におおわれ」》の作曲者、ヴァルデマル・オーレーン Waldemar Åhlén (1894-1982) がオルガンを弾きました。その後、エーリク・エーリクソン Eric Ericson (1918-)、ステファン・ショルド Stefan Sköld (1949-) とカントルが代わりながら、この作品を演奏することは、同じストックホルムのエンゲルブレクト教区の《マタイ受難曲》と同様、聖ヤコブ教会の伝統になりました。1990年からは現在のカントル、ゲーリー・グレイデン Gary Graden (1955-) が指揮。1990年代の終わりにマリア・リンダール Maria Lindal がリーダーを務めるピリオド楽器アンサンブルの REbaroque との共演が始まりました。シャネット・シェーン Jeanette Köhn、ミケール・ベッリーニ Mikael Bellini、ミケール・ステーンベク Mikael Stenbæk、ホーカン・エーケネス Håkan Ekenäs、ラーシュ・ユーハンソン・ブリッスマン Lars Johansson Brissman がソロを歌う。20114月のライヴ録音です。

Proprius PRCD2072 The Wolf GangWA・モーツァルト (1756-1791)
 ファゴット協奏曲 変ロ長調 K191/186e (カデンツァ:マッツ・クリングフォシュ) (ユーナス・ドミニク 管楽器パート編曲)
 ファゴット四重奏曲 変ロ長調 (原曲:オーボエ四重奏曲 ヘ長調 K370) (M・レヘトマン (1926-) 編曲)
 ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K216 (カデンツァ:マリア・リンダール) (ユーナス・ドミニク 管楽器パート編曲)
  マッツ・クリングフォシュ (ファゴット) マリア・リンダール (ヴァイオリン) REbaroque
 [録音 201251日、2日 スウェーデン放送第3スタジオ (ストックホルム)]
 [制作 マッティン・イーゲルストレム] 試聴盤

◇誰もが知っていて何度も聞いたことのある物語なのに、あたかも初めてであるかのような気にさせる……。ストックホルムのピリオド楽器グループ REbaroque のリーダーを務めるマリア・リンダール Maria Lindal は、モーツァルトを演奏することの醍醐味をそう語っています。"The Wolf Gang" という洒落たタイトルのついた新しいアルバムでは、モーツァルトの音楽が3曲演奏されています。《グラン・パルティータ》などのセレナードとディヴェルティメント、協奏曲や室内楽と、管楽器のための素敵な作品の多いモーツァルトが初めて手がけた管楽器のための協奏曲、変ロ長調のファゴット協奏曲。オーボエ四重奏曲をイスラエルのファゴット奏者、レヘトマン Mordechai Rechtman (1926-) が編曲したファゴット四重奏曲。そして、マリア・リンダールの愛好曲、19歳のヴォルフガングが書いたト長調のヴァイオリン協奏曲。2つの協奏曲は、REbaroque のコントラバス奏者、ユーナス・ドミニク Jonas Dominique が管楽器パートを編曲し、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン (ヴィオラと持ち替え)、ヴィオラ、チェロ、ベース、フルート、クラリネット、ホルン、マンドーラ、アコーディオンが各1のアンサンブル編成で演奏されています。マッツ・クリングフォシュ Mats Klingfors がこの録音で演奏するファゴットは、ストックホルムで発見されたという、グレンザー Grenser 製作の楽器のコピーです。

Simax PSC1826 3CD's リンデマンの遺産 (The Lindeman Legacy)
[CD1]
ルードヴィーグ・マティアス・リンデマン (1812-1887)
 《ノルウェー英雄バラードの旋律 (Norske Kjampevise Melodier)(1884-85) (混声合唱のための) から
  夢の詩 (Draumkvæde) (第27曲)/オラヴ・オステセンのベルト (Olav Aastasons belte) (夢の詩) (第28曲)/
  ヤッラル橋 (Gjallarbrui) (夢の詩) (第29曲)/霊の世界 (Andheimen) (夢の詩) (第30曲)/
  ヘルムード・イッレ (Hermod Ille) (第18曲)/小さなシェスティと妖精の王 (Liti Kjersti aa elvekongjen) (第23曲)/
  戦士イルヒュイェン (Kappen Illhugjen) (第26曲)/兄と弟 (Store bror aa lille bror) (第21曲)/
  リーケバルとギュードビョルグ (Rikeball aa Gudbjorg) (第22曲)/
  クヴィキスプラーク・ヘルムードソン (Kvikisprak Hermodsson) (第6曲)/
  ローランとマグヌス王 (Roland aa Magnus Kongjen) (第3曲)/
  ハーラル王とヘミンゲン (Harald kongjen og Hemingen) (第16曲)
 《同声三部合唱のための30のノルウェー英雄バラードの旋律 (30 Norske Kjampevisemelodier for tre like stemmer)》 (女声合唱による) から
  騎士ヴァリヴァン (Ridder Valivan) (第87曲)/少年クヌートとシルヴェリン (Knut liten aa Sylvelin) (第56曲)
 《男声合唱のための50のノルウェーの山の旋律 (Halvhundrede norske Fjelmelodier harmoniserende for Mandsstemmer)(1862) から
  オスムン・フレグデイーヴァル (Aasmund Fragdegivar) (第8曲)/ヒューガバル (Hugabald) (第13曲)/
  馬丁ヒシュティ (Kirsti Stalldreng) (第10曲)/ハン・オーレ (Han Ole) (第28曲)/小さなトゥーラ (Tora liti) (第26曲)/
  ナイチンゲールのバラード (Nattergalvisen) (第23曲)/
  ハン・マッスとハン・ラッセ (第1版) (Han Mass og han Lasse I) (第33a)/
  ハン・マッスとハン・ラッセ (第2版) (Han Mass og han Lasse II) (第33b)
 《ヨハン・ベーレンス:男声合唱のための歌集 (Samling af flerstemige Mandssange) (1845-82) から
  酔っぱらって (Pirum)/ハン・トゥースタイン (Han Tostein)/ステーヴ「それで君は僕と付き合ってくれるのか」 (Stev "Og vi' du vara me eje Gjente")
  マルメ室内合唱団 ダーン=オーロフ・ステーンルンド (指揮)
 [録音 1983527日-29日 マルメ音楽アカデミー (マルメ、スウェーデン)]
 [制作 トゥーレ・シモンセン、アンフィン・オイエン  録音 トゥーレ・シモンセン]
アンナ・セヴェリーネ・リンデマン (1859-1938)
 3つのピアノの小品 (Tre pianostykker) 作品4 − 上機嫌 (Godt humor) (第1曲)
 4つのピアノの小品 (Fire pianostykker) 作品5 − 小犬 (Valmue) (第1曲)
 3つのピアノの小品 (Tre pianostykker) 作品8 − 小川 (Bækken) (第2曲)
ペーテル・ブリューニ・リンデマン (1858-1930)
 3つの小品 (3 Smaastykker) 作品6
  ロマンス (Romance) ホ短調/夜想曲 (Nocturne) イ短調/特徴的なエチュード (Etude caracteristique) ト長調
ユスト・リッデルヴォル・リンデマン (1822-1894)
 ピアノのための4つのロマンス (Fire Romancer for piano) − アレグロ・モデラート ト短調/アンダンテ・エ・モルト・カンタービレ イ長調
  アイナル・ステーン=ノクレベルグ (ピアノ)
ルードヴィーグ・マティアス・リンデマン (1812-1887)
 スウェーデンの旋律「ノアじいさん」による4手のピアノのための変奏曲 (Variasjoner for firhendig klaver over den svenske melodien Gubben Noa)
  アイナル・ステーン=ノクレベルグ (ピアノ) エヴァ・クナルダール (ピアノ)
 [録音 1983328日、45日 オスロ・コンサートホール]
 [制作・録音 アルネ・アクセルベルグ] [PN2007, PN2008, PN2010 (LP)]
[CD2]

オーレ・アンレアス・リンデマン (1769-1857)
 16のイギリス舞曲 (XVI Engelske Dandse) − アングロワーズ (Angloise) ニ長調/
  アリア「Hald den hvis Sial er」 ヘ長調/アングロワーズ第9番 ホ長調 《行進曲つき (con Marcia)
  アイナル・ステーン=ノクレベルグ (チェンバロ)
 [録音 1983322日 ヘニ=オンスタ芸術センター (オスロ)]
 [制作・録音 アルネ・アクセルベルグ]
 4つのメヌエット (IV Menuetter) − 第1番 変ホ長調
  アイナル・ステーン=ノクレベルグ (フォルテピアノ) (Stein)
 4つのメヌエット (IV Menuetter) − 第2番 変ホ長調
 ラメントーゾ「おお、むごい死よ」 (Lamentoso "O grumme død") ハ短調
  アイナル・ステーン=ノクレベルグ (クラヴィコード)
ルードヴィーグ・マティアス・リンデマン (1812-1887)
 《古いまた新しいノルウェーの山のメロディ (Ældre og nyere Norske Fjeldmelodier)》 から
  ランゲベルグの調べ (Langebergs Laatt'n)/教会へ向かう花嫁の行進 (Brurelaatt ner Brurefale reise aat Kjyrkjun)/
  山の踊り (Haugadansen)/ビョルグンのランゲライクの調べ (Ein Langeleiklaatt ette Bjørgun, daa han skulla rettast)
  アイナル・ステーン=ノクレベルグ (フォルテピアノ) (Graf)
 [録音 1983325日 リングヴェ博物館 (トロンハイム、ノルウェー)]
 [制作・録音 トゥーレ・シモンセン]
ユスト・リッデルヴォル・リンデマン (1822-1894)
 弦楽四重奏曲 ニ長調 (1864) 弦楽四重奏曲 ト短調
  コペンハーゲン弦楽四重奏団  トッター・ギスコウ (ヴァイオリン) モーエンス・ドゥアホルム (ヴァイオリン)
   モーエンス・ブルーン (ヴィオラ) アスガー・ロン・クリスチャンセン (チェロ)
 [録音 1983319日-20日 聖アネ高等学校 (コペンハーゲン)]
 [制作・録音 アルネ・アクセルベルグ、トゥーレ・シモンセン] [PN2007, PN2008, PN2010 (LP)]
[CD3]
 ルードヴィーグ・マティアス・リンデマン (1812-1887)
 コラール「わが終わりの近きをだれぞ知らん」による変奏曲 (Variasjoner til Choralen: Hvo veed, hvor nær mig er min ende)
 戴冠式行進曲 (Kroningsmarsj)
 B-A-C-H の名による3つのフーガ (Tre Fuger over Navnet BACH)
 コラール「ただ愛する神の摂理にまかす者」による変奏曲 (Variasjoner til Choralen: Hvo ikkun lader Herren raade)
  コーレ・ノールストーガ (オルガン) [オスロ大聖堂の主オルガン (Ryde & Berg 1998)] [PSC1214]
 [録音 2002
114日-5日 オスロ大聖堂]
 [制作・録音 エーリク・ガルド・アムンセン]
 [復刻・リマスタリング アウドゥン・ストリーペ、エーリク・ガルド・アムンセン] 試聴盤

◇リンデマン家は代々に渡りノルウェーの音楽に大きな貢献をしてきました。一家の最初の音楽家はヤコブ・マドセン・リンデマン Jacob Madsen Lindeman (1735-1822)。彼はノールムーレ地域の県知事を務めながらアマチュア音楽家としてフルートとヴァイオリンを演奏しました。彼の長男、オーレ・アンレアス・リンデマン Ole Andreas Lindeman (1769-1857) は、プロフェッショナルの音楽家として活躍しました。JS・バッハ、CPE・バッハ、キルヒベルガーの直系の弟子にあたるイスラエル・ゴットリーブ・ヴェルニケにコペンハーゲンで師事。トロンハイムの教会オルガニストを務め、ノルウェーの音楽教育の基礎作りに指導的役割を果たしました。作曲家としては、3つの歌曲と約30曲のキーボード曲を残し、このアルバムでは6曲をアイナル・ステーン=ノクレベルグ Einar Steen-Nøkleberg (1944-) が、コペンハーゲンの王立図書館で発見された手稿譜で演奏しています。

 オーレ・アンレアスの子のひとりが、ノルウェー音楽史に大きく名を残すルードヴィーグ・マティアス・リンデマン Ludvig Mathias Lindeman (1812-1887) です。彼は、オルガニスト、作曲家、音楽教師として活動しながら、ヴァルドレやテレマルクといった地域をまわって民謡を集め、『古いまた新しいノルウェーの山のメロディ (Ældre og nyere Norske Fjeldmelodier)』として出版しました。この曲集は、後の作曲家たちのインスピレーションの源となり、グリーグの《スロッテル》や《四つの詩編》をはじめとする「芸術作品」に再生されていきます。ルードヴィーグ・マティアス自身が混声合唱、同声三部合唱、男声合唱のために編曲した民謡も出版され、このアルバムには4つの曲集から抜粋した曲が25曲、ダーン=オーロフ・ステーンルンド Dan-Olof Stenlund (1937-) 指揮のマルメ室内合唱団の歌で収録されています。エヴァ・クナルダール Eva Knardahl (1927-2006) がステーン=ノクレベルグと共演した4手のピアノのための変奏曲は、スウェーデン民謡の「ノアじいさん」が主題です。ルードヴィーグ・マティアスの代表作のひとつ、コラール「わが終わりの近きをだれぞ知らん」による変奏曲をはじめとするオルガン曲は、コーレ・ノールストーガ Kåre Nordstoga (1954-) がオスロ大聖堂のオルガンを弾いた録音です。

 ルードヴィーグ・マティアスの一番下の弟、ユスト・リッデルヴォル・リンデマン Just Riddervold Lindeman (1822-1894) は、兄の下で学び、1853年にクリスチャンサンにオルガニストに就任し、1858年から亡くなるまではトロンハイムの大聖堂のオルガニストを務めました。彼はナショナル・ロマンティシズムの運動に心酔し、アスビョルンセン、ヴィンニェ、ビョルンソンといった作家たちと友情を育んでいます。コペンハーゲン弦楽四重奏団が演奏する2曲の弦楽四重奏曲のうちニ長調の曲は、1864年、彼がコペンハーゲンでニルス・W・ゲーゼに師事した年の作品です。

 ルードヴィーグ・マティアスの子、ペーテル・ブリューニ・リンデマン Peter Brynie Lindeman (1858-1930) も音楽家です。ストックホルムの音楽院でチェロとオルガンと作曲を学び、多くのジャンルに作品を残しました。彼の功績のひとつが、1883年、父ルードヴィーグ・マティアスに協力してクリスチャニアにオルガン学校を創設したことです。後のオスロ音楽院。ノルウェー音楽アカデミーの前身です。ステーン=ノクレベルグのピアノで演奏される《3つの小品》は、ルードヴィーグ・マティアスの兄の子、従姉妹のアンナ・セヴェリーネ・リンデマン Anna Severine Lindeman (1859-1938) と結婚したころ作曲されました。

 アンナ・セヴェリーネは、ピアニストとして教育を受け、叔父と夫が作った音楽院でピアノ教師を務めました。彼女は教材とするため多くのピアノの小品を作曲し、このアルバムでは、今も演奏されることの多い〈小犬〉など3曲がステーン=ノクレベルグの演奏で収録されています。

 CD1CD2 の音源は、3枚のLPでリリースされていたアナログ録音、CD3CD (PSC1214) のためのデジタル録音です。いずれもデジタルリマスターして収録されています。

Tudor TUDOR7190 A Vision of Eternity
オット・オルソン (1879-1964) オルガン交響曲第2番 作品50 《クレド・シンフォニアクム (Credo Symphoniacum)
シャルル=マリー・ヴィドール (1844-1937) オルガン交響曲第10番 作品73 《ローマ風 (Symphonie roman)
  ジョルジュ・アタナシアード (オルガン)
 [録音 2011年 サンモーリス大聖堂 (アンジェ、フランス)]

Weitblick SSS0141
ヨハネス・ブラームス (1833-1897) 交響曲第3番 ヘ長調 作品90
モーリス・ラヴェル (1875-1937) 組曲《マ・メール・ロワ (Ma mère l'oye)
  スウェーデン放送交響楽団 カルロ・マリア・ジュリーニ (指揮)
 [録音 1992613日 (ブラームス)、1996427日 ベールヴァルド・ホール (ストックホルム) (ライヴ)]

Weitblick SSS0142
セザール・フランク (1822-1890) 交響曲 ニ短調
クロード・ドビュッシー (1862-1918) 3つの交響的スケッチ《海 (La mer)
  スウェーデン放送交響楽団 カルロ・マリア・ジュリーニ (指揮)
 [録音 1996427日 ベールヴァルド・ホール (ストックホルム) (ライヴ)]

 

リリース情報 − Jazz

Prophone PCD132 ユーハンソン、シュルツ & ベリルンド − Cause and Effect
 Naima (John Coltrane) Lennart & Katarina (Johannesson, Schultz & Berglund) * Isobel (Björk)
 PJ's five (Johannesson, Schultz & Berglund) */** Firebird (火の鳥) (Igor Stravinsky) The Letter (Max Schultz) *
 Blue Elephant (Johannesson, Schultz & Berglund) * Third Stone from the Sun (Jimi Hendrix)
 Password (Max Schultz) * Martin the Machine (Max Schultz) * Baretta (Johannesson, Schultz & Berglund) *
  ペーテル・ユーハンソン (ドラムズ) マックス・シュルツ (ギター) ダーン・ベリルンド (ベース)
  ヤーコブ・カールソン (ピアノ) * ペーテル・アスプルンド (トランペット) **
 [録音 2012530日、31日 Studio St Eriksplan 1 (ストックホルム)] 試聴盤

◇ドラマーのペーテル・ユーハンソン Peter Johannesson とギタリストのマックス・シュルツ Max Schultz が初めて出会ったのは1977年でした。ふたりのミュージシャンは多くのライヴや放送で共演し、ペーテルが1995年に録音したファーストアルバム、ハービー・ハンコックをフィーチャーした "Sixtus" にもマックスが参加。ギターを弾き、いくつかの曲を提供しています。2012年にストックホルムで録音された "Cause and Effect" は、エスビョーン・スヴェンソンのトリオで演奏し、近年ペーテルとマックスとの共演機会が多く、2007年録音のマックスの "Max Schultz plays Coltrane" (Touché Music UMcCD027) にも参加したダーン・ベリルンド Dan Berglund をベースに迎えてのアルバムです。ジョン・コルトレーン、ビョーク、ジミ・ヘンドリクス、ストラヴィンスキーの作品、ペーテルとマックスとダーンの共作、マックスの作品が演奏され、オリジナル曲ではヤーコブ・カールソン Jacob Karlzon がピアノを弾いています。ヤーコブは、530日、ヨーロッパツアーの途中ドイツからの参加です。録音を終え、ドイツに戻る夜のフライトに備えて準備を急いでいる時になって、〈The Letter〉を録音し忘れていたことにマックスが気づき、ヤーコブは、楽譜を数秒間眺めた後、美しいイントロの部分を一気に演奏した。そんなエピソードもあったと言います。Track 4 の〈PJ's five〉のトランペットは、ペーテルのセカンドアルバム "New Life" にマグヌス・リンドグレンやホーカン・ブルーストレムと一緒に参加したペーテル・アスプルンド Peter Asplund です。

Stunt Records STUCD12132 2CD's special price KB Hallen in CopenhagenHall of Fame 1946-1960
 For Europeans Only (ドン・レッドマン・オーケストラ、1946年)
 Big Daddy Blues (ルイ・アームストロング・オールスターズ with ヴェルマ・ミドルトン、1952年)
 Basin Street Blues (ルイ・アームストロング・オールスターズ、1952年)
 The Champ I Can't Get Started with You (ディジー・ギレスピー、1953年)
 Dancing on the Ceiling Seven Come Eleven (オスカー・ピーターソン・トリオ、1953年)
 Concerto to End All Concertos (スタン・ケントン・オーケストラ、1953年)
 Willow Weep for Me (スタン・ケントン・オーケストラ with ジューン・クリスティ、1953年)
 Perdido Blues Backstage (カウント・ベイシー・オーケストラ、
1954年)
 Lover Come back to Me These Foolish Things Lemon Drop (ウッディ・ハーマン&ヒズ・サード・ハード、1954年)
 Shulie a Bop/Summertime Old Devil Moon (サラ・ヴォーン、1954年)
 Port-o-Rico Robbins Nest (イリノイ・ジャケー・オーケストラ、1954年)
 Undecided (メリー・ルー・ウィリアムズ・トリオ、1954年)
 Body and Soul (コールマン・ホーキンズ・カルテット、1954年)
 How High the Moon Hey Ba Ba Re Bop Hamp's Boogie Woogie (ライオネル・ハンプトン・オーケストラ、1954年)
 Wonderful Copenhagen (デイヴ・ブルーベック・カルテット、1958年)
 Diminuendo & Creschendo in Blue My Funny Valentine Blue (デューク・エリントン・オーケストラ、1958年)
 Roll em Pete (カウント・ベイシー・オーケストラ with ジョー・ウィリアムズ、1959年)
 Whirly Bird (カウント・ベイシー・オーケストラ、1959年)
 Original Dixieland One Step (キッド・オリー&ヒズ・ニューオーリーンズ・ジャズバンド、1959年)
 Blues March Nelly Bly (アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ、1959年)
 [復刻、ミクシング、マスタリング ヨーアン・ヴェズ]

◇コペンハーゲンのKBホール (KB Hallen) に出演したアメリカのジャズミュージシャンの未発表ライヴ録音集。

Stunt Records STUCD12152 リーネ・クルーセ − Dancing on Air
リーネ・クルーセ (曲) Road Movie 
Wandering Winds Smoke Dancing on Air Recuerdos Dolan
 Källebäcken (シェッレベッケン) Festejo ジムノペディ第1(Gymnopédie No.1) (エリック・サティ 曲) Spring
  リーネ・クルーセ (ヴァイオリン、フルート、プログラミング、ストリングズ) ジャン・イヴ・ジャン (ピアノ)
  ラーシュ・ダニエルソン (ベース) ミニノ・ガレー (ドラムズ、ボンボ、打楽器)
  ミゲル・バルムブロジオ (カホン、サパテオ、バタカホン、キハーダ) マニュ・ソヴァージュ (プログラミング)
  ジャン・ピエール・スマジャ (ウード) ニコ・モレッリ (フェンダーローズ) ファブリツィオ・フェノリエット (ベース)
  ミシェル・フジェール (トランペット) ドニ・ルルー (トロンボーン) ステファーヌ・ショッス (クラリネット)
  ジュリー・グロ (チェロ)
 [録音 2011821日-22日 ムードンスタジオ (フランス)]


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CD Artwork © Lindberg Lyd, Afontibus/Fabra, LAWO Classics, Simax/Grappa (Norway), BIS, dB Productions, Prophone/Proprius/Naxos (Sweden), Capriccio (Germany), dacapo, Danacord (Denmark), NMC (UK), Ondine (Finland), NaxosRights International