Newsletter No.89   15 May 2006

 

リリース情報

BIS CD1272 ジャン・シベリウス (1865-1957) ピアノ作品全集 第3
 ピアノソナタ ヘ長調 作品12 6つの即興曲 (Kuusi impromptua) 作品5
 《カレリア (Karelia)》組曲 作品11 − 間奏曲 (Intermezzo) バラッド (Ballade)
 《森の精》 作品15 から (Ur "Skogsrået Op.15") (ピアノのための編曲)
 悲しい行進曲 JS124 メヌエット 変ロ長調 ワルツ 変ニ長調
 アレグレット ヘ長調 JS23 カプリッチョ 変ロ短調  レント ホ長調 JS119
 アレグレット ト短調 JS225 カプリース (Caprice) 作品24-3 (第1稿)
 アンダンティーノ (Andantino) 作品24-7 (第1稿) メヌエット 変ロ長調 アレグロ ト短調
 騎士 (Kavaljeren) JS109
  フォルケ・グレースベク (ピアノ)

◇未発表曲も含みシベリウスのピアノ作品をすべて録音するシリーズ。ヴァンスカとラハティ交響楽団が音詩 (管弦楽のためのバラード) とメロドラマ (朗読、ピアノ、2つのホルンと弦楽のための) 版を録音した《森の精 (Skogsrået)(BIS CD815) のシベリウス自身によるピアノ・トランスクリプション版も演奏されています。

BIS CD1326 シネマ・ミュージック
ニーノ・ロータの主題による三部の即興演奏 ロータの思い出 (フェッリーニの『アマルコルド』による即興演奏)
ジョアッキーノ・ロッシーニ (1792-1868) (プレンツィオ 編曲) 小荘厳ミサ曲 − アニュス・デイ
クロード・ドビュッシー (1862-1918) 雪の上の足あと 月の光 (以上、フェリーニの『そして船は行く』)
フレデリク・ショパン (1818-1849) マズルカ イ短調 作品17-4 (ベルイマンの『叫びとささやき』)
 前奏曲第2番 イ短調 作品28-2 (ベルイマンの『秋のソナタ』)
 夜想曲 嬰ハ短調 (ポランスキの『戦場のピアニスト』)
レオシュ・ヤナーチェク (1854-1928)
 フレーデクの聖マリア フクロウは飛び去らなかった (カウフマンの『存在の耐えられない軽さ』)
コスマの「感傷的なプロムナード」による即興演奏 (ベネックスの『ディーヴァ』)
JS・バッハ (1685-1750) 平均律クラヴィーア曲集第1巻第1曲 (アドロンの『バグダッド・カフェ』)
ジェルジ・リゲティ (1923-) ムジカ・リチェルカータ第2番 (キューブリックの『アイズ・ワイド・シャット』)
ステファン・ペンティネン シネマ・ミュージック
フランツ・シューベルト (1797-1828) 楽興の時 D780-2 (ルイ・マルの『さよなら子供たち』)
  ローランド・ペンティネン (ピアノ)

BIS CD1381/2 3CD's for price of 2 クロード・ロヨラ・アルゲーン (1920-1990)
 無伴奏ヴァイオリンソナタ (1989)
  ウルフ・ヴァリーン (ヴァイオリン)

BIS CD1437 アルフレート・シュニトケ (1934-1998) ヴァイオリン作品集
 クワジ・ウナ・ソナタ (1968 rev.1987) (ヴァイオリンと室内オーケストラのための)
 モーツ=アルト・アラ・ハイドン (1977) (2つのヴァイオリンと弦楽オーケストラのための)
 古風な様式による組曲 作品221 (1972 rev.1987) (室内オーケストラのための)
  (ヴラディーミル・スピヴァコフ、ヴラディーミル・ミルマン 編曲)
 合奏協奏曲第6(1993)
  ウルフ・ヴァリーン (ヴァイオリン) テロ・ラトヴァラ (ヴァイオリン) メリ・エングルンド (ヴァイオリン)
  タピオラ・シンフォニエッタ ラルフ・ゴトーニ (ピアノ、指揮)
  [録音 200312月 タピオラ・コンサートホール (フィンランド)]
  [制作 イェンス・ブラウン  録音 トゥーレ・ブリンクマン] 試聴盤

BIS CD1456 アレクサンドル・ロクシーン (1920-1987) 交響曲第5番 《シェイクスピアのソネット》 (1969)
 交響曲第9(1976) (レオニード・マルティノフの詩による)
 交響曲第11(1976) (ルイス・デ・カモンイスの詩による)
  ジェフリー・ブラック (バリトン) ヴァンダ・タベリー (ソプラノ) グラーツ大管弦楽団“レクリエーション”
  ミハウ・シフェルチェフスキ (指揮)

BIS CD1469 JS・バッハ (1685-1750) イタリア協奏曲 BWV971 フランス風序曲 BWV831
 ソナタ ニ短調 BWV964 (無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番の編曲)
  鈴木雅明 (ハープシコード)

BIS SACD1481 SACD hybrid (Multichannel/stereo) JS・バッハ (1685-1750) カンタータ全集 第31
 カンタータ第91番「讃美を受けたまえ、汝イエス・キリストよ」 BWV91
 カンタータ第101番「われらより取り去りたまえ、主よ」 BWV101
 カンタータ第121番「キリストをわれらさやけく頌め讃うべし」 BWV121
 カンタータ第133番「われ汝にありて喜び」 BWV133
  野々下由香里 (ソプラノ) ロビン・ブレイズ (カウンターテナー) ゲルト・テュルク (テノール)
  ペーター・コーイ (バス) コンチェルト・パラティーノ バッハ・コレギウム・ジャパン 鈴木雅明 (指揮)

BIS SACD1486 SACD hybrid (Multichannel/stereo) ハンス=オーラ・エーリクソン (1958-)
 四獣奏のアーメン (The Four Beasts' Amen) (1999-2000) 亡き友追悼のメロディXIII (1985)
 王侯のカンツォン (2002) オペラ《雅歌》 (2004) − 観音開き ヴォカリーズ
  ハンス=オーラ・エーリクソン (オルガン) スサンネ・リュデーン (ソプラノ) トミー・ビョーク (打楽器)
  アンデシュ・ハンヌス (エレクトロニクス)

◇作曲家でもあるスウェーデンのオルガニスト、ハンス=オーラ・エーリクソン Hans-Ola Ericsson (メシアン「オルガン作品全集」) が、電子楽器と共演して、宇宙的・未来的なサウンドを作り出したアルバム。

BIS SACD1516 SACD hybrid (Multichannel/stereo) ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン (1770-1827)
 交響曲第3番 変ホ長調 作品55 《エロイカ》 交響曲第8番 ヘ長調 作品93
  ミネソタ交響楽団 オスモ・ヴァンスカ (指揮)

BIS CD1526 レウヴスタ・ブリュークの音楽秘宝
アントニオ・ヴィヴァルディ (1678-1741) ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調 RV362 《狩》
クリストフ・シャフラート (1709-1763) フルートトラヴェルソとハープシコードのための二重奏曲第4
ベネデット・マルチェッロ (1686-1739) チェロソナタ第6
ヨハン・クリストフ・ペープシュ (1667-1752) 協奏曲第1
ウィリアム・コーベット (c.1675-1748) 2つのヴァイオリンのためのソナタ第4
 ブール舞曲コレクションから (6曲)
フルレブッシュ ハープシコード・ソロのための序曲第1
ジュゼッペ・タルティーニ (1692-1770) ヴァイオリン協奏曲 ト短調
  ドロットニングホルム・バロックアンサンブル ニルス=エーリク・スパーフ (ヴァイオリン)

◇ストックホルムの北西、大学都市ウプサラ近郊にあるレウヴスタ・ブリューク Leufsta Bruk (ローヴスタブリューク Lövstabruk) は18世紀、鉄鋼業で栄えた町。このアルバムの曲は、町の産業発展に貢献したベルギーの資本家、楽譜マニアでもあったルイ・ド・イェールの膨大な自筆譜コレクションにより演奏されました。ドロットニングホルム・バロックアンサンブルとニルス=エーリク・スパーフ Nils-Eric Sparf (1952-) は、世界的ベストセラーとなったヴィヴァルディの《四季》 (BIS CD275) や、モーツァルトのディヴェルティメント (K136-138) と《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》 の録音 (CD506) でも知られるグループです。

BIS CD1562 こどものチェロ (Children's Cello)
ルートヴィヒ・レベル 東洋の子守歌
シャイラ・エルソン 完全ガイキチ
アルフレッド・アーンショー タランテラ
ヨアヒム・ストゥチェフスキー キンネレスとさすらい人の歌
フランシス・パーセル・ウォレン 秋の日曜の夜
ジャン・シベリウス (1865-1957) ルル・ワルツ
エイミー・ビーチ (1867-1944) 子守歌
フランシス・プーランク (1899-1963) セレナード
オッリ・ムストネン (1967-) 睡蓮の上で踊るカエルたち (Sammakot tanssivat lumpeenlehdillä) (2000)
スティーヴン・ハフ 天使の歌、天使の踊り 他
  スティーヴン・イサーリス (チェロ) スティーヴン・ハフ (ピアノ)

BIS CD1577 ニコライ・リムスキー=コルサコフ (1844-1908) 管弦楽作品全集 第4
 オペラ《皇帝の花嫁》 序曲 《パン・ヴォエヴォーダ (地方長官殿)》 組曲 《クリスマスイブ》 組曲
 ロシアの主題による序曲 作品28 《雪娘》 組曲
  マレーシア・フィルハーモニック管弦楽団 キース・バケルス (指揮)

Danacord DACOCD651 フェレンツ・リスト (1811-1886) ピアノと管弦楽のための作品集
 ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 S124 ピアノ協奏曲第2番 イ長調 S125
 死の舞踏 S126 ハンガリー幻想曲 S123
  オレク・マルシェフ (ピアノ) オルボー交響楽団 マティアス・エッシュバッヒャー (指揮)
  [録音 200626日−10日 オルボー (デンマーク)]
  [制作 モーテン・モーエンセン  録音 クラウス・ビリト] 試聴盤

◇作曲家人気とは、移ろいやすいもの。その一例がブルックナー。ひところ、各地のオーケストラや来日オーケストラがこぞって、星ほどの数の異稿があるという交響曲を演奏し、次から次へと新録音が行われました。そのブルックナー人気にもすっかり陰りが出た様子。まるで潮が引くように、とは巧く言ったものです。あれは、いったい何だったのでしょうか。それでふと思うのは、ブルックナー人気の衰退が、スペシャリストとか言われた某長老指揮者の退場に合わせたかのようなタイミングだったこと。作曲家の人気というのは、作品だけでなく演奏というものが大きく関わっているような気がします。もっとも、音楽には、作曲者、演奏者、そして聴き手、この3者が欠かせないもの。当たり前といえば当たり前かもしれません。

 デンマークのレーベル Danacord の専属アーティスト、オレク・マルシェフ Oleg Marshev の新しいアルバム、リストのピアノと管弦楽のための作品集を聴き、やはりそんなことを思いました。

 このリストという作曲家も、コンサート演奏も新録音もめっきり少なくなったひとりです。極端なことを言えば、ピアニストやピアノ音楽ファンの間でもてはやされているという程度。ひところの人気を思うと、「どこに行った?」とでも言いたいくらいです。知り合いの音楽ファンに尋ねても、交響詩《前奏曲》や《ハンガリー・ラプソディ》の大時代的衣裳と大げさな身振りがいやだと言います。「21世紀になったというのに……」。ピアノ曲は、「曲芸だったらロボットにもできる」。そう言われると、「まったく同感!」と素直に反応してしまいます。

 そして、アゼルバイジャン生まれのマルシェフ、デンマークのオルボー交響楽団、スイス生まれのエッシュバッヒャー Matthias Aeschbacher が演奏するリスト……英雄的なエピソードと抒情の第1番、瞑想と戦いが交差する第2番の協奏曲、グレゴリオ聖歌《ディエス・イレ (怒りの日)》を主題とする《死の舞踏》、作曲者の故郷の調べのポプリ《ハンガリー幻想曲》。ピアノとオーケストラの調和のとれたアンサンブルにより、リストの音楽のもつドラマが、わざとらしくなく、自然に展開していきます。第2番の「星空の下、香しい庭園でおたがいを見失ってしまった恋人たち」 (コリン・アンダーソン) をはじめとする香しい音楽。金管楽器のファンファーレにも派手派手しさはありません。リストは、ハプスブルク家支配下のハンガリーで洗練を身につけた作曲家だった。そのことが明確に示されます。

 こういう演奏で聴くと、巧みに指を動かし、鍵盤をたたきつけ、ありったけの情熱をぶつけるだけではリストの曲は音楽にならないことを知らされます。これまでの “リスト” は何だったのか? 色彩の多いパレット、感受性、教養、知性……そうした要素を備えたマルシェフのような音楽家が曲のさまざまな局面を丁寧に表現してはじめて、リストの音楽が本来の美しさを見せるのだと思います。

 マルシェフが録音したラフマニノフ (DACOCD582-583)、プロコフィエフ (DACOCD584-585)、ショスタコーヴィチ (DACOCD601) のピアノ協奏曲全集、シューベルトの変ロ長調ソナタとピアノ小曲集 (DACOCD646)。いずれも欧米で高い評価を受けてきたのは、当然とはいえ、音楽にとって幸せなことです。

 プロデューサーは、ピアニストでもあるモーテン・モーエンセン Morten Mogensen。録音エンジニアはクラウス・ビリト Claus Byrith。マルシェフとエッシュバッヒャー指揮オルボー交響楽団のデンマーク・ピアノ協奏曲集第4集 (ベンディクス、シモンセン) (DACOCD641) と同じコンビが担当しました。音楽を愛するミュージシャンたち。録音セッションの空気が伝わってくる感じがします。その音楽に参加する歓び。われわれ聴衆に与えられた特権でしょう。

FC Records FCRCD9713
フィンランド・ピアノ音楽アンソロジー 第2集 − サロンの小品 (Morceaux de salon)
オスカル・メリカント (1868-1924) ショパン風のワルツ (Valse à la Chopin) 作品6-5 (1898)
 ゆるやかなワルツ (Valse lente) 作品33 (1898)
エーディト・ソールストレム (1870-1934) エレジー (Elegia)
アクセル・フォン・コーテン (1871-1927) アンダンテ・コン・モート (Andante con moto) 作品6-4 (1906) *
 即興曲 (Impromptu) 作品12-1 (1908?) *
トイヴォ・サーレンパー (1882-1948) 墓地のブルーベリー (Sinikellot haudalla) 作品9-2 *
トイヴォ・クーラ (1883-1918) 結婚行進曲 (Häämarssi) 作品3-2 (1908)
 羊のポルスカ (Lampaanpolska) (1915)
ヘイノ・カスキ (1885-1957) パンカコスキ (Pankakoski) (激流) 作品48-1
 子は母の腕に抱かれ (Lapsi äitinsä sylissä) 作品48-2 * ヴァラモ島 (Walamo) 作品48-3
 前奏曲 (Prélude) 変ト長調 作品7-1 (1918)
アルマス・マーサロ (1885-1960) たそがれに (Hämärässä) 作品1-1 さらば友よ (Adieu, Amie) 作品1-2 *
 愛の歌 (Chandon d'amour) 作品1-3 *
 2つの舞曲 (Kaksi tanssia) 作品7  小ワルツ (Valsette) * ポルカ (Polka)
カール・ヒルン (1886-1949) 金魚 (Goldfisch) 作品8 * 水彩画 (Aquarelle) 作品60-2 *
フェリクス・クローン (1896-1963)
 組曲《古い公園で (Vanhassa puistossa)(1943) *
  古いオークの木 (Vanha tammi) 舞踏会の後で (Tanssiaisten jälkeen) 公園の小川で (Puiston rannassa)
  ジャスミンの香り (Jasmiinit tuoksuvat) 黒い蝶々 (Tummasiipiperhonen)
イルマリ・ハンニカイネン (1892-1955) 議論 (Keskustelu) 作品11-3 (1915)
  ヨウニ・ソメロ (ピアノ)
  [録音 2005123日−24日 ポレーニ (ピエクサマキ)]
  [制作 ヨウニ・ソメロ  録音 ティモ・プルホネン] 試聴盤

18世紀の終わりから19世紀の曲を集めた第1(FCRCD9711) につづく、ヨウニ・ソメロ Jouni Somero (1963-) によるシリーズ第2作。ほとんどが1900年以降の作品です。オスカル・メリカント Oscar Merikanto、クーラ Toivo Kuula、カスキ Heino Kaski らの曲に加え、ほとんど紹介されることのなかった人たちの曲も演奏されています。歌手としても活躍したアクセル・フォン・コーテン Axel von Kothen (1871-1927) が書いた数少ないピアノ曲、シベリウスに作曲法と楽理を習った抒情作家トイヴォ・サーレンパー Toivo Saaprenpää (1882-1948) の《墓地のブルーベリー》、オルガニストでもあったアルマス・マーサロ Armas Maasalo (1885-1960) のチャーミングな小品、映画音楽の作曲を好んだフェリクス・クローン Felix Krohn (1896-1963) の組曲などは、これが初めての録音です。

Lithuanian Music Information and Publishing Centre LMIPCCD017-018 2CD's
リトアニアのオーボエ音楽 (Lithuanian auletics)
アルギルダス・マルティナイティス (1950-) Gija (1997) (オーボエ独奏のための)
 音楽の捧げ物 (Muzikine auka) (1994) (オーボエ独奏のための)
ユオザパイティス・ヴィータウタス (1936-)
 田園詩 (Pastorale) (1980) (オーボエと音楽鋸のための)
ユオザス・インドラ (1918-1968) ラルゴ (Largo) (1950) (オーボエとピアノのための)
イリュス・ユゼリューナス (1916-2001) 連祷 (Litanijos) (1997) (オーボエ独奏のための)
アンタナス・ラチューナス (1905-1984) ソナティナ第1(1960) (オーボエとピアノのための)
ユルギス・ユオザパイティス (1942-)
 アフロディーテー (Afrodite) (1978) (オーボエ独奏のための5つのメタモルフォーゼ)
バリス・ドヴァリョナス (1904-1972) スケルツォ (Skerco) (1962) (オーボエとピアノのための)

フェリクサス・バヨラス (1934-)
 バリス・ドヴァリョナスのためのエレジー (Elejija B. Dvarionui) (1974) (オーボエ独奏のための)

ベンヤミナス・ゴルブルキス (1925-1986) 協奏曲第2(1978) (オーボエと弦楽四重奏のための)
ヴィータウタス・バルカウスカス (1931-) モノローグ (Monologue) (1970) (オーボエ独奏のための)
 親しみある作品 (Intymi kompozicija) (1968) (オーボエと12の弦楽器のための)
ヴィータウタス・ユルグティス (1930-) ソナタ (1972) (オーボエとピアノのための)
アンタナス・レカシュス (1928-) ソナタ (1976) (オーボエ独奏のための)
オスヴァルダス・バラカウスカス (1937-) 9つの泉 (Devyni saltiniai) (1974) (オーボエとハープシコードのための)
 オーボエ、ハープシコードと弦楽オーケストラのための協奏曲 (1937)
ロレータ・ナルヴィライテ (1965-)
 あなたのまつげが私の記憶の唇に触れる (Tavo blakstienos paliecia mano prisiminimu lupas) (2002) (オーボエ独奏のための)
ラミンタ・シャルクシュニーテ (1975-) アデュー (Adieu) (2002) (オーボエ独奏のための)
  ユオザス・リマス (オーボエ) ヴィータウタス・ユオザパイティス (音楽鋸) アルフレーダ・リミアネ (ピアノ)
  ヴィルニュス弦楽四重奏団 リトアニア室内管弦楽団 サウリュス・ソンデツキス (指揮)
  ユリュス・アンドレヤヴァス (ハープシコード)
  [録音 1966年、1979年、1983年、1988年、1997年、2002年] [制作 ダイヴァ・パルルスキアネ] 試聴盤

◇ディオニュソスの熱狂を象徴するとされる古代ギリシャの楽器、アウロスを起源とするオーボエ。リトアニアを代表する管楽器奏者、ユオザス・リマス Juozas Rimas (1942-) の録音により、“オーボエ”という角度から、異なる世代のリトアニア作曲家の音楽を紹介するアルバムです。もっとも古い世代のバリス・ドヴァリョナス Balys Dvarionas (1904-1972)、アンタナス・ラチューナス Antanas Raciunas (1905-1984)、ユオザス・インドラ Juozas Indra (1918-1968)、イリュス・ユゼリューナス Julius Juzeliunas (1916-2001)。もっとも若い世代に属しながら、すでに頭角を表してきた女性ふたり、ロレータ・ナルヴィライテ Loreta Narvilaite (1965-) とラミンタ・シャルクシュニーテ Raminta Serksnyte (1975-) まで。現代リトアニア音楽の多様なスタイルを眺めることができます。

Lithuanian Music Information and Publishing Centre LMIPCCD029 Lithuanian Classics
ヴラダス・ヤクベナス (1904-1976) 作品集
 2つの映像 (Du vaizdeliai) 作品2 (1926-1927) (ピアノのための)
  童話の国から (Is pasaku krasto) 伝説 (Legenda)
  カスパラス・ウインスカス (ピアノ)
 メロディ=レジェンド (Melodija-legenda) (1930-31) (ヴァイオリンとピアノのための)
  ルスネ・マタイティーテ (ヴァイオリン) アルビーナ・シクシュニューテ (ピアノ)
 セレナード (Seranada) (1936) (チェロとピアノのための)
  エドムンダス・クリカウスカス (チェロ) アルビーナ・シクシュニューテ (ピアノ)
  [録音 2004917日 国立フィルハーモニック・ホール]
 弦楽四重奏曲 イ短調 作品4 (1929-30)
  ヴィルニュス弦楽四重奏団
  [録音 2001年 ヴィルニュス録音スタジオ]
 前奏曲と三重フーガ ニ短調 (1928-29) (弦楽オーケストラのための)
  聖クリストフ室内管弦楽団 ドナータス・カトクス (指揮)
  [録音 2004930日 国立フィルハーモニック・ホール]
  [制作 ダイヴァ・パルルスキアネ  録音 ラウラ・ユルゲリョニテ、アルギルダス・マテイカ] 試聴盤

◇ヴラダス・ヤクベナス Vladas Jakubenas (1904-1976) は、リトアニア北部ビルジャイのプロテスタント教会牧師の子。ラトヴィアのリガ音楽院でピアノと、ヤーセプス・ヴィートリス Jazeps Vitols (1863-1948) (サンクトペテルブルクのリムスキー=コルサコフ、グラズノフ、リャードフの弟子) の下で作曲を学びました。その後ベルリン国立音楽大学に留学してシュレーカーに師事 (1928年-1932年)。1944年、スターリンの侵攻にともなってドイツに亡命。その後1949年にはアメリカに移住しました。アメリカでは、新たな創作はほとんど手がけず、1976年、シカゴで没しています。3曲の交響曲、4つのカンタータの他、多くの歌曲と合唱曲とピアノ曲が残されました。この作品集には、印象主義的な《2つの映像》、ネオクラシカルな作風による《メロディ=レジェンド》、《弦楽四重奏曲》、《前奏曲と三重フーガ》、ロマンティシズムと印象主義のミックスした《セレナード》が収録されています。

Lithuanian Music Information and Publishing Centre LMIPCCD030 Lithuanian Classics
ヴィータウタス・バチェヴィチュス (1905-1970) 管弦楽作品集
 電撃の詩 (Elektrine poema/Poème électrique) 作品16 (1932)
 交響曲第2番 《戦争交響曲 (della Guerra)》 作品32 (1940)
 交響曲第6番 《宇宙交響曲 (Cosmique)》 作品66 (1960)
 グラフィック (Grafika/Graphique) 作品68 (1964)
  リトアニア国立交響楽団 ヴィータウタス・ルコチュス (指揮)
 ピアノ協奏曲第1番 作品12 (1929)
  アイダス・プオドジュカス (ピアノ) リトアニア国立交響楽団 マルティナス・スタシュクス (指揮)
  [録音 200318日−10日、200515日 ヴィルニュス議会ホール]
  [制作 ダイヴァ・パルルスキアネ  録音 アルギマンタス・マテイカ] 試聴盤

◇ヴィータウタス・バチェヴィチュス Vytautas Bacevicius (1905-1970) は、ポーランド中部ウーチのリトアニア系ポーランド一家の生まれ。ポーランドの作曲家でヴァイオリニスト、グラジナ・バツェヴィチ (1909-1969) は実の妹です。最初の音楽教育を父から受け、9歳の時に最初の作品を書いています。1916年、ピアニスト、ヴァイオリニストとしてデビュー。ヘレナ・キジェンスカ音楽院を1926年に卒業すると、リトアニアのカウナスに移住。1927年から1931年までパリのロシア音楽院でチェレプニン (作曲) とサンチャゴ・リエラ (ピアノ) のクラスに参加しました。カウナス時代には、作曲とともに国内外でピアノの演奏活動も行っています。南米ツアーに出かけた1939年に第2次世界大戦が勃発。ソ連軍の進駐を嫌い、帰国を断念。ブエノスアイレスからアメリカ合衆国に移住することになります。個人レッスンなどで生計をたてながらコンサート活動を行うとともに、もっとも重要なジャンルと考えた交響的作品を中心に作曲活動を続けました。“シェーンベルクの十二音や音列は時代遅れ” と考えたバチェヴィチュス。無調、表現主義などの現代的手法をとりながら管弦楽の色彩とテクスチュアを活かした作風が彼の音楽の特色と言われます。1970年、ニューヨーク没。バチェヴィチュスの作品の価値が認められたのは、ソ連体制の崩壊後。"Lithuanian Classics"1作として実現した管弦楽作品集。ストコフスキーが興味を示しながら、演奏は実現しなかった第2番の交響曲も演奏されています。

Lithuanian Music Information and Publishing Centre LMIPCCD031 Contemporary Composer
ユルギス・ユオザパイティス (1942-) 作品集
 Solo contra tutti (ソロ対トゥッティ) (2000) (ヴァイオリンと管弦楽のための)
  イングリダス・アルモナイテ (ヴァイオリン)
  リトアニア国立交響楽団 ロベルタス・シャルヴェニカス (指揮)
  [録音 20021月 国立フィルハーモニック・ホール エンジニア ヨナス・マシャナウスカス]
 夜の音楽 (Nakties muzika/Night Music) (1997) (弦楽四重奏のための)
  チュリュリョーニス四重奏団
  [録音 2004827日 国立フィルハーモニック・ホール エンジニア ラウラ・ユルゲリョニテ]
 String Chorus (ストリング・コーラス) (2004) (弦楽のための)
  リトアニア室内管弦楽団 ヴィータウタス・ルコチュス (指揮)
  [録音 20041213日 国立フィルハーモニック・ホール エンジニア ラウラ・ユルゲリョニテ]
 雲 (Debesys/Clouds) (1996) (クラリネットと弦楽オーケストラのための)
  アルギルダス・ブルドリュス (クラリネット)
  クライペダ室内管弦楽団 ロベルタス・シャルヴェニカス (指揮)
  [録音 1999年 国立フィルハーモニック・ホール エンジニア ミハイル・オメリャンチュク]
 塔の対位法 (Bokstu kontrapunktai/Tower Counterpoints) (2003) (管弦楽のための)
  リトアニア国立交響楽団 ロベルタス・シャルヴェニカス (指揮)
  [録音 200498日−9日 国立フィルハーモニック・ホール エンジニア アルギルダス・マテイカ]
  [制作 ダイヴァ・パルルスキアネ] 試聴盤

◇ユルギス・ユオザパイティス Jurgis Juozapaitis (1942-) は、さまざまなスタイルとジャンルの作曲家。“夜の囁きに耳を傾け、見上げた空に音楽を見つけ、羽根ざわりの雲からメロディを手に入れ、花の言葉を楽譜に翻訳し、雨のリズムを拝借する” −− 都会の喧噪を離れ、ゆっくりとした自然とともにある作曲家という顔。十二音、四分音、偶然性の音楽、音列など、モダニスト的手法。ロマンティシズムとモダニズムがひとつの作品の中で共存し、そこから不思議な音楽空間が生まれます。

Lithuanian Music Information and Publishing Centre LMIPCCD033 Contemporary Composer
ノメダ・ヴァランチューテ (1961-) 作品集
 ナルキッソス (Narcizas/Narcissus) (1986) (ハープシコードとプリペアードピアノのための)
  ダイニュス・スヴャルディオラス (ハープシコード) リナス・パウラウスキス (ピアノ)
  [録音 2004827日 国立フィルハーモニック・ホール エンジニア ラウラ・ユルゲリョニテ]
 病院地区の断片 (Ligonines parko fragmentas) (1998) (弦楽四重奏のための)
  コルドス弦楽四重奏団
  [録音 1999年 ヴィルニュス録音スタジオ エンジニア ロムアルダス・ファダラヴィチュ] [LMPICCD008]
 ニンフェウム (Nymphaeum) (2001) (6つのチェロのための)
  ダーヴィド・ゲリンガス (チェロ) ゲリ=チェリ・アンサンブル ロベルタス・シャルヴェニカス (指揮)
  [録音 20011017日 ヴィルニュス・タウンホール エンジニア アンタナス・ルダヒティス]
 マルタマリア (Marthamaria) (1994) (弦楽オーケストラとオルガンのための)
  バリース・ヴァイトクス (オルガン) リトアニア室内管弦楽団 ヴィータウタス・ルコチュス (指揮)
 庭園 (Sodas/The Garden) (2000) (弦楽オーケストラのための)
  リトアニア室内管弦楽団 ヴィータウタス・ルコチュス (指揮)
  [録音 20041122日 国立フィルハーモニック・ホール エンジニア ラウラ・ユルゲリョニテ]
 伝言 (Zinia/The Message) (1994)
  リトアニア国立交響楽団 ヴィータウタス・ルコチュス (指揮)
  [録音 200318日−10日 ヴィルニュス議会ホール エンジニア アルギマンタス・マテイカ]
  [制作 ダイヴァ・パルルスキアネ] 試聴盤

◇ノメダ・ヴァランチューテ Nomeda Valanciute (1961-) は1980年代リトアニア、執拗で“機械的な (machinistic)”ミニマリズムで注目された“マシニスト (machinist)”世代のひとりとしてデビュー。ミニマル系でも、20世紀アメリカの反復音楽の模倣ではなく、古代の定型反復リズム (isorhythm) (長さの違うメロディとリズムの旋回パターン) の手法に寄ったことが、彼女の音楽の特徴。シュールなイメージの自然 (病院地区の断片、ニンフェウム、庭園)、二重人格の奇妙なポートレート (ナルキッソス、マルタマリア)。標題音楽的なタイトルをもちながらも、聴き手の想像力に大きく委ねる、ユニークな音楽です。

MILS MILS0566 葬送協奏曲 (Concerto funèbre)
アレクサンドル・ボロディン (1833-1887) (ルーカス・ドルー 編曲)
 弦楽のためのシンフォニア (弦楽四重奏曲第2番 ニ長調)
カール・アマデウス・ハルトマン (1905-1963)
 葬送協奏曲 《反ファシズム》 (1939 rev.1959) (ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための)
エルッキ=スヴェン・トゥール (1959-)
 Action, Passion, Illusion (1994) (弦楽オーケストラのための)
  サカリ・テッポネン (ヴァイオリン) ユヴァスキュラ室内管弦楽団 ユハ・ニッコラ (指揮)
  [録音 19981月、7月 ムルティア教会 (フィンランド)]
  [監修 サカリ・テッポネン  録音 マルック・ルッリ=セッパラ] 試聴盤

◇ユヴァスキュラ室内管弦楽団は、ユヴァスキュラ音楽院 (現、ユヴァスキュラ・ポリテク) の室内管弦楽団として発足。1986年、独立したオーケストラになりました。ユヴァスキュラ・ポリテクと職業大学の教師、ユヴァスキュラ交響楽団員で構成。ヴァンスカ、アヌ・タリ、エリ・クラス、ハンヌ・リントゥらも客演指揮者に迎えられました。創設者、チェリストのヘイッキ・ラウタサロが指揮してメンデルスゾーンの弦楽合奏のための交響曲を録音したディスク (MILS9546) があります。新しいアルバムは、ボロディンの弦楽四重奏曲を編曲した《弦楽のためのシンフォニア》、ドイツの作曲家ハルトマン Karl Amadeus Hartmann が、ナチスに対する妥協として英・仏・伊・独の四国が結んだミュンヘン条約 (1938年) への抗議として作曲した《葬送協奏曲》 (改訂前、《葬送の音楽 (Musik der Trauer)》)、エストニアのエルッキ=スヴェン・トゥール Erkki-Sven Tüür の弦楽オーケストラのための三部作《Action, Passion, Illusion》 という意欲的なプログラム。シベリウス・アカデミーでヨルマ・パヌラに指揮法を教わったユハ・ニッコラ Juha Nikkola (1962-) (キュミ・シンフォニエッタ芸術監督) が指揮し、“北欧フィンランド”の音を聴かせます。ハルトマンの協奏曲でソロを弾くのは、シベリウス・アカデミー出身のサカリ・テッポネン Sakari Tepponen (1957-)。ラハティ交響楽団コンサートマスター (シベリウス交響曲を全曲録音した時期) を経て、現在はデンマークのエスビェヤ・アンサンブルのヴァイオリニストを務めています。

MILS MILS0597
ピョートル・チャイコフスキー (1840-1893) 四季 (12の性格的描写) 作品37bis
モデスト・ムソルグスキー (1839-1881) 組曲《展覧会の絵》 (1874)
  ヨウニ・ソメロ (ピアノ) [楽器 ベーゼンドルファー Model 275]
  [録音 199549日−10日 トゥルク旧アカデミー講堂]
  [録音 マルック・ルッリ=セッパラ] 試聴盤

◇ヨウニ・ソメロ Jouni Somero (1963-) はフィンランドのピアニスト。8歳の時にオルガンを習い始め、12歳でピアノに転向。ハンガリーのシフラにリストの音楽を学び、アメリカのピアニスト、マイケル・ポンティからは音楽上のアドヴァイスを受けました。CD録音も多く、リストの《詩的で宗教的な調べ》 (MILS9973)、ベートーヴェン (リスト編曲) の交響曲第1番・第5(MILS0180)、ブルーメンフェルト・ピアノ作品集 (FC Records FCRCD9706)、ピアノ・トランスクリプション (ホロヴィッツ、ワイルド、リスト、ゴドフスキー、ソメロらの作品) (FCRCD9704) の他、サルメンハーラ・独奏ピアノ作品全集 (FCRCD9707) と、フィンランド・ピアノ音楽アンソロジー第1(FCRCD9711)・第2(FCRCD9713) が代表的録音。

MILS MILS06105 田園詩 (Pastorale) − フィンランド管弦楽作品集
エルンスト・ミエルク (1877-1899) 劇的序曲 (Dramaattinen alkusoitto) 作品6 (1898)
フレードリク・パーシウス (1809-1891) ヴァイオリン協奏曲 嬰ヘ短調 *
タネリ・クーシスト (1905-1988) 田園詩 (Pastorale) 作品16 (1934)
ニルス=エーリク・フォウグステット (1910-1961) ヴァイオリン小協奏曲 **
  マティルダ・ソロネン (ヴァイオリン) * パウリーナ・ユリネン (ヴァイオリン) **
  ヘルシンキ大学交響楽団 デイヴィッド・サール (指揮)
  [録音 200622日−4日 メイラハティ教会 (ヘルシンキ)]
  [監修 ラウラ・ヘイキンヘイモ  録音 マルック・ルッリ=セッパラ] 試聴盤

◇ヘルシンキ大学交響楽団 (YS) (Ylioppilaskunnan Soittajat) の創設80周年記念アルバム。ミエルク Ernst Mielck (1877-1899) の《劇的序曲》 は、ゆっくりした序奏とベートーヴェン風の主題をもちながら、シューマンを思わせる作品です。ヴァイオリン協奏曲は、フィンランド国歌の作曲者、ヴァイオリニストでもあったパーシウス Fredrik Pacius (1809-1891) が書いた唯一の管弦楽の大曲。曲の流れがエピソード的で、緊密な構成に欠けるため、短縮版で演奏されることの多かった作品です (この録音は原曲どおり)。《田園詩》を書いたタネリ・クーシスト Taneli Kuusisto (1905-1988) はオルガニスト、ピアニスト、批評家、作曲家、シベリウス・アカデミー講師として、幅広い活動をした音楽家 (ヴァイオリニスト兄弟、ヤーコとペッカの祖父)。合唱曲《フィンランドの祈り (Suomalainen rukous)》の作者として知られます。フォウグステット Nils-Eric Fougstedt (1910-1961) は指揮者として名声の高く、1951年から1960年にかけてフィンランド放送交響楽団の首席指揮者を務めました。作曲活動の中心は合唱曲。彼が書いた曲は現在も合唱団の重要なレパートリーとなっています。ヴァイオリン小協奏曲は、彼が無調や十二音による作曲を試みた時期の作品。戯れ気分の第1楽章、第2楽章アンダンテ、生気に満ちた第3楽章。ラーションのヴァイオリン小協奏曲を連想させながらも、響きと気分はフィンランド。4曲とも、これが世界初録音です。

 指揮者デイヴィッド・サール David Searle はテネシー州ノックスヴィル生まれ。セーゲルスタムのクラスで学び、シベリウス・アカデミー指揮科ディプロマを授かった数少ないアメリカ人のひとりになりました。ヘルシンキ在住。フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、アメリカなど、各地のオーケストラとオペラに客演し、2003年からはヘルシンキ大学交響楽団の首席指揮者も務めています。ソロを弾くマティルダ・ソロネン Matilda Solonen (1980-) はシベリウス・アカデミー大学院の学生。パウリーナ・ユリネン Pauliina Ylinen (1979-) はスタディア・ヘルシンキ音楽院の出身。ヘルシンキ大学交響楽団とSOI シンフォニエッタのコンサートマスターを兼任しながら、ラハティ・ポリテクで学んでいます。

Ondine ODE1055-2D 2CD's [再案内] タウノ・ピュルッカネン (1918-1980)
 オペラ《マレと息子 (Mare ja hänen poikansa)(1942-43)
  キルシ・ティーホネン (ソプラノ、マレ) ライモ・シルッカ (テノール、イマント)
  ユハ・ウーシタロ (バリトン、ゴスヴィン・フォン・ヘリケ)
  エサ・ルートゥネン (バリトン、マンゴ) ユハ・リーヒマキ (テノール、吟遊詩人)
  カイ・ヴァルトネン (バス、兵士) エストニア国立オペラ合唱団・管弦楽団
  ハンヌ・リントゥ (指揮)
  [録音 2004910日−11日 エストニア・コンサートホール (タリン) (ライヴ)]
  [制作 ラウラ・ヘイキンヘイモ  録音 エンノ・マエメツ] 試聴盤

◇タウノ・ピュルッカネン Tauno Pyrkkänen は第2次世界大戦後のフィンランドを代表するオペラ作曲家のひとり。5つのオペラ、4つの小オペラと、バレエが1作。ほとんどの作品が劇のための音楽です。作風は、民族的ロマンティシズムを基本に、戦後モダニズムへの傾斜も見せました。《マレと息子》 (1942-43) は、放送オペラ《狼の許嫁 (Sudenmorisian)(1950) で国際的な成功を収める以前の彼の出世作となったオペラです。1945年、フィンランドオペラで初演されました。全3幕。1343年、帯剣騎士団統治下のリヴォニア (今日のラトヴィア東北部からエストニアの南部にかけての地域) を舞台とする、領主に対する反乱に巻き込まれた母と子の悲劇。フィンランド生まれのエストニア作家、アイノ・カッラス Aino Kallas の物語を基にオペラ化されました。輝かしい管弦楽の響き、オペラらしいアリアの復活。この録音は、エストニアで行われたコンサートをライヴ収録。初演の際に指揮者のレオ・フンテクが行った修正とカットも復元されました。作曲者の手によるピアノ版だけが残されたマレの最後のアリア「夏の夜、白鳥の群れが入り江で鳴いた」は、経過部分を指揮者ハンヌ・リントゥ Hannu Lintu が修復、ユリヨ・イェルト Yrjö Hjelt がオーケストレーションしています。

Ondine ODE1080-5 SACD hybrid (5.0 Surround/stereo)
ジャン・シベリウス (1865-1957) 管弦楽つき歌曲集
 エーコーの精 (カイウタル) (Kaiutar) 作品72-4 (ユッシ・ヤラス 編曲)
 大気の娘 (ルオンノタル) (Luonnotar) 作品70 (ソプラノと管弦楽のための音詩)
 だが、私の小鳥は姿を見せない (Men min fågel märks dock icke) 作品36-2
  (エルネスト・パングー 編曲)
 葦よそよげ (Säv, säv, susa) 作品36-4 (イーヴァル・ヘルマン 編曲)
 三月の雪の上のダイアモンド (Demanten på marssnön) 作品36-6
 春はいそぎ過ぎゆく (Våren flyktar hastigt) 作品13-4
 岸辺のトウヒの木の下で (Under strandens grannar) 作品13-1 (ユッシ・ヤラス 編曲)
 初めてのくちづけ (Den första kyssen) 作品37-1 (ニルス=エーリク・フォウグステット 編曲)
 日の出 (Soluppgång) 作品37-3 夢だったのか (Var det en dröm?) 作品37-4 (ユッシ・ヤラス 編曲)
 秋の夕べ (Höstkväll) 作品38-1 (ソプラノと管弦楽のための)
 海辺のバルコニーで (På verandan vid havet) 作品38-2 (ソプラノと管弦楽のための)
 アリオーゾ (Arioso) 作品3 (ソプラノと弦楽オーケストラのための)
 夕べに (Illalle) 作品17-6 (ユッシ・ヤラス 編曲) 川面に漂う木 (Lastu lainehilla) 作品17-7 (ユッシ・ヤラス 編曲)
 泳げ、青い鴨 (Souda, souda sinisorsa) (1899) (ユッシ・ヤラス 編曲)
 あれから、私はたずねたことはなかった (Sen har jag ej frågat mera) 作品17-1
 とんぼ (En slända) 作品17-5 (ユッシ・ヤラス 編曲) マグヌス大公 (Hertig Magnus) 作品57-6
  ソイレ・イソコスキ (ソプラノ) ヘルシンキ・フィルハーモニック管弦楽団 レイフ・セーゲルスタム (指揮)
  [録音 200510月 フィンランディアホール (ヘルシンキ)]
  [制作 セッポ・シーララ  録音 エンノ・マエメツ]
  [歌詞:フィンランド語、スウェーデン語 (英語対訳付)] 試聴盤

◇シベリウスはメロディメーカー! そのシベリウスの歌曲を管弦楽共演による版で聴くアンソロジー・アルバム。

 「大気の娘は処女だった、自然の娘、優美な女性……卵の上の半分は、はるか上の大空となった。白味の上の半分は、照る月となった。卵の中のまだらなものは、天の星となった」。フィンランド民族叙事詩『カレワラ』第1章からテクストをとり、天地創造を語る《大気の娘》。「娘は、ある冬の朝、霜置く木立を歩いた、萎れたバラを見て、言った、『花の盛りが終わったからって、悲しまないで、かわいそうな花』……もっとむごい定めに苦しむ、わたしの心……」。ルーネベリの詩による《アリオーゾ》。この2曲は、最初からソプラノと管弦楽のために作曲された作品。その他は、シベリウスと4人の編曲者がピアノ版を基にオーケストレーションを行っています。シベリウスの編曲は、他の声域のために書かれた数曲をのぞき、これがすべて。シベリウスの娘婿でもある指揮者ユッシ・ヤラス Jussi Jalas (1908- 1987)、ロシア生まれフィンランドの作曲家エルネスト・パングー Ernest Pingoud (1887-1942)、スウェーデンの指揮者・作曲家イーヴァル・ヘルマン Ivar Hellman (1891-1994)、合唱曲 (Alba NCD4, BIS CD721, Fuga 9148) で知られ、指揮者としても活躍したスウェーデン系フィンランドの作曲家ニルス=エーリク・フォウグステット Nils-Eric Fougstedt (1910-1961)。シベリウス独特のオーケストレーション (《三月の雪の上のダイアモンド》のフルート!) と、彼らの編曲をくらべるのも興味あるところです。

 ソイレ・イソコスキ Soile Isokoski (1957-) は、2002年グラモフォン・アウォードを受賞した《4つの最後の歌》を含むシュトラウスの管弦楽つき歌曲集 (Ondine ODE982-2) あたりから、国際的な人気も高まってきたソプラノ。ウィーン国立オペラの来日公演で《フィガロの結婚》の伯爵夫人、先般のガラコンサートでは、《ばらの騎士》終幕の三重唱で元帥夫人役を歌っていました。深く、美しいシベリウス。静かに目を閉じると、シベリウスが思索を重ねた自然、フィンランドの静謐な風景が、イソコスキの歌のむこうから浮かび上がってきます。

 シベリウス自身が何度も初演の指揮を執った歴史あるオーケストラ、ヘルシンキ・フィルハーモニック。セーゲルスタム Leif Segerstam (1944-) が首席指揮者に就任したのは1995年。シベリウス交響曲全曲録音 (Ondine ODE1075-2Q) を録音したころから、このコンビの演奏には、それまでのおおらかでダイナミックな音楽作りに緻密さと落ち着きが加わってきました。このアルバムでも、透明感と色彩感のある響きでイソコスキの歌に寄り添っていて、ため息がでます。それを助けるのが、デリケートな音まで明瞭に伝えながら広がりと奥行きのある録音。これもアルバムの魅力のひとつとなっています。

 シベリウス自身による2つの版 (弦楽オーケストラと管弦楽) のある《秋の夕べ》 (弦楽オーケストラ版 (BIS CD1565)200598日シベリウス・フェスティヴァル、ヘレナ・ユントゥネンとヴァンスカ指揮ラハティ交響楽団が初演) と《海辺のバルコニーで》 (弦楽オーケストラ版、未初演?) は、管弦楽版で歌われています。

Radio Servis CR0184
ジャン・シベリウス (1865-1957) ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
セルゲイ・プロコフィエフ (1891-1953) ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 作品19
  マルチン・ヴァーレク (ヴァイオリン) プラハ放送交響楽団 ヴラディミール・ヴァーレク (指揮) [録音 1999年]

Radio Servis CR0227
エドヴァルド・グリーグ (1843-1907) ピアノ協奏曲 イ短調 作品16
セルゲイ・ラフマニノフ (1873-1943) ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18
  ヤン・シモン (ピアノ) プラハ放送交響楽団 ヴラディミール・ヴァーレク (指揮) [録音 2002年]

SFZ Records SFZ6014 スペインのギター音楽
マヌエル・デ・ファリャ (1876-1946) クロード・ドビュッシーの墓碑銘のための賛歌
ホアキン・ロドリーゴ (1901-1999) ヘネラリーフェのほとり 麦畑で
アントニオ・ホセ (1887-1959) ソナタ (1933)
エドゥアルド・サインス・デ・ラ・マサ (1903-1982) 夜明けの鐘
 トゥールーズ=ロートレックへの賛歌
フランシスコ・タレガ (1852-1909) 前奏曲第1番 アルボラーダ 前奏曲第2
 アランブラ (アルハンブラ) の思い出
  ユハンネス・モーレル (ギター) [録音 2005年]

Simax PSC1166 ベートーヴェン+ 第2
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン (1770-1827) ピアノ三重奏曲第2番 ト長調 作品1-2
サー・ピーター・マックスウェル・デイヴィス (1934-)
 フェア島への航海 (A Voyage to Fair Isle) (2002) (ピアノ三重奏のための)
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン (1770-1827) ピアノ三重奏曲第5番 ニ長調 作品70-1 《幽霊》
  グリーグ三重奏団
   ヴェービョルン・アンヴィーク (ピアノ) ソルヴェ・シーゲルラン (ヴァイオリン)
   エレン・マルグレーテ・フレシェー (チェロ) [録音 2004年] 試聴盤

◇「ミュージシャンたちの融和と素晴らしいチームワーク」。グリーグ三重奏団の “ベートーヴェン+” は、ベートーヴェンがピアノ三重奏のために書いた作品に、彼らのための新作を組み合わせるというユニークなシリーズです。第1(PSC1165) では、第3番と第11番のピアノ三重奏曲などとともに、フィンランドの作曲家、ヨウニ・カイパイネンのピアノ三重奏曲第3番を演奏。ノルウェー・アフトンポステン紙から、「深い音楽をもち、色彩とダイナミックスの使い方が絶妙なヴィルトゥオーゾ演奏」と評価されました。第2集は、第2番と、《幽霊》の副題をもつ第5番、そして、サー・ピーター・マックスウェル・デイヴィスがスコットランドの北にあるフェア島を訪れた時にインスピレーションを得て作曲した《フェア島への航海》との組み合わせです。

Simax PSC1218 2CD's ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン (1770-1827) ピアノソナタ集
 ピアノソナタ第8番 ハ短調 作品13 《悲愴》 *
 ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2 《月光》 *
 ピアノソナタ第23番 ヘ短調 作品57 《アパッショナータ》 *
 ピアノソナタ第30番 ホ長調 作品109
 ピアノソナタ第31番 変イ長調 作品110 ピアノソナタ第32番 ハ短調 作品111
  アイナル・ステーン=ノクレベルグ (ピアノ) [録音 1988年、2004年] [Victoria VCD19011 *] 試聴盤

◇「限りない想像力と感受性……大編成の管弦楽よりも変化に富んだ音色を生むピアノ」 (ピアノ・ジャーナル) と評されるステーン=ノクレベルグ Einar Steen-Nokleberg (1944-) はノルウェーのピアニスト。グリーグ (Naxos)、ハルフダン・シェルルフ (Simax PSC1228) らのピアノ作品全曲録音で知られます。しかし、母国の作品だけでなく、バッハ、ベートーヴェン、シューベルト、ラヴェルらの曲もステーン=ノクレベルクの重要なレパートリー。その演奏の片鱗を、「フェルディナンド・フィンネ − わが音楽の喜び」 (PSC1139) でうかがうことができます。ひさびさのベートーヴェン録音は、後期のソナタ3曲。Victoria レーベルからリリースされていた3(VCD19011) を加え、ひとつのアルバムになりました。

Simax PSC1243 ノルウェーのオルガン (Organum Norvegica)2
JS・バッハ (1685-1750) フーガの技法 BWV1080
  テリエ・ヴィンゲ (オルガン)
  [コングスベルグ教会のグローゲル・オルガン (1765年)] [録音 2004年]

◇コンサート・オルガニストとして活動するテリエ・ヴィンゲ Terje Winge がノルウェー国内のさまざまなオルガンを紹介するシリーズ。第1(PSC1242) では Simax の優秀な録音技術が、深い表現に貢献していました。第2作は、歴史的建造物でもあるコングスベルグ教会 Kongsbergkirke に残る1765年建立のグリーゲル・オルガンによる《フーガの技法》です。

thema TH205-2 夕べのそよ風の中で (In Evening Air)20世紀のピアノ小曲集
エドヴァルド・グリーグ (1843-1907) 過ぎてしまった (Forbi) 作品71-6 (1901)
カール・ニルセン (1865-1931)
 世紀の変わり目の祝祭前奏曲 (Festpræludium ved Aarhundredskiftet) FS24 (1900)
アレクサンドル・スクリャービン (1872-1915) あこがれ (Désir) 作品57-1
セルゲイ・ラフマニノフ (1873-1943) 断片 (Fragnments) (1917)
エルンスト・クジェネーク (1900-1991) 小春日和の日 (Indian-Summer Day) 作品83-12
パウル・ヒンデミット (1895-1963) とても静か (Sehr ruhig) (ピアノの小品) (1929)
ヴィトルト・ルトスワフスキ (1913-1994) インヴェンション (Invention) (1968)
アルバン・ベルク (1885-1935) ピアノの小品 (Klavierstück) ロ短調 (1907-08)
アントン・ヴェーベルン (1883-1945) ピアノの小品 (Klavierstück) (1925)
アルノルト・シェーンベルク (1874-1951) ピアノの小品 (Klavierstück) 作品33a
チャールズ・アイヴズ (1874-1954) 習作 (Study)22
サミュエル・バーバー (1910-1981) 愛の歌 (Love Song) (1924)
レナード・バーンスタイン (1918-1990) ルーカス・フォスに (For Lukas Foss)
アルベルト・ヒナステーラ (1916-1983) パストラール (Pastorale) 作品12-10
レオシュ・ヤナーチェク (1854-1928) 思い出 (Vzpomínka) (1928)
ファッテイン・ヴァーレン (1887-1952) 間奏曲 (Intermezzo) 作品36
オリヴィエ・メシアン (1908-1992) ポール・デュカースの墓のための小品 (Pièce pour le tombeau de Paul Dukas) (1936)
モーリス・ラヴェル (1875-1937) ハイドンの名によるメヌエット (Menuet sur le nom d'Haydn) (1909)
クロード・ドビュッシー (1862-1918) エレジー (Élégie) (1915)

イーゴリ・ストラヴィンスキー (1882-1971)
 断片...ドビュッシーの思い出のため (Fragment...à la mémoire de Claude Achille Debussy) (管楽器のためのシンフォニー集の)
ドミートリー・ショスタコーヴィチ (1906-1975) 子守歌 (Wiegenlied) 作品13-10
ソフィア・グバイドゥーリナ (1931-) インヴェンション (Invention) (1974)
ベーラ・バルトーク (1881-1945) アンダンテ (Andante) (1916)
ビョルン・グンナルソン・イェルストレム (1939-) 皇帝の新しい服 (Kayserens nye klær) *
ペーア・ネアゴー (1932-) The Dunes (砂丘)
ジェイムズ・マクミラン (1959-) JFKのためのセシリア変奏曲 (A Cecilian Variation for JFK) (1991)
武満徹 (1930-1996) 雨の樹素描 (Rain Tree Sketch) (1982)
アイレット・トッセ (1954-) シェーンベルク凝縮 (Schönberg-konsentrat) (1989)
アッラン・ペッテション (1911-1980) 悲嘆 (Lamento)
アーロン・コープランド (1900-1990) 夕べのそよ風の中で (In evning air) (1966) 宣言 (Proclamation) (1973 rev.1982)
ルチアーノ・ベリオ (1925-2003) 芽 (Brin) (1990)
エリオット・カーター (1908-) Retrouvailles (再会) (2000)
アルヴォ・ペルト (1935-) アリーナに (für alina) (1976)
  オイヴィン・オーセ (ピアノ)
  [録音 20061月 ノルウェー放送 (オスロ) 第11スタジオ (大スタジオ)、
    199967日 ガムレ・ローゲン (ライヴ) *]
  [制作 グン・E・メルゴール・オーセ  録音 モッテン・ヘルマンセン] 試聴盤

◇ノルウェーのピアニスト、オイヴィン・オーセ Øyvind Aase (1959-) の新作は、サブタイトル "Piano moods 1900-2000" が示すとおり、20世紀のピアノ小曲集。アメリカの詩人、シオドア・レトケ Theodore Roethke (1908-1963) の詩『In Evening Air (夕べのそよ風の中で)』から曲名をとったコープランド Aaron Copland の小品がアルバムタイトルです。グリーグが1901年に書いた《過ぎてしまった 》 (抒情小曲集第10集) に始まる34曲。レトケの詩 −− "I see, in evening air, How slowly dark comes down on what we do" −− の言葉 "dark" にイメージの重なる作品も弾かれ、戦争の世紀とも呼ばれる20世紀の複雑な気分 (moods) を映します。

Cryston (Japan) OVCC00025 CD+DVD-Audio シンビオシス
長生淳 (1964-) Fertile Tears (フェアタイル・ティアーズ) (トランペットと管弦楽のための)
 Symbiosis (シンビオシス) (共生) (トランペットと管弦楽のための)
クヌーズオーエ・リスエア (1897-1974)
 トランペット小協奏曲 (Concertino per tromba e strumenti ad arco) 作品29 (1933)
ヴァウン・ホルムボー (1909-1996) 室内協奏曲第11番 作品44 (1948) (トランペットと管弦楽のための)
  ヨウコ・ハルヤンネ (トランペット) クオピオ交響楽団 新田ユリ (指揮)
  [録音 20051227日−31日 クオピオ音楽センター (フィンランド)]
  [制作 新田ユリ、小野啓二  録音ディレクション ラウラ・ヘイキンヘイモ  録音 マッティ・ヘイノネン] 試聴盤

◇フィンランドを代表するトランペット奏者、ヨウコ・ハルヤンネ Jouko Harjanne (1962-) の最新アルバム。ユッカ・リンコラやヴェッスマンの協奏曲など、ハルヤンネがこれまで多くの録音を行ってきた Finlandia レーベルは事実上活動停止。そのため、日本のオクタヴィア・レコードのレーベル、Cryston による録音となりました。彼は1984年からフィンランド放送交響楽団のソロ・トランペット奏者を務め、オーケストラでの演奏の他に、ソロ活動と、フィンランド金管アンサンブル、ブラスタイム四重奏団、プロトヴェントゥス・アンサンブルなどに参加してアンサンブル活動を行っています。

 ハルヤンネの希望により、新田ユリがクオピオ交響楽団を指揮。彼女はオスモ・ヴァンスカに師事した後、日本とフィンランドの両方を拠点に指揮活動を行うようになり、実績を重ねてきています。この録音ではプロデュースも担当しました。

 長生淳の2曲はハルヤンネのために書かれた作品です。《Fertile Tears》 では、“豊穣”をもたらす雨に、他人のために流す“涙”が重ねられる。《Symbiosis》 のタイトルは、トランペットと管弦楽の“共生”、フィンランドと日本の“共生”など、複数の意味をもっています。リスエア Knudåge Riisager (1897-1974) とホルムボー Vagn Holmboe (1909-1996)20世紀デンマークを代表するトランペット協奏曲2曲をあわせて録音。それぞれ、ハルヤンネとならぶ北欧のトランペット奏者、ハーデンベリエル (ハーデンベルガー) (dacapo 8.224082) とアントンセン (8.224087) により録音されていた作品です。


リリース情報 − Jazz

Proprius PRSACD7079 SACD hybrid (4.0 surround/stereo) Jazz at the Pawnshop Vol.2
 Over the Rainbow (虹の彼方に) Now's the Time Out of Nowhere Take the A Train (A列車で行こう)
 Here Is That Rainy Day Struttin' with Some Barbeque Poor Butterfly Exactly Like You
 Jeepers Creepers How High the Moon Things Ain't What They Used to Be
  アルネ・ドムネールス (アルトサックス、クラリネット) ベンクト・ハルベリ (ピアノ)
  ラーシュ・エーシュトランド(ヴァイブ) ゲオルグ・リーデル (ベース) エギル・ユーハンセン (ドラムズ)

Stunt Records STUCD05172 マリアン・ビトラン − オール・ワン (All One)
 シガレティア スジェト・タボウ All One テンション・アーバイン バラード・ブラウン ネルディス アボボ
 ニ・ヴ・ニ・コンヌ 霧が晴れていく (Tågen letter)
  マリアン・ビトラン (フルート) オリヴィア・カホウルス (ギター) ラスムス・エレルス (ピアノ)
  トマス・フォネスベア (ベース) クリストフ・ラヴェルグネ (ドラムズ、パーカッション)
  (ゲスト) アライン・ドドジ・アパロ (ギター、ヴォーカル) ダウダ・ヨバルセ (パーカッション)
  [録音 200511月 スウィートサイレンス・スタジオ (コペンハーゲン)]

◇フルーティスト、マリアン・ビトラン Mariane Bitran 中心のセッション。《霧が晴れていく》はカール・ニルセンの曲?

Stunt Records STUCD06012 ブレイク・タルタレ (Blake Tartare) − モア・ライク・アス (More Like Us)
 Hush The Meadows To Whom This May Concern Maria Something in the Water Africa Used to Be Home
 Interlude with Søren Puddy Pie Face Johnny Too Bad 他
  ブレイク・タルラレ  マイケル・ブレイク (テナーサックス、ソプラノサックス、クラリネット、バスクラリネット、フルート)
   セーアン・キェルゴー (ピアノ、ウーリッツァー、イフェクツ) ヨナス・ヴェスターゴー (ベース)
   クレステン・オズグッド (ドラムズ)
  マリア・ラウレテ・フリス (ヴォーカル) スティーヴン・バーンスティーン (スライド・トランペット)
  ヤン・スカルパントニ (チェロ) イェペ・キェルベア (ギター) テディ・クンペル (ギター、他)

◇カナダ生まれのミュージシャン、マイケル・ブレイク Michael Blake の率いるグループにゲストを加えたセッション。“作曲者ブレイク”の顔も見せるアルバム。

Stunt Records STUCD06022 2CD's special price
エド・シグペン・イン・コペンハーゲン 1973年−1974
 St. Louis Blues (セントルイス・ブルース) デルスブー・ワルツ Resource (リソース)
 The Spirit Feel (ザ・スピリット・フィール) Tuxedo Junction (タキシード・ジャンクション) (CD1)
  スヴェン・アスムセン (ヴァイオリン) エド・シグペン (ドラムズ、ヴァイブ)
  シェル・オーマン (オルガン) マス・ヴィニング (エレキベース)
  [録音 1973612日−16日 ジャズハウス・モンマルトル (コペンハーゲン) (ライヴ)]
 House of PoetsLe Matin (朝) Le Soir (夕べ) Who's Kidding Who?
 Danish Drive Action-Re-ActionIllusions
 Adventures of a Duck with Friends Action-Re-Action (CD2)
  エド・シグペン (ドラムズ、ヴァイブ) パレ・ミケルボー (トランペット) シェル・オーマン (電子ピアノ、ピアノ)
  マス・ヴィニング (エレキベース) レンナート・オーベリ (ソプラノサックス、テナーサックス、フルート)
  サブ・マルティネス (コンガ) カリンホス・パンデイロ・デ・オウロ (パーカッション)
  [録音 1974年 メトロノーム・スタジオ (コペンハーゲン)]

◇オスカー・ピーターソン・トリオのドラマー、エド・シグペン Ed Thigpen のコペンハーゲン録音。LPのためのマスターテープからリマスターされました。スヴェン・アスムセン Svend Asmussen、シェル・オーマン Kjell Öhman、マス・ヴィニング Mads Vinding、パレ・ミケルボー Palle Mikkelborg、レンナート・オーベリ Lennart Åberg。デンマークとスウェーデンのミュージシャンが共演しています。


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