Newsletter No.43   15 May 2002

 

新譜情報

Bergen Digital Studio BD7040CD アントニオ・ビバロ (b.1922)
 室内協奏曲 (Concerto da camera) 第2番 (1974)
  (ハープシコード、ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための)
  アイナル・ステーン=ノクレベルグ (ハープシコード) オルヌルフ・ボイエ・ハンセン (ヴァイオリン)
  ノルウェー放送管弦楽団 アリ・ラシライネン (指揮)
 コンチェルト・アレゴリコ (寓意の協奏曲) (Concerto Allegorico) (1957)
  (ヴァイオリンと管弦楽のための)
  オルヌルフ・ボイエ・ハンセン (ヴァイオリン)
  サンクト・ペテルブルク国立フィルハーモニック交響楽団 ヴィクトル・G・ディノフ (指揮)

◇アントニオ・ビバロ Antonio Bibalo (b.1922) は、イプセンの同名の戯曲によるオペラ《幽霊 (Gespenster)(Aurora ACD4982) などの劇音楽で知られる、イタリア出身のノルウェー作曲家。器楽作品も多数書いており、このディスクに収録された2曲はその代表的作品。室内協奏曲第2番は、《カンツォーナ=レチタティーヴァ》、《トッカータT (エチュード)》、《サラバンド》、《トッカータU (フィナーレ)》 の4つの楽章で構成された、二十世紀の語法による古典的組曲の好例とされる。《コンチェルト・アレゴリコ》はファッテイン・ヴァーレン Fartein Valen (1887-1952) を追悼して作曲された。無調、対位法の重視、単一楽章という点でヴァーレンのヴァイオリン協奏曲を思わせ、そのほかにもアルバン・ベルクやバルトークの協奏曲との類似性も指摘されている。

BIS CD1219 オープン (Open)
ヤニス・クセナキス (1922-2001) 
Rebonds (ルボン) (1987-89)
ハンス=クリスチャン・ショス・ソレンセン (1965-) Open I Open II Open III
オーセ・ヘードストレム (1950-) Flow (流れ) (1990) (マリンバ独奏のための)
ジョン・ケージ (1912-1992)
 18度目の春を迎えた素晴らしい未亡人 (The Wonderful Widow of Eighteen Springs) (1942)
 花 (Flower) (1950)
フランコ・ドナトーニ (1927-) ヴィブラフォーンのための2つの小品《オマール (Omar)(1985)
ロルフ・ヴァリーン (1957-) 
Stonewave (ストーンウェーヴ) (1990) (打楽器独奏のための)
  ハンス=クリスチャン・ショス・ソレンセン (打楽器)

◇ノルウェーを代表する打楽器奏者ハンス=クリスチャン・ショス・ソレンセン Hans-Kristian Kjos Sø rensen (1965-) による打楽器独奏のための作品集。二本の腕の限界に挑戦する演奏技術を駆使し、技巧を超えた、素晴らしい音楽の世界に聴き手を誘うことをめざします。通常、打楽器アンサンブルで演奏されるヴァリーン Rolf Wallin の《ストーンウェーヴ》 (クロウマータ Kroumata の録音 (BIS CD512)6人の奏者による演奏) はソレンセンがひとりで演奏。多重録音も行われていません。いったいどんな音楽?

BIS CD1225 ジャン・シベリウス (1865-1957) 管弦楽作品集
 音詩《ある伝説 (En saga)》作品9 音詩《森の精 (Dryadi)》作品45-1
 舞踏間奏曲 (Tanssi-intermezzo) 作品45-2
 交響的幻想曲《ポホヨラの娘 (Pohjolan tytär)》作品49
 音詩《夜の騎行と日の出 (Öinen ratsastus ja auringonnousu)》作品55
 音詩《吟遊詩人 (Bardi)》作品64
 
音詩《オーケアニス (大洋の女神) (Aallottaret)》作品73 (1914)
  ラハティ交響楽団 オスモ・ヴァンスカ (指揮)

◇前回 (BIS CD800) 1892年版で録音された 《ある伝説 (En saga)》は、今回は1902年版 (現行版) の演奏。

dacapo 8.224207 ヴァウン・ホルムボー (1909-1996) ニーチェのためのレクイエム (Requiem for Nietzsche)
  ヨハン・ロイター (バリトン) ヘルゲ・ロニング (テノール)
  デンマーク国立放送合唱団・交響楽団 ミケール・シェーンヴァント (指揮)

◇《ニーチェのためのレクイエム (Requiem for Nietzsche)》は、20世紀デンマークの代表する作曲家ヴァウン・ホルムボー Vagn Holmboe (1909-1996) の大作のひとつとされる作品。詩人トアキル・ビョアンヴィ Thorkild Bjørnvig のテクストに作曲され、1964年11月26日にデンマーク放送コンサートホールで初演された。第1部 《砂漠の前奏曲 −バーゼル》、第2部 《友人たち − シルス・マリア − 第3の誘惑》、第3部 《その瞬間 − ゴンドラの歌 − イェナ》、第4部 《その人を見よ (Ecce Homo) − ヴァイマール》、第5部 《幽霊の狩猟》 の5つの部分で構成される。大編成の管弦楽にくわえ、ふたりの独唱者、歌唱技術のある60人から70人の合唱団が必要とされるために、演奏機会は少なかった。初録音。

EMI Classics CDE5 75227-2 Encore (budget) セルゲイ・プロコフィエフ (1891-1953)
 バレエ《ロメオとジュリエット》組曲第1番 作品64bis 組曲第2番 作品64ter
  オスロ・フィルハーモニック管弦楽団 マリス・ヤンソンス (指揮)

EMI Classics CDE5 75238-2 Encore (budget) ジャン・シベリウス (1865-1957)
 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47 2つのセレナード 作品69 ユモレスク第5番 変ホ長調 作品89-3 (89c)
  イーダ・ヘンデル (ヴァイオリン)
  ボーンマス交響楽団 パーヴォ・ベリルンド (ベルグルンド) (指揮)

Erato 0927-43500-2 ジャン・シベリウス (1865-1957)
 交響曲第1番 ホ短調 作品39 交響曲第3番 ハ長調 作品52
  ボーンマス市交響楽団 サカリ・オラモ (指揮)

Euridice EUCD019 2CD's フリチョフ・アンデシェン (1876-1937) オルガン作品全集
 序奏とフーガ ヘ短調 (1901/02) 結婚行進曲 (Bryllupsmarsj) (1900)
 葬送行進曲 (Sørgemarsj)2(1900)
 3つのフーガ (1901)
  フーガ 変ホ長調
  コラール「主だけに支配を委ねる者 (Hvo ene lader Herren råde)」つきのフーガ ハ短調
  二重フーガ ロ短調
 「高きところより現れ (Av høyheten opprunnen er)」による祝祭前奏曲 (Festpreludium) ニ長調
 オルガン・コラール「甘き喜びのうちに (In dulci jubilo)」(1933)
 オルガン・コラール「ああ、罪にしばられ歩むあなたは知っていたのか (Akk visste du som går i syndens lenke)
 コラール「わが子よ、真の神を怖れよ (Frykt, mitt barn, den sanne Gud)」つきのフーガ イ短調
 「高き天より (Fra himlen høyt)」による祝祭前奏曲 (Festpreludium) 変ホ長調 (1905)
  (2つのトランペット、ホルン、2つのトロンボーンとオルガンのための)
 「高き天より (Fra himlen hø yt)」による祝祭前奏曲 (Festpreludium) ハ長調
 葬送行進曲 (Sørgemarsj)1(1900)
 「高きところより現れ (Av høyheten opprunnen er)」による祝祭前奏曲 (Festpreludium) 変ホ長調
 6つの小前奏曲
  二重カノン ト長調 「今は野原も水辺も休んでいる (Nu hviler mark og enge)」ヘ長調
  前奏曲 ヘ長調 前奏曲 変ロ長調 前奏曲 ハ短調 フリギア旋法による「深き淵より」
 コラール「深き淵より (Av dybets nød)」による幻想曲 (c.1917) 間奏曲 二重フーガ
  ビョルン・アンドル・ドラーゲ (オルガン)
  アークティック・ブラス
   ボーレ・ビルケラン (トランペット) アーネ・ビョルハイ (トランペット)
   ハイディ・ソフィ・シヴェルツセン (ホルン) ラスムス・ヘンリクセン (トロンボーン)
   ガウテ・ヴィークダール (トロンボーン)
  [録音 2001827日-30日 聖トーマス教会 (ライプツィヒ)、2001917日 カベルヴォーグ教区教会 (ロフォーテン)]
  [制作 ビョルン・アンドル・ドラーゲ  録音 アーレ・ブレンダール・シモンセン、ハルスタイン・サンヴィン]

◇フリチョフ・アンデシェン Fridthjov Anderssen (1876-1937) はドイツのオルガン音楽に影響を受けた作曲家、オルガニスト。オスロの音楽院で理論と対位法とオルガン演奏を学び、1901年にはライプツィヒに留学。楽理を、フェレンツ・リストの弟子ザロモン・ヤーダスゾーン Salomon Jadassohn (1831-1902) に、オルガン演奏を、ゲヴァントハウスのオルガニスト、パウル・ホーマイヤー Paul Homeyer (1853-1908) に師事。エミール・パウル Emil Paul (1875-1950) から、もっとも強い影響を受けた。1919年には、彼のもとで研究を続けるために再度ライプツィヒを訪れる。この時には、当時、ライプツィヒの音楽院で教えていたジークフリート・カーク=エーレルト Siegfried Karg-Elert (1877-1933) (作曲法、楽理)、聖トーマス教会カントールのカール・シュトラウベ Karl Straube (1873-1950)、聖トーマス教会オルガニストのギュンター・ラミン Günther Ramin (1898-1956) らのクラスにも参加したといわれる。

 録音に使われたのは、聖トーマス教会の1885年製ヴィルヘルム・ザウアー・オルガン (ストップ数87) と、ロフォーテン Lofoten の木造教会にある、アンデシェン自身が弾いた1898年製オルセン&ヨルゲンセン・オルガン (ストップ数14)。

 ビョルン・アンドル・ドラーゲ Bjørn Andor Drage (b.1959) は、オスロのノルウェー国立音楽アカデミー出身のオルガニスト。

FMKV FMCD400 2CD's A Look Inside (内側をのぞく) イェンス・ヴェネルボー (b.1956)
Light Music (CD1)  序曲 (Ouverture) Summer Opening (夏のはじまり)
 スサンナのワルツ (Susannas Waltz) Food Fight (食べ物争奪)
 Modus Vivendi (生活様式) (オーボエとシンフォニックバンドのための) (1988)
 Banquers The Big Bang (大爆発) (1995) Strolling (ぶらついて) What a Trip (なんという体験)
 Celebration March (祝賀行進曲)
Contemporary Music (CD2)  H2O (1997) Fat Brass (1978) A Look Inside (内側をのぞく) (1999)
 The Opposite of One (1の反対) (1995 rev.2000) (3楽章のチェロ協奏曲)
  ノルウェー軍西部方面軍楽隊 (FMKV) イェンス・ヴェネルボー (指揮)
  ベンテ・ハーゲ (オーボエ) オーゲ・クヴァルバイン (チェロ)
  [録音 2000年11月1日 − 10日 ノルウェー放送 (NRK) ベルゲン・スタジオ]
  [制作 トム・ネット、ホルゲル・グルブランセン 録音 ニョル・マンゲシュネス]

◇ポップス、ジャズ、クラシカルの分野でトロンボーン奏者、作曲家、アレンジャー、指揮者として活躍するイェンス・ヴェネルボー Jens Wendelboe (b.1956) が、1792年に創設されたノルウェー軍西部方面軍楽隊 (FMKV) を指揮する自作自演集。CD1"Light Music"CD2"Cotemporary Music" と題され、異なった雰囲気でまとめられている。グリーグのチェロソナタ (NKFCD50005-2) などの録音があるクヴァルバイン Aage Kvalbein (b.1947) がソロを弾く《The Opposite of One》は、第1楽章がポピュラー音楽調、第2楽章がメランコリックで古典的な音楽、終楽章が (やや) 現代風の音楽。クヴァルバインとノルウェー放送管弦楽団が初演した後、FMKV のために、ピアノを加えるなど、オーケストレーションが改編された。

Iboks IBCD201-N ヘンニング・ソンメッロ (b.1952) パルティザン・レクイエム (Partisan Requiem)
  インゲビョルグ・コスモ (ソプラノ) アレクサンドル・ボビン・シュミット (バリトン) 室内合唱団 SAGA
  合同室内管弦楽団 (フィンマーク・ミュージック楽員、他) ラグナル・ラスムセン (指揮)
  [録音 2000年8月 ノルウェー放送 (NRK) 大スタジオ]
  [制作 ヘンニング・ソンメッロ、ハーラル・デヴォル 録音 モッテン・ヘルマンセン]

◇ヘンニング・ソンメッロ Henning Sommerro (b.1952) は、ポピュラー音楽の分野で活躍してきた作曲家。近年は劇場音楽も手がけ、現在はノルウェー作曲家協会の会員。《パルティザン・レクイエム》は、第二次世界大戦中にノルウェー沿岸部のフィンマークを拠点に、連合軍のムルマンスクへの補給路確保のためドイツ軍に抵抗したパルティザンたちへのレクイエム。西側で活動し、英雄扱いされたパルティザンたちとは異なり、東西冷戦のせいで、1992年になって名誉回復したといわれる。

Kampen Janitsjarorkester KJOCD3
カンペンからニューオーリーンズへ (From Kampen to New Orleans)
 Sing as We Go (歩きながら歌おう) National Emblem (国家紋章) Chimes Blues (鐘の音ブルース)
 Undecided (優柔不断) South Rampart Street Parade (南ランパート街パレード) I Surrender All
 On the Sunny Side of the Street (オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート)
 12th Street Rag (12番街ラグ) St. Louis Blues (セントルイス・ブルース)
 Do You Know What It Means to Miss New Orleans
 Way Down Yonder in New Orleans Muscrat Ramble (マスクラット・ランブル) Satin Doll (サテンドール)
 Sidewalk Blues (サイドウォーク・ブルース) Joggin'the Blues (ジョギン・ザ・ブルース)
 Black and White Rag (黒と白のラグ) Rough Ridin' (ラフ・ライディン) High Society (上流社会)
 Kampeguttas melodi (カンペグッタのメロディ)
  カンペン・バンド フルーデ・ティンネス (指揮) 
[収録時間 68分36秒]
  編曲 フルーデ・ティンネス ロルフ・レッティング ヘルゲ・フォルデ
  [録音 2001年 オスロ] [制作 フルーデ・ティンネス 録音 ヤン・エーリク・コングスハウグ]

Konglige Norske Marines Musikkorps MM1003-2 イン・ザ・ネイビー (In the Navy)
ビョルン・A・メレンベルグ (b.1941)
 フレドリクスヴェルン造船所250周年記念行進曲 (Fredriksvern verfts jubileumsmarsj)
ケネス・J・アルフォード (1880-1945) 後甲板にて (On the quarterdeck)
ビョルン・A・メレンベルグ (b.1941) ノルウェー海軍閲兵行進曲 (Sjøforsvarets parademarsj)
ユリウス・フチク (1872-1916) 提督旗のもとで (Unter der Admirals Flagge)
エルンスト・ウルバッハ (1872-1927)
 王立スウェーデン海軍分列式行進曲 (Kungliga Svenska Flottans Defileringsmarsch)
フリートリヒ・シュポーア (1830-1896) キールへようこそ (Gruss an Kiel)
ジャック・モラーリ/アンリ・ベロロ/ヴィクター・ウィリス イン・ザ・ネイビー (In the Navy)
カール・フリック (1877-1949) Hoch Deutschland Marine
オスカル・アルフレード・ヨハネセン・ボルグ (1851-1930) ノルポール行進曲 (Nordpol-marsj)
マルカム・アーノルド (b.1921) パドストウ救助艇行進曲 (The Padstow Liffeboat March)
ヴィクトル・マグヌス・ヴィルドクヴィスト (1881-1952)
 カールスクローナ海軍基地行進曲 − 司令官行進曲 (Karlskrona Örlogsstations marsch - Chefs-marsch)
ジョン・フィリップ・スーザ (1854-1932) 海を越えた握手 (Hands across the Sea)
リヒァルト・ティーレ (1847-1903) われらが海軍 (Unsere Marine)
サム・リュードベリ (1885-1956) 海軍兵学校行進曲 (Flottans Sjömannsskolas Marsch)
ペール・セルヴィーグ (1905-1997) 船舶行進曲 (Shipping-marsj)
チャールズ・A・ジマーマン (1862-1916) 錨を上げて (Anchors Aweigh)
  王立ノルウェー海軍軍楽隊 ナイジェル・ボディス (指揮) [収録時間 51分08秒]
  [録音 2001年5月2日] [制作 トロン・コシュゴール 録音 スヴァイン・アルフレードセン]

Pro Musica PPC9044 Cor
ビョルン・クルーセ (b.1946) 
 あとにくる時代に、いったい誰が私の詩を信じてくれようか
  (Who will believe my verse in time to come) (ソネット第17番)
ヤーコ・マンテュヤルヴィ (b.1963) 子供の声 (Die Stimme des Kindes)
 4つのシェイクスピアの歌
  来たれ、死よ (Come Away, Death) (「十二夜」第2幕第4場)
  子守歌 (Lullaby) (「真夏の夜の夢」第2幕第2場)
  倍のなん倍、苦しめもがけ (Double, Double Toil and Trouble) (「マクベス」第4幕第1場)
  父は五尋の海の底 (Full Fathom Five) (「テンペスト」第1幕第2場)
カルロ・ジェズアルド・デ・ヴェノーザ (c.1561-1613)
 聖木曜日の聖務日課のためのレスポンソリウム − 第1曲「オリーヴ山でイエスは神に祈った」
ヘンニング・ソンメッロ (b.1952)
 3つのグレゴリオの思い (Tre gregorianske tankar)
  アヴェ・マリア (Ave Maria) 見よ、おとめは身ごもって (Ecce virgo) 天よ、露をしたたらせ (Rorate caeli)
カルロ・ジェズアルド・デ・ヴェノーザ (c.1561-1613)
 聖木曜日の聖務日課のためのレスポンソリウム − 第2曲「私の心は死ぬほど悲しい」
トゥルビョルン・デュールード (b.1974) 神よ守ってください (Conserva me Domine)
カルロ・ジェズアルド・デ・ヴェノーザ (c.1561-1613)
 聖木曜日の聖務日課のためのレスポンソリウム − 第3曲「わたしたちの聞いたことを」
トロン・HF・クヴェルノ (b.1945) 元后あわれみの母 (Salve Regina)
  ギンヌンガガップ トゥルビョルン・デュールード (指揮)
  [収録時間 54分10秒] [録音 2001年6月22日 − 24日 ウラニエンボルグ教会]
  [制作 トゥーレ・シモンセン 録音 トマス・ヴォルデン]

ギンヌンガガップ (Ginnungagap) は1998年にオスロで結成された、二十代の青年16人の室内合唱団。グループ名の "Ginnungagap" は、「エッダ」の冒頭、『巫女の予言』 で語られる、世界の創造の前に存在したという “奈落の口 (深い淵)” のこと。冥府 (Nivlheim) の氷と火熱界 (Muspelheim) の炎が出会い、生命がはじめて誕生するところとされる。一般には “大きな溝” の意もあり、通常の合唱団が手がけない、新しく、あまり知られていない作品に特別な思い入れをもつグループだということを意図したとも考えられる。指揮者のトゥルビョルン・デュールード Torbjørn Dyrud (b.1974) は、ノルウェー国立音楽アカデミーで教会音楽を専攻。2001年からストックホルムの王立音楽大学で指揮法を学んでいる。

Simax PSC1220 ヨハン・ヘンリク・フライトホフ (1713-1767) 室内楽作品集
 ノットゥルノ 変ロ長調 (2本のヴァイオリン、チェロと通奏低音のための)
 フラウトトラヴェルソ・ソナタ ト長調 (フラウトトラヴェルソと通奏低音のための)
 ソナタ第2番 (三重奏曲) ト短調 (2本のヴァイオリンとチェロのための)
 ヴァイオリンソナタ ホ長調 (ヴァイオリンと通奏低音のための)
 三声のノットゥルノ ホ長調 (2本のヴァイオリンとチェロのための)
 三声のソナタ イ長調 (2本のフルートと通奏低音のための)
 三重奏曲 ホ長調 (2本のヴァイオリンとチェロのための)
 三重奏曲 ト長調 (2本のヴァイオリン、チェロと通奏低音のための)
 三重奏曲 ニ長調 (2本のヴァイオリンとチェロのための)
  ノルウェー・バロック管弦楽団ソロイスツ
   セシリア・ヴォールベルグ (ヴァイオリン) マイイー・クロヘシー (ヴァイオリン)
   パウル・ヴォールベルグ (フルート) トゥーレ・オーエン・アウネ (フルート)
   トゥールモド・ダーレン (チェロ) シェティル・ハウグサン (ハープシコード)
  [録音 2001年2月22日 − 25日 ファンレム教会 (ノルウェー)]
  [制作 ヨルン・ペーデシェン 録音 アーネ・アクセルベルグ]

ヨハン・ヘンリク・フライトホフ Johan Henrik Freithoff (1713-1767) はクリスチャンサン Kristiansand 生まれの作曲家、ヴァイオリンの名手。両親はドイツからの移民。1942年、デンマークの音楽史家エアリング・ヴィンケル Erling Winkel が伝記を著し、存在が知られることとなった。商業のかたわら、町の楽士としても活動していた父からヴァイオリンを教わる。1732年、母の死がもたらした経済的な苦境をきっかけに故郷を離れ、コペンハーゲン経由でイタリアに渡る。フライトホフが誰に師事したかについての記録は残されていないが、1739年に作曲された2本のフルートとチェロのための三重奏曲にみられる様式から、サンマルティーニか彼の弟子に学んだことが推測されている (ビャーネ・コルツセン Bjarne Kortsen)。その後、トスカナ地方、コンスタンティノープル、スミルナ (現イズミル) と移り住み、1742年にクリスチャンサンに戻る。1744年、デンマーク国王クリスチャン六世の宮廷楽団のヴァイオリニストに採用された後、1746年からは宮廷秘書官も兼務。外交官資格で訪れたスウェーデンでは、自作を含むコンサート活動も行った。フライトホフの活動は多方面に渡り、翻訳家、詩人としての実績も残っている。

 フライトホフ自筆の楽譜は少なく、現存する作品のほとんどが写譜によるもの。そのため真作、偽作の別がはっきりしないとされる。フライトホフはバロック期に属するが、作風はバロックとロココの中間に位置。テレマンの直接の影響を受けた記録はないが、“北のテレマン”と呼ばれている。

 フライトホフの曲がCDで紹介されるのは、このディスクがはじめて。演奏しているのは、バッハの管弦楽組曲などを録音した (Linn CKD181) ノルウェー・バロック管弦楽団ソロイスツとシェティル・ハウグサン Ketil Haugsand。ベテランエンジニア、アーネ・アクセルベルグ Arne Akselberg が担当した録音が、まろやかな響きを再現する。

Sony Classical SK89810 マグヌス・リンドベリ (1958-) チェロ協奏曲 Cantigas Parada Fresco
  アンシ・カルットゥネン (チェロ) クリストファー・オニール (オーボエ)
  フィルハーモニア管弦楽団 エサ=ペッカ・サロネン (指揮)

(TT)


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